Windows 11環境でゲームをフルスクリーン表示し、Game Barを使って録画したはずなのに、なぜか映像が小さく録られてしまったり、画面に黒枠が付いて見苦しい状態になったりしたことはありませんか?今回の記事では、この問題の原因と解決策を詳しく紹介します。
Game Barの録画解像度がズレる原因
Windows 11でゲームをプレイしているときにGame Bar(Windowsキー+G)を使って録画を開始すると、実際の画面解像度がフルHD(1920×1080)であっても、録画ファイルを再生すると左上に小さな画面として収まってしまい、周囲が黒枠になることがあります。これは、Windowsの表示スケール設定が大きく関係していることが多いです。
たとえば、ディスプレイ設定で125%や150%などの拡大率を選んでいると、物理的には1920×1080でも、システム上で仮想的な描画領域が異なる解像度として扱われる場合があります。その結果、録画ソフト側で表示領域が正しく認識されず、映像が縮小された状態で記録されるのです。
また、Game Barの設定画面やWindowsの「設定 > ゲーム > キャプチャ」の項目を確認しても、解像度を直接指定するオプションは見当たりません。したがって、ユーザー側で表示スケールを100%に下げる以外に抜本的な対処策がないというのが現状です。
表示スケールと録画の関係
ディスプレイの拡大率は、視認性を高めるために非常に便利な機能です。特に4Kディスプレイのように高解像度になるほど、文字やアイコンが小さく表示されてしまうため、拡大率を125%や150%に設定する方が見やすくなります。ところが、この拡大率がGame Barの録画結果にも影響を及ぼしてしまうわけです。
以下のように、拡大率を変えたときにシステムが扱う画面サイズの概念がどのように異なるか、簡単な比較表を示します。
| 表示スケール | 物理解像度 (例) | システム認識上の見かけ解像度 | 録画結果の傾向 |
|---|---|---|---|
| 100% | 1920×1080 | 1920×1080 | 適切に録画されやすい |
| 125% | 1920×1080 | 約1536×864 (内部計算上) | 映像が縮小され、黒枠が出る場合あり |
| 150% | 1920×1080 | 約1280×720 (内部計算上) | 録画した映像が大幅に縮小される可能性大 |
上記のように、Windowsが拡大スケールを内部でどのように処理しているかは実際にはもっと複雑な仕組みですが、概念的には拡大率が高いほどGame Barの録画結果が小さくなりやすいことがわかります。
ゲームがフルスクリーンの場合の注意点
フルスクリーン表示のゲームでは、本来GPUが独自に描画を行っているため、ディスプレイの拡大率の影響を受けにくい印象があります。しかしGame BarはOSの機能の一部として画面キャプチャを行うため、フルスクリーンのゲームであってもWindowsのスケーリング処理が入り、結果的に黒枠入りの縮小映像が録画されるケースが生じてしまいます。
スケールを100%に設定して録画する手順
最も確実な回避策として、「Windowsの表示スケールを100%に設定する」ことが挙げられます。以下の手順で設定を変更してから、Game Barで録画を試してみてください。
- Windowsの「設定」画面を開く
- タスクバーのスタートボタンを右クリックし、「設定」を選択します。
- 「システム」>「ディスプレイ」を選択
- 「システム」の中にある「ディスプレイ」をクリックすると、ディスプレイ関連の設定画面が表示されます。
- 「拡大縮小とレイアウト」でスケールを100%に変更する
- 推奨設定として100%が表示されている場合は、そのまま選択します。既に125%や150%になっている場合は100%に戻してください。
- Windowsを再起動、またはログアウト・ログインし直す
- 一部の設定は即時反映されますが、再起動やログオフを挟むことでより確実に反映されます。
- 再度、Game Barで録画テストを行う
- Windowsキー+GでGame Barを呼び出し、通常通り録画を開始します。
- 録画した動画を確認し、解像度に問題がないかチェックしましょう。
表示スケールを戻すタイミング
スケールを100%にすると、特に4Kモニターなど高解像度の環境では文字やUIが非常に小さくなり、目が疲れる可能性があります。録画したいゲームが終わったら、また125%や150%に戻すといった運用も一つの方法です。煩雑ですが、現時点でGame Bar側に解像度を柔軟に変更する機能がない以上、用途によってスケールを使い分けるしかありません。
バッチファイルでスケール変更を手軽に行うアイデア
スケールの変更は、レジストリやWindowsの設定APIを使うと自動化できる可能性がありますが、一般ユーザーにはややハードルが高い方法です。近年では非公式ツールやPowerShellスクリプトでスケールを自動切り替えする試みもあります。たとえば、一部のレジストリキーを操作し、サインアウト&サインインをトリガーにすることで切り替える手法が存在します。下記はあくまで参考例です。
