ゲーム中にWindowsが突然再起動する(ブルースクリーンなし)原因と対処法|Kernel-Power 41・WHEAをイベントログで特定

ゲーム中の特定操作で、ブルースクリーンなしにWindowsが突然再起動する。温度や設定を疑っても改善しない場合、やみくもな対策は遠回りです。本記事では、イベントビューアーの「システム」ログを軸に原因を特定し、ログの内容別に次の一手を決める切り分け手順をまとめます。

目次

症状の特徴:負荷が高い“だけ”ではなく、演出やイベントの瞬間に落ちる

「高負荷で落ちる」なら熱や電源をまず疑いますが、今回のように“特定の場面”でのみ再現しやすい症状は、原因の当たりが少し変わります。

よくある発生シーン起きている可能性が高いこと熱以外で疑うべき方向
インベントリ移動/建築設置などのUI操作直後に再起動描画負荷が一瞬だけ跳ねる、読み込み・計算が集中するGPUドライバー、VRAM/メモリ、瞬間的な電力スパイク、OC/UV由来の不安定
強いパーティクル・爆発・エフェクトの瞬間に再起動フレームが落ちるほどの一時負荷、シェーダー生成、電力の突入電源保護動作、WHEA(PCIe/GPU含む)、ドライバー、ハード不安定
特定レイド等で毎回落ちる(再現性が高い)同一イベントで同一の処理が走るゲーム側の特定処理と相性が出る(ドライバー/設定/オーバーレイ/アンチチート)
最低画質・iGPU・省電力でも落ちる「単純な熱・高負荷」だけでは説明しにくい電源断系(Kernel-Power 41)、WHEA、ファームウェア、ストレージ、OS基盤

例として、ノートPC(Bravo 15 c7vf / Ryzen 7 7735HS / RTX 4060 / DDR5 16GB / SSD 1.5TB)のような構成でも、ある瞬間の負荷変動(スパイク)やドライバー・PCIe周りの一瞬のエラーで「青画面を出さずにリセットされる」ことがあります。

最初に押さえる結論:推測で当てに行かず、ログで“何が起きたか”を確定する

BSODが出ない突然再起動は、原因が大きく分かれてしまいます。

  • 電源断・保護動作・瞬断:OSが停止コードを出す前に落ちる(ログは「落ちた結果」だけ残りやすい)
  • WHEA(ハードウェアエラー):CPU/メモリ/PCIe(GPU含む)で訂正不能や致命的エラーが出ると即リセットのことがある
  • ドライバー/カーネル系:本来はBSODになるが、自動再起動が速すぎて見えないこともある

この差は、体感だけで判断しにくいので、まずはイベントログ(Event Viewer)の「System(システム)」を採取して、再起動直前のエラーを見に行くのが最短です。Kernel-Power(ID 41)だけ見て結論を出すのは早計で、重要なのはその前後に並ぶイベントです。

最優先:イベントビューアーの「システム」ログをエクスポートする手順

まずは「再起動が発生した時刻」をだいたいでいいので覚えておきます(例:22:14ごろ)。そのうえで、次の手順でシステムログ(.evtx)を保存します。

GUIで保存する(一般ユーザー向け)

  1. スタートボタンを右クリック → イベント ビューアー
  2. Windows ログ → システム
  3. 右側の操作メニューから 「すべてのイベントを名前を付けて保存…」
  4. ファイル名を「System.evtx」などにして保存

共有する場合は、個人情報(PC名、ユーザー名、ネットワーク名など)が含まれる可能性があるため、取り扱いには注意してください。手順解説として外部サイトのリンクを参照する場合は、広告や不要ソフトの誘導が混ざることがあるので、公式の操作手順(Windowsの画面)だけをなぞるのが安全です。

コマンドで保存する(取り回し重視)

管理者としてコマンドプロンプト(またはPowerShell)を開き、次のように実行すると、Systemログをそのまま書き出せます。

wevtutil epl System "%USERPROFILE%\Desktop\System.evtx" /ow:true

あわせて集めると強い追加資料

「システム」だけでも大半は見えますが、切り分け速度が上がる“追加ワンセット”があります。

資料集め方わかること重要度
System.evtx(システムログ)イベントビューアーで保存/wevtutilKernel-Power / WHEA / ドライバー / デバイス系の致命エラーの手掛かり最優先
Reliability Monitor(信頼性モニター)の履歴perfmon /relいつ落ちたか、アプリクラッシュとの関係、Windowsエラー報告の有無高
ミニダンプ(Minidump)C:\Windows\MinidumpBSODが実は起きている場合、停止コードや犯人ドライバーの推定が可能あれば強い
DxDiag / MSInfodxdiag / msinfo32ドライバー版、BIOS、周辺機器、問題のあるデバイスの有無中

