中古で購入した Windows 11 PC を起動したら、メニューや設定がすべてフランス語で表示されていて戸惑った……。設定アプリから英語(米国)に変更しても、一部がフランス語のまま残ってしまうことがあります。この記事では、この状態を完全に英語環境へ統一する具体的な手順と注意点を、図解の代わりに表と詳しい解説で丁寧にまとめます。
Windows 11 で「一部だけフランス語が残る」現象の正体
Windows 11 では、「言語」に関する設定が一か所ではなく、複数のレイヤーに分かれて管理されています。そのため、設定アプリで表示言語を英語に変えただけでは、次のような部分にフランス語が残ることがあります。
- サインイン前の「ようこそ」画面やロック画面のメッセージ
- 右クリック(コンテキスト)メニューの一部項目
- エクスプローラー内のメニューや古いダイアログ
- 一部のシステム ツールや管理系ウィザードのボタン・メッセージ
これは不具合ではなく、以下のように「別の場所」でフランス語が生き残っているためです。
- システム ロケール(非 Unicode プログラム用の言語)がフランス語のまま
- 「ようこそ画面」と「システム アカウント」がフランス語設定を保持したまま
- 新しいユーザー アカウントに言語設定がコピーされていない
現象と原因の対応関係を、ざっくり整理すると次のようになります。
| 主な症状 | 考えられる原因 |
|---|---|
| ログイン画面がフランス語のまま | 「ようこそ画面とシステム アカウント」に英語設定がコピーされていない |
| 右クリックメニューの一部だけフランス語 | システム ロケールがフランス語のまま、または古いユーザープロファイルがフランス語ベース |
| 一部の古いアプリやインストーラーがフランス語 | 非 Unicode アプリがシステム ロケール(フランス語)を参照している |
| エクスプローラーのメニューが混在言語 | 表示言語は英語だが、システム ロケールとユーザープロファイルがフランス語で作成されている |
つまり、「表示言語」「システム ロケール」「ようこそ画面・システム アカウント」をすべて英語で揃えてやることが、完全な英語化への近道です。
前提確認:表示言語が正しく英語になっているか
コントロール パネルで細かい設定を触る前に、Windows 11 の標準的な表示言語設定が正しく英語になっているかを確認します。
- スタートボタンをクリックし、設定を開く。
- 左側のメニューから時刻と言語を選択する。
- 言語と地域を開く。
- Windows の表示言語が English (United States) など英語系になっているか確認する。
- なっていない場合は、表示言語を選択のプルダウンから英語を選択する。
もし一覧に英語が無い場合は、同じ画面で以下のように追加します。
- 優先する言語の下にある言語の追加をクリック。
- 検索ボックスに English と入力し、English (United States) を選択して次へ。
- 表示言語として設定 にチェックを入れたままインストール。
- 表示言語を英語に設定したら、いったんサインアウトまたは再起動する。
ここまでで、設定アプリやスタートメニューなど「モダン UI」はほぼ英語化されます。それでもフランス語が残る場合、次で説明する従来のコントロール パネル側の設定がポイントになります。
コントロール パネルで「システム ロケール」を英語に統一する
Windows 11 でも、従来からあるコントロール パネルはまだ現役です。特に、「非 Unicode プログラム用の言語(システム ロケール)」は、ここからしか変更できません。
今回のようにフランス語の PC を英語化したい場合、まずはシステム ロケールを英語に揃えます。全体の流れを表にすると次のようになります。
| 手順 | 操作 | ポイント・補足 |
|---|---|---|
| 1 | コントロール パネルを開き、時計と地域 → 地域 を選択 | 設定アプリではなく「従来のコントロール パネル」を使う |
| 2 | 管理タブに切り替え、システム ロケールの変更をクリック | 「Unicode 対応ではないプログラムの言語」を変更する画面 |
| 3 | ドロップダウンから English (United States) など英語を選択し、OK | ここがフランス語のままだと古い UI や一部メニューがフランス語で残りやすい |
| 4 | 再起動を求められたら 今すぐ再起動 を選択 | この時点で古いアプリやインストーラーの言語も英語寄りに変わる |
実際の画面での操作イメージ
- タスクバーの検索ボックスに
controlと入力し、コントロール パネルを開く。 - 表示方法がカテゴリになっていなければ切り替え、時計と地域をクリック。
- 地域をクリックすると、「形式」「場所」「管理」などのタブが並んだダイアログが開く。
- 管理タブに移動し、システム ロケールの変更をクリック。
