KB5101650を手動導入できない原因と対処法|KB5043080を先に適用する手順

Microsoft Update Catalogから取得したKB5101650のMSUファイルを手動導入できない場合は、先にKB5043080をインストールし、その後にKB5101650を適用します。対象は、Windows 11 バージョン24H2または25H2で、MSUファイルを1つずつインストールする環境です。

KB5101650のMicrosoft公式手順では、x64とArm64のどちらも「KB5043080→KB5101650」の順序が指定されています。一方、Windows Update経由では必要な依存関係が自動的に処理されるため、通常はKB5043080を手動で準備する必要はありません。(マイクロソフト サポート)

目次

KB5101650を手動導入するときの適用順序

MSUファイルを個別にインストールする場合の順序は、次のとおりです。

順番更新プログラム役割
1KB5043080先行するチェックポイント累積更新プログラム
2KB51016502026年7月の対象累積更新プログラム

KB5101650は、Windows 11 24H2と25H2の全エディションが対象です。適用後のOSビルドは、24H2が26100.8875、25H2が26200.8875です。(マイクロソフト サポート)

先にKB5101650だけをダブルクリックしても、端末に必要なチェックポイントが存在しなければ、インストールに失敗する可能性があります。何度もKB5101650を実行するのではなく、KB5043080の有無とMSUの適用順序を確認してください。

KB5043080を先に入れる必要がある理由

チェックポイント累積更新プログラムが使われている

Windows 11 バージョン24H2以降では、「チェックポイント累積更新プログラム」という仕組みが導入されています。

従来の累積更新プログラムは、Windowsの初期リリース以降に行われた変更をまとめて保持していました。チェックポイント方式では、特定時点の更新プログラムを基準にして、それ以降の差分を新しい更新パッケージとして提供します。

この仕組みによって、更新時の通信量、処理時間、ディスク使用量を抑えられます。その一方で、Microsoft Update Catalogから取得したMSUを手動で適用する場合は、対象更新より前に存在するチェックポイントを先に導入しなければなりません。(マイクロソフト サポート)

KB5101650の場合、その先行チェックポイントとして指定されているのがKB5043080です。

2024年のKB5043080が必要でも、OSを古い状態へ戻すわけではない

KB5043080は、2024年9月10日に公開されたWindows 11 24H2向け更新プログラムです。適用時のOSビルドは26100.1742でした。(マイクロソフト サポート)

2026年のKB5101650を導入するために2024年の更新が必要になるため、古いバージョンへ戻るように感じるかもしれません。しかし、KB5043080を先に適用する目的は、Windowsを2024年時点に戻すことではありません。

後続のMSUが参照するチェックポイントを満たし、その上にKB5101650の差分を積み重ねるためです。

この手順が必要になる環境

KB5043080を先に適用する必要があるのは、主に次の条件に該当する場合です。

確認項目対象条件
OSWindows 11 バージョン24H2または25H2
インストール方法Microsoft Update Catalogから取得したMSUを個別に適用
アーキテクチャx64またはArm64
主な利用場面オフラインPC、閉域環境、手動保守、イメージ展開
適用順序KB5043080の後にKB5101650

Windows Update、Windows Update for Business、WSUSなどの更新チャネルを使用している場合は、チェックポイントを含む依存関係が更新サービス側で処理されます。そのため、通常のWindows UpdateでKB5101650を導入するだけなら、MSUの順序を利用者が意識する必要はありません。(マイクロソフト サポート)

インストール前にWindowsのバージョンと種類を確認する

異なるバージョンやアーキテクチャのMSUはインストールできません。先に端末情報を確認してください。

Windows 11のバージョンとビルドを確認する

  1. WindowsキーとRキーを押します。
  2. winverと入力します。
  3. 「OK」を選択します。
  4. バージョンとOSビルドを確認します。

KB5101650適用後のビルドは次のとおりです。

Windows 11のバージョンKB5101650適用後のOSビルド
24H226100.8875
25H226200.8875

すでにこれと同じか、さらに新しいOSビルドになっている場合は、KB5101650を改めて導入する必要はありません。新しい累積更新プログラムがインストールされている端末では、KB5101650が「適用できない更新」と判定されることがあります。

x64とArm64を確認する

  1. Windows 11の「設定」を開きます。
  2. 「システム」を選択します。
  3. 「バージョン情報」を開きます。
  4. 「システムの種類」を確認します。

「x64ベースプロセッサ」と表示される端末ではx64版、「ARMベースプロセッサ」と表示される端末ではArm64版を使用します。

ファイル名に含まれるx64またはarm64を必ず確認してください。異なるアーキテクチャのKB5043080とKB5101650を組み合わせることはできません。

Microsoft Update Catalogから必要なMSUをダウンロードする

KB5101650を検索した画面では、Windows 11 24H2と25H2について、それぞれx64版とArm64版が表示されます。端末のバージョンとアーキテクチャに一致する項目を選択してください。