BSODが出ないのは“設定”のせいかもしれない:自動再起動をオフ

「ブルースクリーンなし」と感じていても、実際は一瞬だけBSODが出て即再起動しているケースがあります。原因特定に直結するので、検証中は自動再起動をオフにしておくのがおすすめです。

  1. 設定 → システム → バージョン情報(または「詳細情報」)
  2. 関連リンクから システムの詳細設定
  3. 「起動と回復」→ 設定
  4. 「システム エラー」の 「自動的に再起動する」 のチェックを外す

これで再現したときに停止コード(例:WHEA_UNCORRECTABLE_ERROR など)が表示されれば、切り分けが一気に進みます。逆に、オフにしても完全にブラックアウトして即再起動するなら、OSが停止画面を描画する前の段階(電源断・保護動作・瞬断など)を強く疑います。

イベントビューアーで見るべき“定番イベント”一覧

まずはシステムログを開いて、再起動した時刻の前後(例えば前後10分〜30分)に絞って確認します。特に、次のイベントは原因の方向性を決める重要な手掛かりです。

ソース/種類イベントID例意味(ざっくり)次にやること
Kernel-Power41正常なシャットダウンを経ずに再起動した(結果)直前のエラーを探す。これ単体では犯人確定にならない
EventLog6008予期しないシャットダウンがあった(結果)41と同様。直前イベントが本体
WHEA-Logger17/18/19/20 などCPU/メモリ/PCIe(GPU含む)のハードウェアエラー兆候まずOC/UVを完全に撤廃し、再現性を確認。頻発ならハード診断・修理相談
BugCheck1001BSOD(停止コード)が発生した記録ミニダンプ解析(WinDbg等)。ドライバー更新・切り分けへ
Display4101 など画面ドライバー応答停止(TDR)と回復オーバーレイ停止、ドライバー再インストール、HAGS切り替え
nvlddmkm(NVIDIA)14/0 など(環境で異なる)NVIDIAドライバー関連のエラーDDUでクリーンインストール、安定版に戻す、MSIユーティリティ干渉の確認
Disk / storport / stornvme7/51/129 などストレージI/OのリトライやタイムアウトSSDファーム・ドライバー、温度、空き容量、エラーチェック
Thermal / ACPI環境依存温度・電源管理・ACPI絡みの警告BIOS/EC更新、電源プラン、MSI Center等の制御を見直す

ポイントは、「Kernel-Power 41」は“結果”でしかないということです。落ちた直後に必ず残るので目につきますが、原因はその少し前にいることが多いです。

「特定の操作で落ちる」タイプは、負荷スパイク+不安定設定が刺さっていることがある

質問のケースでは、過熱を疑って対策しても改善しない(電圧制限、バッテリーセーバー、iGPU、最低画質でも再起動)という状況でした。こういうときに多いのが、次の2パターンです。

  • 瞬間的なスパイクに“だけ”弱い(平均温度は低いのに、突入の瞬間に落ちる)
  • 省電力・電圧制限(アンダーボルト等)が逆に不安定要因(低電圧で耐えられずハング→保護動作)

特にノートPCは、デスクトップと違って電源回路・熱・制御が密接に絡みます。「温度を下げる設定」や「消費電力を抑える設定」でも、負荷の立ち上がりが急な瞬間にだけ破綻することがあります。

検証するときは“標準(デフォルト)”に一度戻す

原因追跡のための検証では、まずBIOS設定、電源プラン、ユーティリティ設定(MSI Center等)をできるだけ標準に戻します。理由はシンプルで、電圧制限や独自制御が入った状態だと、ログの示す方向がブレるからです。

戻しておきたい項目理由検証の観点
CPU/GPUのアンダーボルト、OC、独自電力制限スパイク耐性を落として再起動の引き金になることがある標準で再現するか/再現率が変わるか
ゲーム系オーバーレイ(Discord/GeForce/録画/監視)特定シーンでフック処理が集中し相性が出るオーバーレイ無効で改善するか
メーカー独自の「最適化」「AI制御」電力・温度制御の切り替えが急で、特定負荷で落ちることがある標準モード固定で再現するか
Windowsの省電力設定の細かいカスタムGPU/PCIeの省電力遷移が絡むことがあるバランス/標準で再現するか

「普段は快適にするための調整」が、原因切り分けの段階ではノイズになることがある、というのが実務上のコツです。

信頼性モニターで“落ち方”を時系列で見る(イベントログの補助線)

