Windows 11 の Windows Update に「Hewlett‑Packard – USB – 2/10/2017 – 44.1.2402.1741」が現れ、インストールするたび「Install error – 0x80070103」で失敗する――この現象は珍しくありません。多くは致命的な不具合ではなく、提供されたドライバーとあなたの環境の「重複」や「適合外」が原因です。本記事では、原因の理解から安全にエラー表示を消す手順、根本対処、再発予防までを実機運用の観点で詳しく解説します。
結論(先に要点)
- 0x80070103 は主に「同じ/より新しいドライバーが既に入っている」「ハードウェアと適合しない候補」を Windows Update が検出したときに出る汎用コードです。
- 機能や安定性に直ちに影響しないことがほとんど。最短で消したいだけなら「更新を非表示(B)」がベストです。
- USB 周辺機器に不調がある、あるいは構成を正しく整えたいなら、デバイス マネージャーで現行ドライバーを点検・更新(C)し、必要に応じてHP 公式版を手動適用(D)します。
- 更新全般でトラブルが続くときは、Windows Update トラブルシューティング(E)や更新コンポーネントのリセットを実行します。
質問概要
- 症状:Windows 11 の Windows Update に「Hewlett‑Packard – USB – 2/10/2017 – 44.1.2402.1741」の更新が現れ、インストールしようとすると「Install error – 0x80070103」で失敗する。
- 知りたいこと:
- 原因は何か。
- エラーを消す/解決する方法はあるか。
回答・解決策(一覧)
| 対処 | 手順 | 補足 |
|---|---|---|
| A. エラーの意味を確認 | 0x80070103 は「既に同じバージョンが入っている」または「デバイスと互換性が無いドライバー」を Windows Update が検出したときに出る汎用コード。 | 多くの場合、機能的な不具合ではなく “重複アップデート” が原因。 |
| B. ドライバーを非表示にしてアップデート候補から除外 | 1. Microsoft公式の “wushowhide.diagcab” を実行 2. 問題の HP USB ドライバーを選択して Hide する | Windows Update に二度と出てこなくなる。最も簡単・安全。 |
| C. デバイス マネージャーで現行ドライバーを確認・更新 | 1. Win + X → デバイス マネージャー 2. ユニバーサル シリアル バス コントローラー 内の HP デバイスを右クリック → ドライバーの更新 → コンピューターを参照して… で最新ドライバーを指定 or ドライバーをアンインストール 後に再起動 | 既存ドライバーが破損している場合に有効。アンインストール後は Windows が適切な汎用ドライバーを自動適用。 |
| D. HP 公式サイトから最新版を手動インストール | 1. PC 型番で HP Support ページを検索 2. チップセット/USB ドライバーの最新版をダウンロード 3. 管理者権限でインストール → 再起動 | HP 提供版が Windows Update 版より新しい場合、以後エラーが再発しにくい。 |
| E. Windows Update トラブルシューティング ツール | 設定 → システム → トラブルシューティング → 追加のトラブルシューティング ツール → Windows Update を実行 | キャッシュ破損・サービス停止など広範な更新エラーの一般解決策。 |
実行順のおすすめ
- B で更新を隠す(最速でエラー表記を消せる)。
- USB 機器に不調がある場合は C → D を行い、正しいドライバーに揃える。
- それでも Update に別のエラーが続くときは E を追加で試す。
補足:このエラーはシステム安定性には直接影響しないため、USB 機器が正常に動いているなら隠すだけでも問題ありません。今後同様の古いドライバー更新が提示された場合も、同じ手順(非表示または手動適用)で対処できます。
エラーコード 0x80070103 の正体をもう少し詳しく
Windows Update はドライバーをデバイス ハードウェア ID(VEN_ や DEV_ を含む識別子)で照合し、「より適切」と判定したものを提供します。ただし以下のケースでは 0x80070103 が発生しやすくなります。
- 同一または新しい版が既に導入済み:バージョン番号・署名は同等でも、ビルド差分やメタデータ差で「更新あり」と誤検知。
- 対象外ハードウェアへの誤配信:機種ファミリー全体を対象にする OEM ドライバーで、特定のサブモデルでは物理デバイスが存在しない。
- 日付が古く見える謎:ベンダーはあえて古い日付を付け、将来の「より新しい汎用ドライバー」にアップグレードされないよう順位調整することがあります。結果として 2017 年のような古い日付の HP ドライバーが表示されることがあり、見た目ほど“古い=不良”ではありません。
つまり、今回の「Hewlett‑Packard – USB – 2/10/2017 – 44.1.2402.1741」は、既に同等以上が入っている、またはあなたの個体に該当しないために失敗している可能性が高いということです。
最短でエラー表示を消す:更新の非表示(B)
「更新を適用する必要はないが、Windows Update の画面から消したい」場合は、Microsoft のトラブルシューティング ツール wushowhide.diagcab を使用します。これは「特定の更新プログラム(ドライバーを含む)を隠す」ための専用ユーティリティです。
操作手順
- wushowhide.diagcab を起動します。
