Windows 11で近距離共有の相手が出ない、受信待ちから進まない、動画の転送が遅いときは、両方のPCの共有範囲・受信操作・通信条件を順に確認します。Windows 11 24H2というバージョン名だけで、更新プログラムの不具合と決めつけることはできません。
現在のWindows 11では、送信側が最新のWindows 11で、受信側のWindows 10/11と同じプライベートWi-Fiネットワークに接続している場合、Wi-Fi経由で共有できます。この条件を満たさない場合はBluetooth経由になります。「Wi-Fiがオン」と「同じプライベートWi-Fiにつながっている」は別の確認項目です。
症状から、最初に確認する場所を選ぶ
| 症状 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 相手のPCが見つからない | 両方の近距離共有がオンか。共有範囲とBluetoothの状態を確認する。 |
| 受信待ちから進まない | 受信側の画面と通知を開き、保存の操作が必要か確認する。 |
| 転送はできるが遅い | 送受信側のWindowsの状態と、同じプライベートWi-Fiに接続しているかを確認する。 |
| 転送の途中で止まる | PCの距離、スリープ、保存先の空き容量を確認し、小さなファイルで試す。 |
| 上端へドラッグしても共有欄が出ない | Drop Trayの削除に該当する場合がある。エクスプローラーの共有メニューで確認する。 |
1.両方のPCで近距離共有と共有範囲を確認する
- 送信側と受信側で、それぞれ[設定]→[システム]→[近距離共有]を開きます。
- 自分のPC間なら[自分のデバイスのみ]を選び、両方に同じMicrosoftアカウントでサインインしていることを確認します。
- 別の人のPCへ送る場合は、必要な間だけ[近くにいるすべてのユーザー]を選びます。
- 両方のPCのWi-FiとBluetoothを確認し、PCを近くに置きます。受信側も操作できる状態にしておきます。
[近くにいるすべてのユーザー]を選ぶと、PC名やBluetoothのMACアドレスが周辺のデバイスから確認可能になります。確認のために常時この範囲へ広げる必要はありません。共有が終わったら、普段使う範囲またはオフに戻します。共有範囲とアカウント条件はMicrosoftの近距離共有ガイドに掲載されています。
2.小さなファイルを使い、受信完了まで確認する
- 送信側でエクスプローラーを開き、送りたいファイルを右クリックして[共有]を選びます。ツールバーの共有ボタンからも開けます。
- 表示された近くのデバイスから、受信側のPC名を選びます。似た名前の別のPCを選ばないようにします。
- 受信側で通知や共有画面を確認し、[保存]または[保存して開く]を選びます。
- 保存先でファイルを確認します。保存場所は受信側の[近距離共有]にある受信ファイルの保存先で確認・変更できます。
最初は小さな文書や写真を1つ送ると、「接続できない」のか「大きなファイルで時間がかかる」のかを分けられます。送信側に受信待ちと表示されている場合は、受信側の通知センターも開いてください。通知のバナーが見えなくても通知が残っている場合があります。
共有メニューから送信でき、受信側にもファイルが保存されれば、基本の共有経路は動いています。動画などの大きなファイルは、その後に試します。
3.遅いときは、Wi-Fiで共有できる条件を確かめる
| 確認項目 | 見分け方 |
|---|---|
| 送信側のWindows | 最新のWindows 11を使用しているか、[Windows Update]と[更新の履歴]で確認する。 |
| 接続先 | 両方のPCが同じWi-Fiネットワークに接続しているか確認する。片方だけWi-Fiがオンでも条件は満たさない。 |
| ネットワークの種類 | 接続中のWi-Fiのプロパティで、プライベートになっているか確認する。 |
| 条件を満たさない場合 | Bluetooth経由の共有になるため、大きなファイルでは時間がかかりやすい。 |
ネットワークの種類は[設定]→[ネットワークとインターネット]→[Wi-Fi]から、接続中のネットワークのプロパティで確認します。プライベートへの変更は、自宅など信頼できるネットワークで行います。公共Wi-Fiを速度改善だけの目的でプライベートに切り替えることは避けてください。
条件をそろえても遅い場合は、同じ小さなファイルで再確認します。BluetoothまたはWi-Fiの切り替えは接続に影響するため、進行中の転送を終了してから行います。無線機能自体が不安定なら、PCメーカーの案内やMicrosoftの近距離共有トラブルシューティングで対象のアダプターを確認します。
4.見つからない・途中で止まる場合の追加確認
- Bluetoothの対応:MicrosoftのトラブルシューティングではBluetooth 4.0以降とLow Energy対応が案内されています。Bluetoothのスイッチ自体がない場合は、PCの仕様とデバイスマネージャーの状態を確認します。
- 受信待ち:共有範囲が[自分のデバイスのみ]ならアカウントを再確認し、必要に応じて両方のPCを再起動して送信をやり直します。作業中のファイルは先に保存します。
- 転送中断:PCを近くに置き、転送中にスリープへ入らない状態で確認します。保存先の空き容量と、変更した保存先へ保存できるかも確認します。
- 会社・学校のPC:設定を変更できない、共有が制限されている場合は、管理者に対象PC・症状・発生日時を伝えます。
大きなファイルを急いで渡す必要がある場合は、利用が認められたUSBメモリーやクラウド共有も候補です。クラウドでは共有先とアクセス権を確認してから渡してください。
画面上端のDrop Trayが消えた場合は、標準の共有メニューを使う
2026年8月のKB5121003では、利用可能な環境に表示されていたDrop Tray(旧称Drag Tray)と、[システム]→[マルチタスク]内の関連設定が削除されています。これは、画面上端へファイルをドラッグした際の共有画面に関する変更です。近距離共有機能全体が削除されたという意味ではありません。
上端の欄や関連スイッチが見当たらない場合は、その表示だけで故障と判断せず、ファイルを右クリックした[共有]から送信を確認します。変更内容はKB5121003の公式更新情報で確認できます。
よくある質問
同じMicrosoftアカウントでないと共有できませんか?
[自分のデバイスのみ]を使う場合に必要です。他の人のPCへ送るときは、共有する間の範囲を[近くにいるすべてのユーザー]に変更し、送り先を確認します。
Wi-Fi接続なのに遅いのは不具合ですか?
Wi-Fiが有効なだけではWi-Fi経由の共有条件を満たしません。送信側が最新のWindows 11か、両方が同じプライベートWi-Fiに接続しているかを確認してから判断します。転送速度だけで24H2固有の不具合とは断定できません。
受信したファイルが見つかりません
受信側の[近距離共有]で保存先を確認します。送信先を選んだ段階では保存完了とは限らないため、受信側の通知と保存操作も確認してください。

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