イベントビューアーは情報量が多いぶん、慣れていないと追いにくいです。そこで、まず信頼性モニターで「その日に何が起きたか」を俯瞰すると、原因の方向を間違えにくくなります。

起動:perfmon /rel

  • 赤い×(重大なイベント)が再起動の時刻に並んでいないか
  • 同時刻に特定アプリのクラッシュやWindowsエラー報告が出ていないか
  • 同じゲームだけでなく、別ゲームでも同日に兆候があるか

信頼性モニターで「ハードウェアエラー」や「Windowsが正しくシャットダウンされませんでした」が連発しているなら、ソフトというより基盤(電源/WHEA/ドライバー/ファーム)を優先して追うのが合理的です。

ログの内容別:原因の当たりをつける“分岐表”

ここから先は、Systemログを見て「何が出ているか」で打ち手を変えます。代表的な分岐をまとめます。

ログで見える傾向疑う優先度が高い原因やること(現実的な順)期待できる効果
Kernel-Power 41/6008 だけで、直前に目立つエラーが少ない電源断・保護動作・瞬断、EC/BIOS、ACアダプタ/バッテリーOC/UV/独自制御を完全OFF(標準化) ACアダプタを純正・定格で使用、コネクタの接触確認 BIOS/ECを最新へ(メーカー公式) 別の電源環境(コンセント/タップ)で再現性確認「根本が電源系か」を早期に切れる
WHEA-Logger が再起動直前に出る(特に18など致命的)CPU/メモリ/PCIe(GPU)不安定、UV/OC耐性不足、ハード不良の兆候まず標準に戻して再現性確認(UV/OC撤廃) メモリ診断だけでなく、WHEAの再発を見る 継続するならメーカーサポートへログ添付で相談“ハード寄り”を確信して迷走を止められる
BugCheck 1001 がある/Minidump が残っているドライバー/カーネル由来のBSOD(表示されていないだけ)自動再起動OFFで停止コードを確認 WinDbg等でダンプ解析(原因ドライバー候補) 該当ドライバーを更新・ロールバック・削除犯人(ドライバー名)に近づける
Display / nvlddmkm 系エラーが繰り返し出るGPUドライバー、オーバーレイ干渉、HAGS/最適化機能との相性DDUでドライバークリーン → 安定版を導入 オーバーレイ/録画/監視を停止 HAGSやゲームモードを切り替えて再現性比較“特定ゲームだけ落ちる”が改善することがある
Disk / storport / stornvme の警告やエラーが直前にあるSSDのI/O詰まり、ファーム、ドライバー、温度、ストレージ不良空き容量確保、SSD健康状態確認 チップセット/ストレージドライバー更新 ファームウェア更新(メーカー公式)読み込みタイミングでのリセットに効く場合

この表の使い方は単純で、まずログを採って「どの行に近いか」を決め、次にその行の対策を一度に全部やらず、1つずつ試します。複数同時に触ると、改善したとしても「どれが効いたか」が分からなくなります。

“ログが残らない”ときにやっておく設定:ダンプが出る条件を整える

突然再起動の正体がBSODだった場合、ダンプが残れば原因解析が可能です。一方で、設定や環境によってはダンプが残らないことがあります。次の点を確認しておくと、以降の検証がラクになります。

  • 起動と回復の「書き込みデバッグ情報」が無効になっていないか(推奨:自動メモリダンプ)
  • システムドライブにページファイルが存在するか(ダンプ生成に関係)
  • C:\Windows\Minidump が作成される権限・空き容量があるか

ただし、電源断・瞬断系の再起動では、設定を整えてもダンプが出ないことがあります。その場合はログの傾向から電源・WHEA方向へ寄せます。

再現性がある場合の“切り分けを早める”テスト設計

「Robloxの特定レイドでは毎回」「ARKの特定操作で起きる」など、再現性があるのは実は有利です。次のようにテストを設計すると、原因に近づく速度が上がります。

切り分けの基本ルール

  • 変更は1つずつ(ドライバー更新と設定変更を同日に混ぜない)
  • 再現テスト前に、時刻をメモ(例:21:07に開始、21:10に落ちた)
  • 落ちた直後にSystemログを保存(後回しにするとログが流れる)

おすすめのテスト順(安全で効果が高いものから)

