Windows 11起動時の「New Version detected」「Unpacking error」を消す方法【毎回出るポップアップ対策】

Windows 11 を起動するたびに、「New Version detected…」「Unpacking error, please try again later」という英語のポップアップが毎回表示されて消えない…。この記事では、この謎のメッセージの正体と、具体的な消し方・根本原因の潰し方を、初心者にも分かる手順で詳しく解説します。

目次

このエラーは何者か?まず症状を整理する

今回のケースでは、Windows 11 のサインイン後、デスクトップが表示されるタイミングで次の 2 つの小さなウィンドウが毎回現れます。

  • New Version detected. Current transfer task will be stopped and upgrade will start.
  • Unpacking error, please try again later

多くの場合、下側に「New Version detected…」、その上に「Unpacking error…」が重なって表示され、どちらもバツボタンで閉じても、次回起動時にまた出てきます。

この表示は、Windows Update や Microsoft 純正のエラーメッセージではないのがポイントです。海外フォーラムや Microsoft Q&A でも同様の症状が報告されており、Lenovo 製 PC で「Lenovo Smart Storage」のプロセスが原因だった例や、Tips アプリと誤認されている例もあります。

共通しているのは、

  • 「転送(transfer)」「アップグレード(upgrade)」「解凍(unpacking)」といった文言
  • ロケットのようなアイコンやベンダーロゴが描かれた独自デザインのウィンドウ
  • OS を普通に使う分には支障はないが、毎回出てきて鬱陶しい

このことから、PC メーカーやサードパーティ製の「データ移行」「バックアップ」「クラウド同期」「ユーティリティ」などが自動アップデートに失敗していると考えるのが自然です。

結論:原因は「スタートアップで動くサードパーティアプリ」の自動更新失敗

Microsoft 自身も Q&A で、同様のポップアップについて「スタートアップアプリを無効化し、クリーンブートで原因を切り分ける」手順を案内しています。

実際の報告から分かっていることを整理すると、次のようなアプリが犯人になりやすいです。

疑われるアプリの種類よくある役割例
データ移行ツール旧 PC から新 PC へのデータコピー、初回セットアップ支援PCメーカー純正の「Data Migration」「Smart Storage」など
バックアップ/クラウド同期NAS やクラウドとの自動バックアップ、同期NAS ベンダー製同期ソフト、クラウドバックアップツール
ユーティリティ/最適化ツールドライバ更新、PC診断、チューニングPC メーカー純正ユーティリティ、クリーナー系ソフト
OEM プリインストールアプリストレージ管理、ファイル転送、クラウド連携などLenovo Smart Storage などのベンダー独自アプリ

特に、海外の事例では Lenovo Smart Storage がまさにこのポップアップの原因だったと報告されています。

つまり、Windows そのものの不具合というより、あるアプリが「新しいバージョンを入れようとして解凍に失敗している」状態だと捉えると分かりやすいでしょう。

まずは「手早く止める」:スタートアップアプリを無効化する

根本原因を突き止める前に、とりあえず起動時に出てくるポップアップを止めたいという場合は、スタートアップの無効化から始めるのが最短です。

タスク マネージャーからスタートアップを見直す

  1. Ctrl + Shift + Esc を押して、タスク マネージャーを開きます。
  2. 左側のメニューから「スタートアップ アプリ」(または「スタートアップ」タブ)を選びます。
  3. 一覧の中から、次のような特徴を持つ項目を探します。
    • 聞き覚えのないアプリ名・発行元
    • 「transfer」「backup」「migrate」「sync」「assistant」などの単語を含む
    • PC メーカー(Lenovo / ASUS / Dell / HP など)の名前が付いているユーティリティ
  4. 怪しそう・不要そうな項目を右クリックして「無効化」します。
  5. PC を再起動し、ポップアップが出なくなったか確認します。

同じ操作は、「設定」→「アプリ」→「スタートアップ」 からも行えます。こちらの方がアプリ名と発行元が見やすい場合もあります。

再起動してポップアップが出なくなれば、今無効化した中のどれかが原因アプリです。そのアプリに対して、後述の「根本対処(修復・更新・アンインストール)」を行えば OK です。