- 現在のシステム ロケールが French (France) などになっている場合は、プルダウンから English (United States) を選択。
- OK → 再起動。
再起動後、古いタイプのインストーラーや一部のダイアログの言語が英語に近づきます。ただし、まだログイン画面や他のユーザーにはフランス語が残っている可能性があります。そこで次の「設定のコピー」が重要になります。
「ようこそ画面」と「新しいユーザー」に現在の英語設定をコピーする
システム ロケールを変更したあと、同じく「地域」の管理タブから、現在のユーザーの言語設定を「ようこそ画面」と「新しいユーザー」にコピーできます。これを行わないと、サインイン前の画面や今後作成されるユーザーがフランス語のままになることがあります。
- 再度、コントロール パネル → 時計と地域 → 地域 を開く。
- 管理タブを選択。
- 今度は 設定のコピー ボタンをクリック。
- 上部に「現在のユーザー」の表示言語・形式・場所などがまとめて表示されていることを確認(ここが英語になっていること)。
- 下部のチェックボックス 「ようこそ画面とシステム アカウント」 と 「新しいユーザー アカウント」 の両方にチェックを入れる。
- OK をクリックし、必要に応じて再起動する。
この操作により、次のような効果が期待できます。
- サインイン画面やロック画面のメッセージが英語化される
- システムアカウントで動作する一部サービスやタスクの表示言語が英語になる
- 今後新しく作成するユーザーも、初期状態から英語環境になる
ここまで完了すると、「設定アプリ」「エクスプローラー」「右クリックメニュー」「サインイン画面」といった操作の大半が英語で統一されるはずです。
ここまでで直らない場合の追加チェックポイント
上記の手順だけではまだフランス語が残る場合、次のポイントを順番に確認していきましょう。
1. 英語の言語パックが正しくインストールされているか
- 設定 → 時刻と言語 → 言語と地域 を開く。
- 優先する言語から English (United States) をクリックし、… → 言語のオプション を選択。
- 表示言語のパック が「インストール済み」になっているか確認。
- 「インストール」などのボタンが表示されている場合は、クリックしてインストールを完了させる。
- 音声認識や手書き入力を使わない場合でも、表示言語パックだけは必ず入れておく。
中古 PC の場合、前の持ち主の環境で何度か言語の入れ替えが行われており、言語パックの一部だけが壊れているケースもあります。その場合は、一度英語を削除してから入れ直すと改善することがあります。
- 優先する言語で English (United States) の…をクリックし、削除を選ぶ。
- 念のため PC を再起動。
- 再度 言語の追加 から English を追加し、表示言語として設定。
2. 優先する言語の順番を英語を最上位にする
Windows 11 は「優先する言語」の順番を見て、どの言語を優先的に使うか判断するアプリや機能があります。ここにフランス語が英語より上に残っていると、一部でフランス語が選ばれてしまう場合があります。
- 設定 → 時刻と言語 → 言語と地域 を開く。
- 優先する言語の一覧で、English (United States) の右側にある矢印(上に移動)を使って最上位へ移動。
- フランス語が不要であれば、このタイミングで削除してしまうとトラブルを減らせる。
3. Windows Update をすべて適用する
OS 本体や言語パックの更新が中途半端な状態だと、表示の一部が古いまま残ることがあります。特に中古 PC や長期間アップデートしていなかった PC では、必ずチェックしておきたいポイントです。
- 設定 → Windows Update を開く。
- 更新プログラムのチェックをクリック。
- 表示された更新プログラムをすべてインストールし、指示に従って再起動を行う。
- 「オプションの更新プログラム」や「その他の Microsoft 製品の更新」があれば、それらもインストールしておくと安心です。
4. アプリごとの表示言語設定を確認する
Office や一部のブラウザー、サードパーティ製アプリは、Windows の表示言語とは別にアプリ独自の言語設定を持っています。これらは Windows 側の設定を変えても自動では切り替わらない場合があります。
- Microsoft Office:ファイル → オプション → 言語 で「表示言語」「編集言語」を英語に統一
- ブラウザー:各ブラウザーの設定画面で「言語」「表示言語」を確認
- その他のアプリ:設定メニューに「Language」「Langue」などの項目がないか確認
Windows 本体は英語化できているのに、一部アプリだけフランス語が残る場合は、このアプリ側の設定を疑ってみてください。
PowerShell で英語環境を一括設定する(上級者向け)