KB5043080のCatalog検索結果には、Windows 11向けのx64版とArm64版に加え、Microsoft Server Operating System向けの項目も表示されます。Windows 11 PCへ導入する場合は、サーバー用を選ばないよう注意が必要です。(Microsoft Update Catalog)

選ぶパッケージの組み合わせは次のとおりです。

対象端末先に導入するKB5043080後から導入するKB5101650
Windows 11 24H2 x64Windows 11 24H2 x64版Windows 11 24H2 x64版
Windows 11 24H2 Arm64Windows 11 24H2 Arm64版Windows 11 24H2 Arm64版
Windows 11 25H2 x64Windows 11 24H2 x64版のKB5043080Windows 11 25H2 x64版
Windows 11 25H2 Arm64Windows 11 24H2 Arm64版のKB5043080Windows 11 25H2 Arm64版

KB5043080はCatalog上でWindows 11 24H2向けと表示されますが、KB5101650の公式手順では、25H2についても先行MSUとしてKB5043080が指定されています。25H2だからKB5043080は不要だと判断せず、端末のアーキテクチャに合うWindows 11向けパッケージを選んでください。(マイクロソフト サポート)

MSUを保存するフォルダー

ダウンロードしたファイルは、次のような専用フォルダーに保存すると管理しやすくなります。

C:\Packages

このフォルダーには、今回使用するKB5043080とKB5101650以外のMSUを入れないようにします。無関係なMSUが混在していると、DISMやWUSAによる前提パッケージの検出で意図しない更新が対象になる可能性があります。

Microsoftも、チェックポイントと対象更新を同じローカルフォルダーに保存し、そのフォルダーにほかのMSUを含めない手順を案内しています。(マイクロソフト サポート)

方法1:KB5043080から順番に個別インストールする

1台のPCへ手動で導入する場合は、KB5043080とKB5101650を明示的に順番どおりインストールする方法が分かりやすいです。

KB5043080をインストールする

管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行します。

wusa.exe "C:\Packages\<KB5043080のMSUファイル名>.msu"

<KB5043080のMSUファイル名>は、実際にダウンロードしたファイル名へ置き換えてください。

ファイルをダブルクリックして、Windows Updateスタンドアロンインストーラーを起動しても構いません。

インストール後に再起動を求められた場合は、KB5101650へ進む前にPCを再起動します。

続けてKB5101650をインストールする

KB5043080のインストールが完了したら、次のコマンドを実行します。

wusa.exe "C:\Packages\<KB5101650のMSUファイル名>.msu"

インストール完了後、PCを再起動します。

Microsoft公式のKB5101650手順でも、MSUを個別に導入する場合は、x64とArm64のどちらもKB5043080を先に、KB5101650を後にインストールするよう指定されています。(マイクロソフト サポート)

サイレントインストールする場合

確認画面を表示せず、再起動を自動実行しない場合は、次のように指定できます。

wusa.exe "C:\Packages\<MSUファイル名>.msu" /quiet /norestart

ただし、KB5043080とKB5101650を同時に実行してはいけません。KB5043080の処理完了を待ち、必要に応じて再起動してからKB5101650を実行します。

/norestartを指定した場合は、インストール後に手動で再起動してください。WUSAの/quietと/norestartの動作はMicrosoftの公式資料でも案内されています。(マイクロソフト サポート)

方法2:DISMに依存関係を検出させる

KB5043080とKB5101650を同じフォルダーに保存し、DISMからKB5101650を指定する方法もあります。

管理者権限のコマンドプロンプトで、次のコマンドを実行します。

DISM /Online /Add-Package /PackagePath:"C:\Packages\<KB5101650のMSUファイル名>.msu"

このコマンドでは、PackagePathにKB5101650の実ファイルを指定します。KB5043080も同じC:\Packagesフォルダーに置いてください。

Microsoftの公式手順では、DISMが指定された場所を使い、必要に応じて前提となるMSUを検出してインストールすると説明されています。複数のMSUを一つずつ操作したくない場合や、オフライン環境の保守では、この方法が適しています。(マイクロソフト サポート)

固定されたファイル名を手入力するよりも、エクスプローラーから実際のMSUファイル名をコピーする方が安全です。ファイル名には長いハッシュ文字列が含まれるため、1文字でも誤ると「ファイルが見つからない」エラーになります。

Windows Update経由ならKB5043080の手動適用は不要

PCがインターネットへ接続でき、組織の更新ポリシーで制限されていない場合は、Microsoft Update CatalogからMSUを手動導入するより、Windows Updateを使用する方が簡単です。