スタートアップを無効にしても消えない場合

スタートアップアプリをざっと無効化してもまだ出る場合、

  • サービスとしてバックグラウンドで動いている
  • タスク スケジューラから起動している
  • スタートアップフォルダにショートカットが残っている

といった可能性があります。この場合は、次の「クリーンブート」でより丁寧に切り分けていきます。

クリーンブートで原因アプリを切り分ける

クリーンブートとは、Microsoft 公式が案内しているトラブルシューティング手順で、Windows を最小限のドライバーとサービスだけで起動する方法です。これを行うことで、どのサードパーティサービスが問題を起こしているかを特定しやすくなります。

クリーンブートの準備(サービスを一括で止める)

  1. Windowsキー + R を押し、msconfig と入力して Enter。
  2. 「システム構成」ウィンドウが開いたら、「サービス」タブを開きます。
  3. 左下の「Microsoft のサービスをすべて隠す」にチェックを入れます。これで、Windows 本体に必要なサービスが一覧から隠れます。
  4. 次に右下の「すべて無効」をクリックして、残っているサードパーティサービスを一括で無効化します。
  5. 「スタートアップ」タブに移動し、表示されたリンクから「タスク マネージャーを開く」をクリック。
  6. タスク マネージャーのスタートアップ一覧で、不要そうなものをすべて無効にします。
  7. PC を再起動します。

この状態で Windows を起動し、例のポップアップが出るかを確認します。

  • ポップアップが出なくなった → 今止めたサービス・スタートアップのどれかが原因
  • まだ出る → より特殊なケース(ドライバ・マルウェア・システムファイルの破損など)が疑われる

犯人を特定する(1 つずつ有効化して再起動)

クリーンブートでポップアップが消えた場合は、原因アプリを特定していきます。

  1. msconfig を再度開き、サービスの一覧から、怪しそうなものから 1 つだけチェックを入れて有効化します。
  2. 必要に応じてスタートアップ項目も 1 つだけ有効にします。
  3. PC を再起動し、ポップアップが再発するか確認します。
  4. 再発しなければ、その項目は問題なしとして残し、別のサービスを 1 つ有効にして再起動…という作業を繰り返します。
  5. どこかのタイミングでポップアップが再発したら、直前に有効にしたサービス/スタートアップが犯人です。

少し根気の要る作業ですが、「どのアプリが問題を起こしているのか」がはっきり分かるため、あとが非常に楽になります。

原因アプリが分かったらやるべき「根本対処」

犯人となるアプリが特定できたら、次の 3 段階で処置していくと安全です。

1. まずは修復・再インストールを試す

  1. 「設定」→「アプリ」→「インストール済みのアプリ」を開きます。
  2. 問題のアプリ名で検索し、右側の「…」メニューから「詳細オプション」「修復」「変更」などの項目がないか確認します。
  3. 修復や再インストールが用意されていれば、まずはそれを実行し、PC を再起動して様子を見ます。

配布元の公式サイトから最新版のセットアップファイルをダウンロードし、上書きインストールするのも有効です。インストーラー側で破損したファイルを入れ替えてくれることがあります。

2. 不要ならアンインストールしてしまう

次のような場合は、アプリ自体を削除してしまって構いません。

  • PC 購入直後だけ使う「データ引っ越しツール」で、もう二度と使う予定がない
  • 存在自体を知らなかったプリインストールアプリで、機能的にも不要
  • 同じ役割の別ソフト(OneDrive や別のバックアップアプリなど)をすでに使っている

アンインストールの手順は一般的なアプリと同じです。

  1. 「設定」→「アプリ」→「インストール済みのアプリ」から該当アプリを探す
  2. 「アンインストール」を選択し、案内に従って削除
  3. PC を再起動して、ポップアップが出ないか確認

もしもアンインストールしても症状が続く場合は、次の「残骸の掃除」も行いましょう。

3. タスク・サービス・スタートアップフォルダの「残骸」を止める

アプリ本体を削除しても、そのアプリの更新サービスや自動バックアップのスケジュールが残っており、そこからエラーウィンドウが出ているケースもあります。

以下の 3 か所をチェックしましょう。

タスク スケジューラ

  1. Windowsキー + R → taskschd.msc と入力して Enter。
  2. 左のツリーから「タスク スケジューラ ライブラリ」を開き、PC メーカー名やアプリ名が付いたフォルダを探します。
  3. 問題のアプリと思われるタスク(自動更新・自動バックアップなど)を右クリックし、「無効」または「削除」を選びます。