- Advanced(詳細)で「Apply repairs automatically」のチェックを外しても構いません(任意)。
- Hide updates をクリックし、一覧から Hewlett‑Packard – USB – 2/10/2017 – 44.1.2402.1741 を選択して Next。
- 完了後、Windows Update を再度開くと候補から消えます。
再表示したいとき:同ツールで Show hidden updates を選び、隠した更新のチェックを外します。
注意点:この方法は安全で可逆です。USB 機器が正常であれば最有力の選択肢です。
USB が不安定/構成を整えたい:デバイス マネージャーで点検(C)
現状のドライバーを確認
- Win + X → デバイス マネージャー。
- ユニバーサル シリアル バス コントローラー を展開。
- HP 名義、もしくは該当しそうな USB ハブ/ルートハブ/eXtensible Host Controller を右クリック → プロパティ → ドライバー タブで バージョン/日付/プロバイダー を確認します。
更新またはロールバック
- ドライバーの更新:右クリック → ドライバーの更新 → コンピューターを参照して… → 入手済みの HP ドライバー展開フォルダー(
.infを含む)を指定。 - ドライバーのロールバック:不調が直前の更新から始まったなら、ドライバーのロールバック(ボタンが有効な場合)で一つ前に戻す。
- アンインストール&再起動:右クリック → デバイスのアンインストール → 「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除します」にチェック → 再起動。多くの場合、再起動時に Windows の汎用 USB ドライバーが自動適用され、安定します。
重要な注意:USB キーボードやマウスしか入力手段がない場合にルート ハブやコントローラーを一度に複数削除すると、操作不能になる恐れがあります。ノート PC の内蔵キーボード/タッチパッド、または PS/2/Bluetooth(有線接続で設定済み)など、代替の入力手段を確保してから作業してください。可能なら復元ポイントを作成すると安全です。
コマンドでの情報収集(任意)
管理者の Windows ターミナル/PowerShell で、インストール済みドライバーを一覧できます。
pnputil /enum-drivers | findstr /i "usb hp"
driverquery /v /fo list | findstr /i "USB HP"
特定のデバイスと紐づくドライバーの識別に役立ちます。
HP 公式ドライバーを手動で導入(D)
Windows Update で配信される OEM ドライバーよりも、メーカー公式の最新版が適切な場合があります。とくにドッキングステーションやハイブリッド構成(USB4/Thunderbolt/USB 3.x 混在)では、チップセット ドライバー → USB コントローラー/ハブ ドライバー → 周辺機器の順で整えると安定します。
準備と導入ステップ
- PC の 製品名・製品番号(Product Number) を確認(Win + R →
msinfo32、または本体ラベル)。 - HP のサポートページで該当機種を検索し、Windows 11 用のチップセット/USB 関連ドライバー(Intel/AMD/Realtek/Genesys など)を入手。
- ダウンロードしたパッケージを管理者として実行。途中で USB 機器を抜き差ししない。
- インストール完了後に再起動し、デバイス マネージャーでバージョンを再確認。
HP Support Assistant の活用(任意)
HP 公式の診断・更新ユーティリティを使うと、機種に合致したパッケージ選定が容易になります。企業環境では、配布前に必ず検証機でテストし、WSUS/SCCM/Intune で適用範囲を制御してください。
Windows Update 側の一般的な修復(E)
特定の HP USB ドライバーに限らず、Windows Update 全般でエラーが相次ぐ場合は、まず組み込みのトラブルシューティングを実行します。
トラブルシューティングの実行
- 設定 → システム → トラブルシューティング。
- 追加のトラブルシューティング ツール → Windows Update → トラブルシューティングツールの実行。
- 指示に従いサービスやコンポーネントの修復を完了させます。
更新コンポーネントの手動リセット(上級)
管理者のコマンド プロンプト/PowerShell で以下を実行し、更新キャッシュをリセットします。
net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
rd /s /q %systemroot%\SoftwareDistribution
rd /s /q %systemroot%\System32\catroot2
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
続けて整合性チェックを走らせると効果的です。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
完了後に Windows Update を再試行します。
「原因」を体系的に理解する
| 現象 | 想定原因 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 0x80070103 が毎回出るが、USB は正常 | 同等以上のドライバーが既に導入済み/候補が適合外 | B(非表示)。必要に応じて C で現行を確認。 |
| 特定の USB 機器が不安定/認識しない | 破損・競合・誤ったバージョンの適用 | C(アンインストール→再起動 or 指定更新)、D(HP 公式で整える)。 |