  1. Windows 11の「設定」を開きます。
  2. 「Windows Update」を選択します。
  3. 「更新プログラムのチェック」を実行します。
  4. 表示された更新をインストールします。
  5. 指示に従ってPCを再起動します。

Windows UpdateやWSUSでは、チェックポイント累積更新プログラムと対象更新の関係が自動的に処理されます。そのため、KB5043080を利用者が先に探してインストールする必要はありません。(マイクロソフト サポート)

手動導入が必要になるのは、主に次のような環境です。

  • インターネットへ接続できないPC
  • 閉域網や検証環境
  • Windows Updateを一時的に利用できない端末
  • 更新プログラムを手動で承認・配布する環境
  • オフラインのWindowsイメージを保守する場合

KB5043080を入れてもKB5101650が導入できない場合

「この更新プログラムはお使いのコンピューターには適用できません」と表示される

次の項目を確認してください。

確認項目対処
OSバージョン24H2用と25H2用を取り違えていないか確認
アーキテクチャx64とArm64を確認
現在のOSビルドKB5101650より新しいビルドなら導入不要
KB5043080の種類Windows Server用を選んでいないか確認
再起動待ちPCを再起動してから再実行
ファイル破損CatalogからMSUを再ダウンロード

KB5043080について「既にインストールされています」と表示された場合は、そのままKB5101650へ進めます。

「適用できません」と表示された場合は、すでに後続の累積更新で条件を満たしているケースのほか、OSやアーキテクチャを間違えている可能性があります。無理にインストールを繰り返さず、winverで現在のビルドを確認してください。

「操作はサポートされていません」と表示される

ローカルソースから言語パックやオンデマンド機能を追加した端末では、チェックポイント後のMSUをダブルクリックした際に「操作はサポートされていません」と表示されることがあります。

Microsoftは、この問題に対して次の回避策を案内しています。

  1. 必要なチェックポイント累積更新プログラムと最新更新をすべてダウンロードする
  2. 専用フォルダーへ保存する
  3. フォルダー内から無関係なMSUを削除する
  4. DISMを使って再インストールする

KB5101650の場合は、KB5043080とKB5101650を同じフォルダーへ保存し、DISMからKB5101650を指定する方法が適しています。(マイクロソフト サポート)

KB5101650だけを繰り返し実行している

KB5101650のMSUが破損していなくても、前提となるKB5043080が不足していれば同じ失敗が繰り返されます。

次の順序でやり直してください。

  1. KB5043080をダウンロードする
  2. KB5101650と同じアーキテクチャであることを確認する
  3. KB5043080をインストールする
  4. 必要なら再起動する
  5. KB5101650をインストールする
  6. 再起動後にOSビルドを確認する

WUSAの詳しいエラーを確認する

WUSAで原因が分からない場合は、イベントビューアーを確認します。

  1. スタートボタンを右クリックします。
  2. 「イベント ビューアー」を開きます。
  3. 「Windowsログ」を展開します。
  4. 「セットアップ」を選択します。
  5. 「現在のログをフィルター」を開きます。
  6. イベントソースで「WUSA」を選択します。

ここでは、MSUの適用可否、インストール失敗、再起動待ちなどに関する情報を確認できます。(マイクロソフト サポート)

インストール後にKB5101650の適用を確認する

PCを再起動した後、winverを実行してOSビルドを確認します。

バージョン確認するビルド
Windows 11 24H226100.8875以上
Windows 11 25H226200.8875以上

同じ日に後続更新や新しい累積更新プログラムを導入している場合は、これより大きなビルド番号になることがあります。

「設定」から確認する場合は、次の順に開きます。

  1. 「設定」
  2. 「Windows Update」
  3. 「更新の履歴」
  4. 「品質更新プログラム」

KB5101650が表示され、OSビルドも対象値以上になっていれば適用完了です。

KB5101650が入らないときは適用経路から判断する

KB5101650の導入方法は、環境に応じて選びます。

環境推奨方法
通常のインターネット接続PCWindows Update
1台のオフラインPCKB5043080→KB5101650の順にWUSAで導入
閉域環境や保守作業2つのMSUを同じフォルダーに置いてDISMを使用
複数端末への配布KB5043080を前提パッケージとして先に展開
言語パックやFoDをローカル追加したPC専用フォルダーを作りDISMで再適用

重要なのは、Microsoft Update Catalog版のKB5101650を個別に導入するときは、KB5043080が先、KB5101650が後という点です。

まずwinverと「システムの種類」でバージョン、ビルド、アーキテクチャを確認してください。そのうえで、Windows Updateを利用できるならWindows Updateを優先し、手動導入が必要な場合だけ、正しい2つのMSUを順番どおり適用します。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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