「Windows検索でPC内のアプリ・設定・ファイルをWeb検索より上に表示できるか」という疑問への答えは、対象となったWindows 11では可能です。新しい順位制御「local result priority」により、ローカル側の候補が検索語に強く一致すると、Web検索やMicrosoft Storeの候補より先に表示されます。
ただし、ローカル結果を常に1位へ固定する手動設定ではありません。Web検索やStore候補を確実に表示させたくない場合は、新設された個別スイッチをオフにします。2026年7月時点では、Windows InsiderのExperimentalチャネルを対象とした段階的な実験配信であり、地域や機能フラグによって利用可否が異なります。(Windows Blog)
Windows検索の「local result priority」でできること
今回の変更では、Windows検索がアプリ、設定、ファイル、Web、Microsoft Storeなどの候補を判定し、PC内の候補がより適切な場合にローカル結果を上位へ移動します。
識別子は「local result priority」です。現時点では障害修正や一般提供完了の告知ではなく、検索体験の実験的な変更に関する情報提供として捉える必要があります。
| 確認したいこと | 結論 |
|---|---|
| PC内の結果をWebより上にできるか | 対象環境では、ローカル側の一致度が高い場合に自動で上位表示される |
| 常にローカル結果を最上位へ固定できるか | 順位を固定する専用スイッチは案内されていない |
| Web検索候補を消せるか | 新しい「Web searches」設定で無効化できる |
| Microsoft Store候補を消せるか | 「Microsoft Store」設定で個別に無効化できる |
| すべてのWindows 11で使えるか | 現時点では利用できない。Experimentalチャネルへの段階配信 |
| 設定が表示されない場合 | 未配信、対象外、地域差、機能フラグの違いなどが考えられる |
重要なのは、順位の改善と候補の無効化は別の機能だという点です。
ローカル優先順位は、候補を残したまま並び順を改善します。一方、Web検索やMicrosoft Storeのスイッチをオフにすると、その種類の候補自体を検索結果に出さないようにできます。(Windows Blog)
新しい検索順位で何が変わるのか
Microsoftの説明では、アプリ、Windowsの設定、ローカルファイルが検索語に適している場合、Web検索やStore候補より前に表示されやすくなります。
たとえば、次のような検索が改善対象として示されています。
| 検索例 | 改善後に見つけやすくなるもの |
|---|---|
install | 「インストールされているアプリ」などのWindows設定 |
resume | PC内に保存された履歴書のPDFや文書 |
This PC | 「PC」などのシステム項目 |
Recycle Bin | ごみ箱 |
utlook | スペルが欠けていてもOutlookアプリ |
従来は、Windowsの設定を探しているのにWebの記事が目立つ位置に表示される場合がありました。新しい順位では、検索意図に合う設定やファイルを「最も一致する検索結果」として前面に出しやすくなります。
結果の出所も分かりやすくなり、アプリ、設定、ファイル、Web検索、Store候補のどれなのかをクリック前に判断しやすくなっています。Web結果内の販促的なコンテンツも削減され、関連性の高い回答を優先する設計です。(Windows Blog)
ただし、検索語や保存場所、インデックスの状態によって結果は変わります。「ローカル結果が存在すれば必ず1番上になる」という仕様ではなく、ローカル側がより強く一致するとWindowsが判断した場合に優先される仕組みです。
Web検索とMicrosoft Store候補を無効化する手順
新しい検索設定が配信されたPCでは、Web検索とMicrosoft Storeの候補を個別に制御できます。
Web検索候補を表示しない設定
Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます。- 「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 「検索」を開きます。
- 「Show suggested search results」に相当する項目を展開します。
- 「Web searches」をオフにします。
Microsoft Store候補を表示しない設定
同じ画面で「Microsoft Store」をオフにします。
公式画像では、設定場所が次の構成になっています。
設定
└ プライバシーとセキュリティ
└ 検索
└ Show suggested search results
├ Web searches
└ Microsoft Store
日本語版の表示名は、正式配信時の翻訳やWindowsのビルドによって変わる可能性があります。「検索候補」「Web検索」「Microsoft Store」などの語を目印にしてください。(Windows Blog)
目的別に選ぶおすすめ設定