| Windows Update 全般が不調 | キャッシュ破損/サービス不整合 | E と「手動リセット」、DISM/SFC。 |
| 企業配布端末で同様の更新が多数に提示 | WSUS/Intune のドライバー承認ポリシー | 配信を抑制し OEM 手動適用に切替、または除外ルール設定。 |
再発予防と管理者向けオプション
「品質更新にドライバーを含めない」ポリシー
ドライバーを Windows Update に混ぜたくない場合は、グループポリシーで除外可能です(Pro/Enterprise)。
- gpedit.msc を起動。
- コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → Windows Update。
- Windows の更新プログラムにドライバーを含めない を 有効 に。
Home エディションでは、レジストリで同等設定が可能です(上級者向け)。
reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate ^
/v ExcludeWUDriversInQualityUpdate /t REG_DWORD /d 1 /f
再起動後に適用され、以降は品質更新にドライバーが含まれなくなります(管理ツールや OEM 導入に一本化)。
隠した更新の棚卸し
運用中に「何を隠したか」を確認したい場合は、wushowhide で Show hidden updates を開いて一覧化します。台数が多い場合は資産管理台帳に「隠している更新名」と「理由」を残すと保守が楽になります。
検証のしかた(正しく片付いたか)
- Windows Update の履歴:設定 → Windows Update → 更新の履歴。対象が表示されなくなっていれば非表示成功。
- デバイス マネージャー:該当デバイスのドライバー バージョン/日付/プロバイダー を撮影・記録(トラブル時の比較用)。
- イベント ビューアー:アプリケーションとサービス ログ → Microsoft → Windows → WindowsUpdateClient → Operational にエラーや再試行の記録。
- USB の健全性:大量コピーや USB メモリの着脱、USB カメラ/オーディオの利用で安定動作を確認。
ケース別の具体例
ケース1:周辺機器は快調だが 0x80070103 だけが出続ける
想定:あなたの個体には該当しない HP USB 構成用ドライバーが配信されているか、同等版が既に導入済み。
対処:B(非表示)で終了。時間対効果が高く、安全。
ケース2:OS アップグレード後に USB ハブが不安定
想定:メジャー更新で汎用ドライバーに置換、または旧版残骸と競合。
対処:C で対象ハブ/コントローラーをアンインストール(「ドライバーの削除」にチェック)→ 再起動 → 必要なら D で HP 版を適用。
ケース3:ドッキングステーション使用時のみ不具合
想定:USB4/Thunderbolt 経由のハブや Ethernet、オーディオなど複合ドライバーの依存関係。
対処:D でチップセット → コントローラー → 周辺の順に OEM ドライバーを整え、ファームウェアも確認。Windows Update 上の当該 HP USB ドライバーは B で非表示。
安全に進めるためのベストプラクティス
- 復元ポイントの作成:システムの保護 を有効にし、作業前に作成。
- 一点ずつ変更:同時に複数の USB コントローラーを削除しない。問題切り分けのため「一施策 → 再起動 → 検証」。
- 電源管理の見直し:デバイス マネージャー → ルートハブ/ハブ → 電源の管理 で「電力の節約のために…」のチェックを外すと安定する場合があります。
- ドライバー保管:動作が良好な状態の
.infセットを保管しておく(ロールバックの迅速化)。
よくある質問(FAQ)
Q:0x80070103 が出ていても放置して大丈夫?
A:USB が正常に動作している限り、システム安定性に直ちに影響するものではありません。まずは B(非表示)で運用を継続し、必要に応じて C/D に進めば十分です。
Q:「2017 年の HP ドライバー」と表示されるのは古すぎない?
A:日付は「配信順位の調整」のため意図的に古く設定される場合があります。バージョンや署名の整合性の方が重要です。
Q:wushowhide で隠した更新は戻せる?
A:同ツールの Show hidden updates から元に戻せます。可逆なので安心して試せます。
Q:ドライバーを消したら入力機器が効かなくなりそうで怖い。
A:ルートハブや USB コントローラーを一度に複数削除しない、代替入力を確保する、復元ポイントを作る――この3点を守れば安全に実施できます。
Q:同じ HP USB ドライバーが複数候補に出てくる。
A:ハードウェア ID の枝番や適用範囲の違いによる重複が原因です。B でまとめて隠すか、D で OEM 版を入れて落ち着かせましょう。
まとめ
Windows Update の「Hewlett‑Packard – USB – 2/10/2017 – 44.1.2402.1741」で発生する 0x80070103 は、ほとんどのケースで深刻な不具合の兆候ではありません。最小の労力で片付けるなら B:非表示、安定性や整合性を重視するなら C/D を段階的に実施、更新まわりの根の深い不調には E と更新コンポーネントのリセット――この順序で進めれば、安全かつ確実に解決できます。企業や情シス環境では、ポリシーでドライバー配信を除外し、OEM 手動適用に統一することで、同種の事案を大幅に抑制できます。

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