GUI で設定してもどうしても揃わない、より確実に英語環境を押し込みたい、という場合は PowerShell コマンドでシステム言語を一括設定する方法もあります。ただし、誤った設定で他の言語環境に影響を与える可能性があるため、ある程度 PC 操作に慣れている方向けです。
PowerShell を管理者として起動
- タスクバーの検索に
powershellと入力。 - 表示された Windows PowerShell または Windows Terminal を右クリックし、管理者として実行 を選択。
- ユーザー アカウント制御(UAC)が表示されたらはいを選択。
実行するコマンド
管理者権限の PowerShell で、次のコマンドを順番に実行します。
Set-WinSystemLocale en-US
Set-WinUILanguageOverride en-US
Set-WinUserLanguageList en-US -Force
それぞれの意味は次の通りです。
Set-WinSystemLocale en-US
非 Unicode プログラム用のシステム ロケールを英語(米国)に変更。Set-WinUILanguageOverride en-US
Windows の UI 言語を英語(米国)に強制的に上書き。Set-WinUserLanguageList en-US -Force
現在のユーザーの言語一覧を英語(米国)だけに置き換える。
コマンド実行後は、必ず PC を再起動してください。再起動後、表示言語やシステム ロケールが英語に揃っているかを確認します。
なお、将来的に日本語環境も併用したい場合は、Set-WinUserLanguageList で英語と日本語を両方指定するなど、環境に合わせて調整してください(例:Set-WinUserLanguageList "en-US","ja-JP" -Force)。
それでもフランス語が残る場合の追加対処策
ここまでの手順をすべて試しても、一部のメニューやダイアログにフランス語が残ることがあります。その多くは、最初に作られたユーザープロファイルや、古い設定が深く残ってしまっていることが原因です。次のようなアプローチも検討してみてください。
新しいユーザーアカウントを作成して移行する
フランス語環境で最初に作られたユーザーアカウントは、内部的にフランス語を前提とした設定やフォルダーが大量に作られています。英語設定をコピーしても細かい部分には残骸が残ることがあるため、「英語環境を前提にした新規アカウント」を作成して乗り換えるのが最も安全なことも多いです。
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー を開く。
- その他のユーザーを追加 を選択。
- Microsoft アカウントを使うか、「このユーザーのサインイン情報がありません」からローカルアカウントを作成。
- 新しく作成したユーザーでサインインし、言語設定が最初から英語になっているかを確認。
- 問題がなければ、ドキュメントやデスクトップのデータを旧アカウントからコピーして移行する。
少し手間はかかりますが、「言語が混ざった謎の状態」から抜け出す確実な方法のひとつです。
インプレースアップグレード(修復インストール)を検討する
Windows 11 のシステムファイルそのものが壊れていたり、複数回の言語切り替えで内部がかなり混乱している場合は、「インプレースアップグレード」と呼ばれる修復インストールを行うことで、言語環境がリセットされて安定するケースがあります。
- Microsoft 公式ツールで Windows 11 のインストールメディア(またはセットアップ)を用意
- 現在起動中の Windows 上からセットアップを実行
- 「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択して上書きインストール
この方法はあくまで「最終手段寄り」です。作業前には必ず重要なデータをバックアップしておきましょう。
クリーンインストール / 初期化は最後の選択肢に
どうしても環境が安定しない場合、Windows 11 をクリーンインストールして最初から英語環境で構築し直す、という選択肢もあります。ただし、中古 PC の場合はプロダクトキーやライセンス状態、ドライバーの入手性なども確認が必要です。
- 「この PC をリセットする」機能で初期化する
- インストールメディアから完全にクリーンインストールする
いずれにしても、必ず事前にバックアップを取り、実行前に手順をよく確認してから進めるようにしてください。
よくある疑問と注意点
Q. Windows の表示言語を英語にしても、一部アプリがフランス語のままです。
A. 多くのアプリは独自の言語設定を持っており、Windows の表示言語とは連動していません。特に Office、Adobe 製品、ブラウザ、セキュリティソフトなどは、アプリ側の設定画面で言語を切り替える必要があります。また、アプリがインストール時の言語を固定してしまうタイプの場合は、一度アンインストールし、英語環境で再インストールしないと完全には切り替わらないこともあります。