Web検索を完全に消す必要がない場合は、まず新しい順位をそのまま試すのが現実的です。Web候補をオンにしていても、ローカル側が適切ならPC内結果が先に表示されます。
| 使い方 | Web searches | Microsoft Store | 追加設定 |
|---|---|---|---|
| PC内を優先しつつWebも使う | オン | 必要に応じてオン | 新順位に任せる |
| Web候補が邪魔だがStore候補は必要 | オフ | オン | 不要 |
| PCやOneDriveの文書検索を中心にする | オフ | オフ | クラウド検索は必要に応じて残す |
| PC内のデータだけを検索する | オフ | オフ | クラウドコンテンツ検索もオフ |
| 業務PCで不要な外部候補を減らす | オフ | オフ | 組織の運用方針も確認する |
Web候補だけが邪魔な場合、Microsoft Storeまで無効化する必要はありません。反対に、Storeのアプリ候補だけが不要なら、Web検索を残してStoreだけをオフにできます。
WebをオフにしてもOneDriveなどが表示される理由
Windows検索が扱う情報は、単純に「ローカル」と「Web」の2種類だけではありません。
Microsoftの説明では、Windows検索には次の情報源があります。
| 情報源 | 主な内容 |
|---|---|
| デバイス内 | インストール済みアプリ、Windows設定、ローカルファイル |
| 個人用Microsoftアカウント | OneDrive、Outlookなど |
| 職場または学校アカウント | OneDrive for Business、SharePointなど |
| Web | BingによるWeb検索や検索候補 |
| Microsoft Store | Storeで入手できるアプリなどの候補 |
そのため、「Web searches」をオフにしても、接続済みアカウントのOneDriveやSharePointにあるファイルが表示される可能性があります。Web検索候補とクラウドコンテンツ検索は別の機能です。(マイクロソフトサポート)
PC内のデータだけに絞りたい場合
従来型の設定画面では、次の場所を確認します。
設定
└ プライバシーとセキュリティ
└ 検索アクセス許可
└ クラウドコンテンツ検索
「Microsoftアカウント」と「職場または学校アカウント」をオフにすると、それぞれのクラウドコンテンツを検索対象から外せます。
新しい実験画面では、「検索」ページ内の「Search my accounts」に相当する項目へ統合されている場合があります。画面構成が異なるときは、「アカウント」「クラウドコンテンツ」「職場または学校」といった項目を確認してください。(マイクロソフトサポート)
設定項目が見つからない場合の確認方法
「プライバシーとセキュリティ」に新しい「検索」ページがない場合や、「Web searches」「Microsoft Store」が表示されない場合でも、直ちに不具合とは判断できません。
2026年7月時点の対象は、Windows InsiderのExperimentalチャネルです。さらにControlled Feature Rolloutによって段階的に有効化されるため、同じチャネルや同じビルドを使っていても、PCごとに表示状況が異なる可能性があります。地域差も明記されています。(Windows Blog)
次の順番で確認します。
- 「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選択します。
- 利用可能な更新プログラムをインストールします。
- PCを再起動します。
- 「プライバシーとセキュリティ」内の検索設定を再確認します。
- Windows Insider Programの参加チャネルを確認します。
Microsoftは、再起動によって変更が届いているか確認できる場合があると案内しています。ただし、再起動すれば必ず有効になるわけではありません。未配信の場合は正式なロールアウトを待つ必要があります。(Windows Blog)
業務用PCでは、非公式ツールを使って機能フラグを強制変更するより、正式な配信を待つ方が安全です。今回の公式案内では、一般利用者向けの専用レジストリ値やグループポリシーによる有効化手順は示されていません。
ローカルファイルが上位に出ない場合はインデックスを確認する
新しい検索順位が有効でも、目的のファイルが検索対象として登録されていなければ上位には表示されません。
ここで区別したいのが、検索順位と検索インデックスです。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| local result priority | 見つかった候補をどの順番で表示するか決める |
| 検索インデックス | どのファイルや内容を検索候補として見つけられるようにする |
| Web・Store設定 | 特定の種類の候補を表示するか決める |
ファイル自体が検索結果に出ない場合は、Web候補をオフにするだけでは解決しません。インデックスの対象範囲を確認します。
インデックス対象を確認する手順
- 「設定」を開きます。
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 「検索」を開きます。
- インデックスの状態を確認します。