サービス

  1. Windowsキー + R → services.msc と入力して Enter。
  2. 一覧からアプリ名やベンダー名(Lenovo / Dell / HP など)が含まれているサービスを探します。
  3. 該当しそうなものをダブルクリックし、「スタートアップの種類」を「無効」に変更して「OK」。

スタートアップフォルダ

古いタイプのアプリは、スタートアップフォルダにショートカットを作って自動起動することがあります。

  • 個人用スタートアップ:Windows キー + R → shell:startup
  • 全ユーザー共通スタートアップ:Windows キー + R → shell:common startup

開いたフォルダ内に、問題のアプリらしきショートカットがあれば削除します。

より厳密に調べたい人向け:Process Explorer / Autoruns を使う

「どのプロセスがこのウィンドウを出しているのかをピンポイントで知りたい」という場合は、Microsoft が無償提供している Sysinternals ツールを使うのが便利です。

Process Explorer で「このウィンドウの正体」を特定する

Tom’s Hardware フォーラムでは、Process Explorer の「ターゲットアイコン」を使って、ポップアップの元プロセスを特定し、最終的に Lenovo Smart Storage が原因だと突き止めた事例が共有されています。

  1. Microsoft 公式の Sysinternals サイトから Process Explorer をダウンロードし、解凍して実行します。
  2. 問題のポップアップウィンドウを画面上に出したままにします。
  3. Process Explorer のツールバーにある「サイトの照準マーク」のようなアイコン(ドラッグしてウィンドウにドロップできるマーク)をクリックします。
  4. そのままマウスをドラッグし、問題のポップアップウィンドウの上にドロップします。
  5. Process Explorer の一覧の中で、対応するプロセスが青色にハイライトされます。
  6. 表示されたプロセス名・パスから、どのアプリかを判断し、前述の方法で更新・修復・アンインストールを行います。

Autoruns で「勝手に起動する仕組み」をすべて洗い出す

Microsoft Q&A では、同様のエラーに対して Autoruns の利用が勧められているケースもあります。

  1. Sysinternals の Autoruns をダウンロードして起動します。
  2. 「Logon」「Scheduled Tasks」「Services」 などのタブを開き、PC メーカー名やアプリ名が含まれているエントリを確認します。
  3. 不要・怪しいエントリのチェックを外して無効化し、再起動して様子を見ます。

Autoruns は非常に強力なツールなので、分からないエントリはむやみに触らないことも大切です。変更前にスクリーンショットを撮っておくと、元に戻したいときに安心です。

それでも直らない場合の追加チェック

ここまでの手順を試してもまだポップアップが出る場合は、システム側の破損や、より特殊なケースを疑う必要があります。

システムファイルの整合性チェック(SFC / DISM)

Windows の標準機能でシステムファイルの破損をチェックし、自動修復させます。

  1. スタートボタンを右クリックし、「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を開きます。
  2. 次のコマンドを順に実行します。
sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

処理には時間がかかる場合がありますが、完了したら PC を再起動し、症状が改善したか確認します。

ウイルス・マルウェアスキャン

まれに、悪意のあるソフトが Windows の通知を装ってポップアップを出している可能性もあります。心当たりがなく、怪しいソフトをインストールした記憶がある場合は特に注意しましょう。

  • Windows セキュリティ(Windows Defender)で「フルスキャン」を実行
  • 必要に応じて、信頼できるサードパーティ製セキュリティソフトでもスキャン

Windows Update を最新状態にする

Microsoft Q&A では、Windows 11 の特定バージョンへのアップデート後にエラーが消えたという報告もあります。

「設定」→「Windows Update」から更新プログラムを確認し、セキュリティ更新と累積更新はすべて適用しておきましょう。

最終手段:PC のリセットやクリーンインストール

どうしても原因が分からず、他にも不調が多い場合は、以下のような方法も検討します。

  • 重要なデータを外付けストレージやクラウドにバックアップ
  • 「設定」→「システム」→「回復」からこの PC をリセットを実行
  • もしくは、PC メーカーのリカバリ機能で工場出荷状態に戻す