Q. システム ロケールを英語にすると、日本語表示や日本語入力はおかしくなりませんか?
A. システム ロケールは主に「古い非 Unicode アプリ」の文字コード解釈に影響する設定です。日本語表示や日本語 IME(入力)は、表示言語やキーボード レイアウト、地域(日付・時刻・通貨形式)などの設定に影響されるため、システム ロケールを英語にしたからといって日本語が使えなくなるわけではありません。ただし、古い日本語ソフトを使う場合は、逆にシステム ロケールを日本語にする必要が出てくることもあります。
Q. 地域(国や地域)がフランスのままでも大丈夫?
A. 地域で設定する「国または地域」は、ストアアプリやニュースの内容、日付・通貨・単位の初期値などに影響します。表示言語を英語にしても、地域がフランスのままだと、通貨記号が「€」になったり、ニュースがフランス向けになったりすることがあります。英語圏の設定に揃えたい場合は、設定 → 時刻と言語 → 言語と地域で、「国または地域」も 米国 などに変更するとよいでしょう。
Q. フランス語環境に戻したくなるかもしれません。完全に削除しないほうがいい?
A. 将来フランス語環境が必要になる可能性がある場合は、フランス語の言語パック自体は残しておき、優先する言語の順番を英語を最上位にしておくのがおすすめです。不要だと断言できる場合は削除して構いませんが、再度使いたくなったときはインターネットから再ダウンロードが必要になります。
まとめ:Windows 11 をフランス語から完全に英語化するコツ
最後に、この記事で紹介したポイントを一覧にまとめます。
| 作業項目 | 内容 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 表示言語の変更 | 設定アプリの「Windows の表示言語」を English に変更 | スタートメニューや設定、モダン UI を英語化 |
| システム ロケールの変更 | コントロール パネル → 地域 → 管理タブで English に変更 | 古いアプリや一部ダイアログのフランス語表記を抑制 |
| 設定のコピー | 「ようこそ画面とシステム アカウント」「新しいユーザー」に英語設定をコピー | サインイン画面や新規ユーザーも英語環境に統一 |
| 言語パック&優先度の見直し | 英語の言語パックを再インストールし、優先する言語で英語を最上位に | 中途半端な混在状態を防止 |
| PowerShell で強制設定 | 必要に応じて PowerShell で Set-WinSystemLocale などを実行 | GUI だけでは揃わない部分を一気に英語化 |
| 必要に応じて新規ユーザーや修復 | 新しいユーザーアカウントで環境を作り直す、インプレースアップグレードを検討 | どうしても混在が解消しない場合の抜け道 |
中古 PC など、もともとフランス語でセットアップされていた Windows 11 を英語化する場合、単に「表示言語」を変えるだけでは不十分なことがよくあります。本記事で紹介したように、
- コントロール パネルのシステム ロケール
- 設定のコピーで「ようこそ画面」「システム アカウント」「新しいユーザー」を英語に揃える
- 必要に応じて言語パックの再インストールやPowerShell コマンドを併用する
といったポイントを押さえておけば、フランス語表示の混在に悩まされることなく、快適な英語環境で Windows 11 を使い続けることができます。

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