- 「Find my files」に相当するファイル検索範囲を開きます。
- 「クラシック」または「拡張」を選択します。
| モード | 主な検索範囲 | 向いている人 |
|---|---|---|
| クラシック | デスクトップ、ドキュメント、ピクチャ、ミュージックなど | 標準フォルダーにファイルを保存する人 |
| 拡張 | PC内のユーザーフォルダーやファイルを広く検索 | 複数の場所にファイルを保存する人 |
たとえば、D:\Workのような独自フォルダーに文書を保存している場合、クラシック設定では対象外になっている可能性があります。クラシックのまま使うなら「検索場所のカスタマイズ」で対象フォルダーを追加します。PC全体を広く探したい場合は拡張モードが便利ですが、インデックス作成中はCPUやバッテリーの使用量が増える可能性があります。(マイクロソフトサポート)
インデックスの作成が進行中の場合は、完了してから再検索してください。初回のインデックス作成には数時間かかる場合があります。(マイクロソフトサポート)
順位がおかしいときは検索履歴も確認する
Windows Searchは、デバイス内に保存された検索履歴を使って結果を調整します。以前に何度も検索したアプリなどが、上位に表示されやすくなる場合があります。(マイクロソフトサポート)
古い利用傾向が残っていると感じる場合は、検索履歴を消して再確認します。
従来型の画面では、次の場所にあります。
設定
└ プライバシーとセキュリティ
└ 検索アクセス許可
└ 履歴
└ デバイスの検索履歴をクリア
履歴を消しても、検索インデックス自体は再構築されません。ファイルが見つからない問題ではなく、過去の検索傾向による並び順をリセットしたい場合に使います。
間違えやすい設定の違い
セーフサーチをオフにしてもWeb検索は消えない
セーフサーチは、Web検索のプレビューに成人向けコンテンツをどの程度表示するかを制御する機能です。Web候補そのものを無効にする設定ではありません。
Web検索を表示させたくない場合は、「Web searches」をオフにします。(マイクロソフトサポート)
Microsoft StoreをオフにしてもStoreアプリは削除されない
「Microsoft Store」の検索候補をオフにする設定は、Windows検索に表示されるStore候補を制御するものです。Microsoft Storeアプリのアンインストールや利用禁止を行う設定ではありません。
Web検索をオフにしてもインターネット接続は遮断されない
この設定が制御するのはWindows検索内の候補です。ブラウザー、Microsoft Store、OneDriveなどの通信をファイアウォールのように遮断する機能ではありません。
インデックス範囲を広げてもWeb候補の順位は直接変わらない
インデックス範囲を広げると、Windowsが見つけられるローカルファイルが増えます。その結果として適切なローカル候補が上位に出る可能性は高まりますが、Web候補を直接下げる順位設定ではありません。
企業や学校のPCで運用する際の注意点
Controlled Feature Rolloutでは、同じWindowsビルドを導入していても、機能が有効な端末と無効な端末が混在する可能性があります。社内マニュアルを作成するときは、画面が全端末で同一であることを前提にしない方が安全です。(マイクロソフトサポート)
問い合わせを受ける際は、次の情報を確認すると原因を切り分けやすくなります。
- WindowsのエディションとOSビルド
- Windows Insiderの参加有無とチャネル
- 利用地域と言語
- 「検索」ページが表示されているか
- 「Web searches」と「Microsoft Store」の状態
- Microsoftアカウントや職場アカウントの接続状態
- 検索インデックスの進行状況
- 対象ファイルの保存場所
また、管理対象PCでは組織のポリシーによって設定を変更できない場合があります。実験チャネルを本番端末へ一斉導入するのではなく、検証用PCで検索結果、業務アプリ、OneDriveやSharePointの表示範囲を確認してから展開するのが適切です。
Windows検索をローカル中心にするための最終チェック
PC内の結果をWebより先に表示したい場合は、まず新しい「local result priority」が配信されているか確認します。対象環境では、アプリ、設定、ファイルの一致度が高いとき、自動的にWebやStore候補より上に表示されます。
さらに検索結果を整理したい場合は、次の順番で設定してください。
- 「設定」から「プライバシーとセキュリティ」→「検索」を開く
- 「Web searches」をオフにする
- 不要なら「Microsoft Store」もオフにする
- PC内だけに限定する場合はクラウドコンテンツ検索もオフにする
- ファイルが見つからない場合はインデックス範囲を確認する
新しい設定が表示されない場合は故障や設定ミスとは限りません。Experimentalチャネルへの段階配信であり、地域と機能フラグによって提供時期が異なります。更新と再起動を行ったうえで表示されなければ、正式な配信を待つのが確実です。

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