テストやり方見たい差分解釈
標準化テストBIOS/電源/ユーティリティを標準寄り、OC/UV全解除再現率が下がるか下がるなら“設定由来の不安定”が濃厚
オーバーレイ全停止Discord/GeForce/録画/監視/RTSSなどを無効化特定シーンでの再起動が消えるか消えるならフック/相性を疑う
ドライバーの安定版固定DDU→安定していた版へ(最新が常に正義ではない)nvlddmkm/Displayエラーの変化改善ならドライバー系の可能性が上がる
HAGS切り替え設定→システム→ディスプレイ→グラフィック→既定のグラフィック設定再現性が変わるか変わるなら描画パイプライン相性が濃い
電源経路の確認コンセント直結、別タップ、アダプタ差し直しKernel-Powerのみ発生が減るか変化するなら電源・接触・瞬断を疑う

この順番は、「リスクが低い」「効果がはっきり出る」「ログの解釈がしやすい」ものを優先しています。

ノートPC(ゲーミングノート)特有の盲点

デスクトップよりノートのほうが、「ゲーム中だけ再起動」問題は複雑化しがちです。理由は、電源・バッテリー・GPU切り替え・ファームウェアが一体で制御されるためです。

ACアダプタと給電の落とし穴

  • 純正であっても、コネクタの接触やケーブルの癖で瞬断が起きることがある
  • 高負荷の“瞬間”に電力が足りず、バッテリー併用で凌ぐ設計の機種もある(バッテリー状態が悪いと影響が出ることがある)
  • 「発熱していないのに落ちる」場合、熱ではなく保護動作の可能性がある

メーカー制御ユーティリティの影響

MSI Centerのようなユーティリティは便利ですが、検証時は「自動切り替え」を減らし、できるだけ固定化するのがコツです。

  • パフォーマンスモードの自動切り替え
  • ファンカーブの極端なカスタム
  • 独自の省電力最適化(バッテリー重視)

これらが悪いという話ではなく、原因を見つける段階では“変数”になるという意味です。

「同じ操作で毎回落ちる」場合に効きやすい現実的な対策候補

ログ採取が最優先である前提で、再現性が高いタイプに対して“試す価値が高い”ものをまとめます。やるなら1つずつを徹底してください。

対策候補狙い効きやすい症状注意点
オーバーレイ/録画/監視の停止描画フックの競合を排除特定の演出・UI操作でだけ落ちるどれが原因か分かるように段階的にOFF
NVIDIAドライバーをDDUでクリーンインストール破損・残骸・不整合の排除nvlddmkm/Displayエラーが出るノート向け最適化がある場合、メーカー推奨版も検討
ゲームのシェーダーキャッシュ再生成特定シーンでのシェーダー生成失敗や破損をリセットエフェクト/爆発/特定マップで落ちる初回はカクつくことがある(再生成のため)
HAGS(ハードウェアアクセラレータGPUスケジューリング)の切り替え描画パスの相性を回避ドライバー系っぽい再起動、特定ゲーム依存オン/オフで体感が変わることがある
電圧制限・省電力の“やりすぎ”を撤廃スパイク耐性を戻す温度が低いのに落ちる、特定イベントで落ちるまずは標準へ。改善したら段階的に再調整

ここで重要なのは、「効きそう」ではなく、ログに出ている傾向と矛盾しないものから選ぶことです。例えばWHEAが出ているのに、延々とゲーム設定だけ触っても前に進みにくいです。

最短で解決に近づく“提出セット”:メーカー/コミュニティへ相談する準備

自力での切り分けが難しい場合でも、情報が揃っていれば解決速度が上がります。メーカーサポートや技術コミュニティに相談するなら、次をまとめておくと話が早いです。

提出・共有すると強い情報具体例ポイント
再現手順「Robloxの○○レイド開始→○分後の演出で毎回再起動」再現性が高いほど原因特定が速い
System.evtx再起動が起きた直後に保存したもの“直前”のイベントが重要
信頼性モニターの該当日スクリーンショット重大イベントが並ぶ箇所時系列の補助線になる
Minidump(あれば)C:\Windows\MinidumpBSODが関係していれば決定打
環境情報型番、BIOS版、GPUドライバー版、Windowsのビルド「最新」より「どの版か」が重要

「いろいろ試したが改善しない」という状況ほど、ログに戻るのが最短ルートです。ログがあると、電源断系なのか、WHEAなのか、ドライバーなのかを“当てずっぽう”ではなく切り分けできます。

まとめ:この症状は“まずSystemログ”で勝負が決まる

  • ゲーム中の特定イベントでBSODなし再起動は、熱だけでは説明できないことが多い
  • 最初にやるべきはイベントビューアーの「システム」ログ(System.evtx)を保存して、再起動直前のエラーを見ること
  • Kernel-Power 41は結果。その前のWHEA/Display/nvlddmkm/Diskなどが本体のことが多い
  • 検証時は設定を標準に戻し、変更は1つずつ。再現性が高いほど原因特定は速い

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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