この場合でも、復元後に真っ先にプリインストールアプリの整理(後述)を行うことで、再発を防ぎやすくなります。

どんなアプリが怪しい?見分けの目安

犯人探しの際に「どこから手を付ければ良いか分からない」という場合は、次の表を参考に、優先的に確認してみてください。

状況・ヒント疑うべきアプリチェックする場所
PC 購入直後からずっと出ているPC メーカー純正の移行・バックアップ・ユーティリティスタートメニューのメーカー名フォルダ、スタートアップ、サービス
NAS や外付けストレージを使っているNAS ベンダーの同期ソフト、バックアップソフトタスク スケジューラ、インストール済みアプリ
「Tips」と書かれたタイトルが見えるWindows の Tips アプリ(またはその残骸)PowerShell で Tips を再登録/削除し、Autoruns でタスクを確認
ロケットやメーカーのロゴが描かれているメーカー独自のクラウド・ストレージ・最適化ツールProcess Explorer でウィンドウのプロセスを特定
PC をしばらく使っていると突然出てくる定期バックアップタスク、更新チェッカータスク スケジューラのトリガー(時刻/ログオン時など)

再発防止のためにやっておきたいこと

一度ポップアップを消せたとしても、同じようなトラブルを繰り返さないことが大切です。次のポイントを意識しておくと、Windows 11 環境をすっきり保ちやすくなります。

新しい PC を買ったらまず「プリインストールの整理」

  • スタートメニューを開き、使う予定のないメーカーアプリをリストアップ
  • 「設定」→「アプリ」から、不要なものはアンインストール
  • 消すのが不安なものは、まずスタートアップだけ無効にして様子を見る

特に、データ移行・体験版のバックアップソフト・チューニングツールなどは、PC の動作に必須ではないことが多く、トラブルの火種になりやすいジャンルです。

自動更新は「必要最低限の公式ツール」だけに絞る

  • Windows Update(Windows 本体の更新)
  • Microsoft Store アプリの更新
  • PC メーカー公式のドライバ更新ツール(必要に応じて)

逆に、役割が重複するクリーナー系・最適化系ツールを複数入れていると、競合によるトラブルを招きやすくなります。

スタートアップとタスク スケジューラを定期的にチェック

数か月に一度でよいので、次の場所をざっと眺めておくと、よく分からないアプリが勝手に常駐することを防げます。

  • タスク マネージャーの「スタートアップ」タブ
  • taskschd.msc(タスク スケジューラ)
  • services.msc(サービス)

見覚えのない名前や、すでにアンインストールしたはずのアプリ名を見つけたら、その場で無効化しておくと安心です。

まとめ:まずは「スタートアップ停止」→「原因特定」→「修復・削除」の 3 ステップ

Windows 11 起動時に毎回表示される

  • New Version detected. Current transfer task will be stopped and upgrade will start.
  • Unpacking error, please try again later

というポップアップは、ほぼ間違いなくサードパーティ製アプリの自動更新処理が失敗していることが原因です。Windows 本体の致命的な不具合というよりは、「いらない常駐ソフトがこけている」イメージに近いと考えてください。

対処の流れをもう一度整理すると、次のようになります。

  1. スタートアップアプリを無効化して、ポップアップが止まるか確認する
  2. 止まらなければ、クリーンブートでサービスとスタートアップをまとめて止め、1 つずつ有効化して犯人を特定する
  3. 原因アプリが分かったら、修復・再インストール、それでもダメならアンインストール+残骸の掃除を行う
  4. 必要に応じて、Process Explorer / Autoruns でプロセスや自動起動の正体を掘り下げる
  5. 最後に、プリインストールの整理・自動更新の絞り込み・定期的なスタートアップ見直しで再発を防ぐ

この手順を踏めば、ほとんどのケースで「New Version detected」「Unpacking error」のポップアップは解消できます。起動時の謎のエラーが消えるだけで、ストレスなく Windows 11 を使えるようになりますので、少しずつで構いませんので試してみてください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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