# 注意: 実行は自己責任で!
# スケール変更に関連するレジストリを編集するPowerShellのサンプル
# 実行後、サインアウトして再度ログインすることで反映される場合があります。
# 100%表示に設定
Set-ItemProperty -Path "HKCU:\Control Panel\Desktop" -Name "LogPixels" -Type Dword -Value 96
# 125%表示の場合は "LogPixels" を120
# 150%表示の場合は "LogPixels" を144 など
ただし、上記はWindowsの動作保証対象外かつレジストリ操作を伴うため、システムトラブルのリスクがあります。一般的には手動で設定を変えるほうが安全です。
Clipchampでの編集トラブルと対処法
Game Barで録画したファイルを編集する際に、標準搭載のClipchampを使おうとすると、「上書き保存でファイルが破損する」「編集途中で動作が不安定になる」などの声が報告されています。以下に対処法をまとめます。
- 上書き保存を避け、別名で保存する
- Clipchampで動画を編集し終えたら、新しいファイル名でエクスポートするようにすると、上書き時のトラブルを回避しやすいです。
- 大きな動画を扱う場合は他の編集ソフトを検討
- Clipchampは手軽に編集できる反面、重たい動画ファイルで操作が遅くなる、クラッシュすることがあるとの報告もあります。Adobe Premiere ProやDaVinci Resolve、あるいはVLCなど別の方法で簡易トリミングすることも選択肢になります。
- GPUドライバーやWindowsの更新状況を確認
- エンコードやデコードの際にGPUドライバーのバージョンが古いと、不具合が生じやすくなります。Windows Updateだけでなく、GPUベンダー(NVIDIAやAMDなど)のサイトから最新版ドライバーを入手する方法も検討してください。
Clipchampを使うメリットと注意点
ClipchampはWebブラウザ感覚で軽快に動画を編集できる点や、Windows 11との親和性が高い点で便利です。ただし、まだ比較的新しいエディタであるため、大規模な動画編集に向かないケースもあります。安定性を重視するなら、ほかの無料編集ソフト(例: Shotcut, Openshot, Movie Makerの代替ツールなど)を併用するのも良いでしょう。
ゲーム録画でのトラブルを最小限に抑えるコツ
ここではGame Bar以外のポイントも含め、快適にゲーム録画を行うためのコツを整理します。
- プレイするゲームの推奨動作環境を満たす
- 録画をしながらゲームを動かすためには、ある程度のCPUやGPU性能が必要です。ゲームが推奨動作環境をギリギリで満たしている場合、録画時にカクつきが起こりやすくなるので、ハードウェア面の余裕を確保しましょう。
- ストレージの空き容量を確保する
- 動画ファイルは思った以上に容量を食います。フルHDで長時間録画する場合は、大量のディスクスペースが必要です。SSDを使っている場合は特に空き容量に気をつけてください。
- バックグラウンドの常駐ソフトを減らす
- アンチウイルスソフトやブラウザのタブ、常駐アプリが多いとCPUやメモリが圧迫され、録画中のパフォーマンスが低下する可能性があります。録画の前には不要なソフトを終了させるのがおすすめです。
- 録画フォーマットの選択肢を把握する
- Game Barは自動的にMP4(H.264またはHEVCなど)で保存する設計ですが、場合によっては第三者ツールを使って画質やビットレートを細かく調整したほうが最適な結果が得られます。
- 外部モニターとマルチモニター環境に注意
- ノートPCに外部モニターを接続しているときなど、複数ディスプレイのスケールが異なるとトラブルが起きやすくなります。録画対象のディスプレイのみスケールを100%に設定する、またはすべてのディスプレイを同一スケールに合わせるといった工夫も必要です。
Game Bar以外の録画ソフトも試してみる
Game Barにこだわらず、ほかの録画ソフトを使う選択肢もあります。たとえば以下のような有名ソフトは、録画領域や解像度を自由にカスタマイズできることが多く、黒枠のトラブルも少ない傾向があります。
- OBS Studio
無料でオープンソース。配信や録画機能が充実しており、ゲームをウィンドウキャプチャ/フルスクリーンキャプチャなど多彩な方法で取り込めます。カスタムビットレートや解像度調整が可能です。 - Bandicam
有料ソフトですが、高品質録画に定評があります。ウィンドウ録画、フルスクリーン録画、特定の領域のみ録画など細かく指定できます。 - GeForce Experience(NVIDIA GPUの場合)
NVIDIAのグラフィックボードを搭載しているなら、ShadowPlay機能で高パフォーマンスな録画が可能です。ゲームによっては解像度設定や録画品質の調整がGame Barよりも分かりやすい面があります。
視認性と録画品質を両立させるには?
拡大スケールを下げてしまうと、どうしても文字やアイコンが小さくなるため、目が疲れてしまう方や、見づらいという方も多いでしょう。しかし、録画時にだけは仕方なくスケールを100%にするという運用がベターです。その上で考えられる工夫をいくつか挙げます。
- ゲーム内のUIスケールを調整する
一部のゲームでは独自にUIサイズを拡大できるオプションが用意されています。たとえばMMORPGやFPSなどではHUDのサイズを大きくする設定がある場合があります。それを活用することで、Windowsのスケールを100%にしていても文字が見やすくなることがあります。 - ルーペ機能を活用する
一時的に画面の一部を拡大して見たい場合、Windowsに標準搭載されている「拡大鏡(ルーペ)」機能を使う方法があります。ショートカットキー(Windowsキー+「+」)で拡大・縮小できるため、必要な場面だけ拡大して読みたい場合に便利です。 - 高解像度モニターの使い分け
デュアルモニター環境であれば、録画とゲーム用には4Kモニターを100%表示スケールで使用し、もう一方のモニターに表示スケールを大きめにしてWebブラウジングやチャットを行うなど、役割分担をする方法も検討できます。
今後のWindowsアップデートに期待
MicrosoftはWindows 10時代からGame Barを順次アップデートしてきましたが、録画解像度や拡大スケールの問題については未解決のまま残っています。ユーザーフィードバックが集まれば、今後のアップデートで何らかの改善が図られる可能性もあるでしょう。たとえば、Game Barの設定から解像度を手動で選べる機能や、拡大スケール環境下でも自動的にフルHDとして録画できる機能が加わることを期待したいところです。
まとめ:Game Barで黒枠なく録画するための最適解
以上の内容を踏まえると、Game Barによる録画で黒枠や縮小表示を防ぎたいのであれば、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。
- ディスプレイの表示スケールを100%に設定する
- 最も確実な解決策です。特に125%以上に拡大していた場合は、100%に戻すだけで録画映像がフルHDとして適切に収まることが多いです。
- Clipchampで編集する際は別名保存を徹底する
- 上書き保存で動画ファイルが破損するリスクがあるため、編集完了後は新しいファイル名でエクスポートしましょう。別の編集ソフトを試すのもおすすめです。
- マルチモニター使用時はスケールを統一するか、録画対象のディスプレイのみ100%にする
- スケールが異なるディスプレイを混在させるとシステム内部の認識が混乱し、録画に不具合が出る可能性が高まります。
- ゲーム内のUI拡大や拡大鏡機能を活用する
- スケール100%だと視認性が悪くなる場合でも、ゲームの設定でUIサイズを調整したり、必要に応じて拡大鏡機能を使ったりする方法があります。
- どうしても不便な場合は他の録画ソフトを検討
- OBSやBandicam、GeForce Experienceなどを使えば、スケール設定を気にせずに録画できる場合があります。特に多機能なOBSは無料かつ高性能です。
最終的には、視認性と録画品質のバランスを取るために、録画時だけスケールを100%に切り替える方法が現実的な対処策と言えます。MicrosoftがGame Barをより柔軟に調整できるように改善してくれるかどうかは今後に期待しながら、現時点では上記のポイントを活用して最良の録画環境を整えてみてください。

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