GitHub Copilot ChatのAuto modeが全ユーザー対応|変更点・料金・設定方法

2026年6月17日、GitHubはCopilot Chatの「Auto mode」を、github.comとGitHub MobileのすべてのCopilotプランで一般提供しました。結論として、利用者はモデルを毎回選ばなくても、依頼の複雑さや混雑状況に応じてCopilotに選択を任せられます。有料プランでは、Auto利用時のモデルコストに10%の割引が適用されます。

ただし、「全ユーザー」とは、すべてのGitHubアカウントを指すわけではありません。対象はGitHub Copilotの各プランを利用できるユーザーです。また、選択されるモデルは契約プランや組織のポリシーによって異なります。既存環境の強制移行や、特定モデルの廃止期限が発表されたわけではありません。(The GitHub Blog)

目次

GitHub Changelog「Auto mode in Copilot Chat available for all users」の変更点

今回のGitHub Changelogで発表された主な変更点は、Copilot ChatのAuto model selectionが、github.comとGitHub Mobileで一般提供になったことです。

確認項目変更内容必要な対応
提供状況プレビューではなく一般提供基本的に申し込み不要
対象すべてのGitHub Copilotプラン自分のプランと利用制限を確認
対象画面github.comとGitHub MobileのCopilot Chatモデル選択欄から「Auto」を選ぶ
モデル選択タスクの複雑さとリアルタイムの提供状況から自動選択固定モデルが必要な作業では手動選択
管理ポリシーユーザーや管理者が設定したモデル制限を維持管理者は許可モデルを再確認
料金有料プランはAuto利用時のモデルコストが10%割引AI Creditsや使用量は引き続き確認
移行・期限強制移行や利用開始期限の記載なし緊急の移行作業は不要

Auto modeでは、Claude Sonnet 4.6、GPT-5.4 mini、GPT-5.4、Claude Haiku 4.5などが選択候補の例として挙げられています。ただし、候補モデルは固定ではなく、プラン、管理ポリシー、提供状況に応じて今後も変わる可能性があります。(The GitHub Blog)

Copilot ChatのAuto modeはどのように動くのか

Auto modeは、単に空いているモデルを選ぶ機能ではありません。主に次の情報を使って、リクエストに適したモデルへ振り分けます。

  • 入力された依頼の複雑さ
  • 各モデルのリアルタイムな稼働状況
  • ユーザーが契約しているCopilotプラン
  • 組織・Enterprise管理者が設定したモデルポリシー
  • データ所在地やFedRAMPなどの利用条件

例えば、「この関数の処理を説明して」のような比較的単純な依頼には、応答が速くコストの低いモデルが選ばれる可能性があります。一方、複数ファイルにまたがる不具合調査や設計レビューでは、より高度な推論に適したモデルへ振り分けられる可能性があります。

GitHubは、タスクの難易度だけでなくシステムの稼働状況も考慮することで、レート制限、遅延、エラーの低減を図ると説明しています。github.comでは、Copilotの回答にマウスポインターを合わせることで、その回答に使用されたモデルを確認できます。(GitHub Docs)

Autoを選んでも同じモデルが使われ続けるとは限らない

Auto modeは動的にモデルを選びます。そのため、同じような質問でも、利用時刻やシステム状況によって別のモデルが選ばれる可能性があります。

通常の質問、コードの説明、アイデア出しでは大きな問題になりません。一方、次のような作業ではモデルを固定するほうが適しています。

  • AIモデルごとの性能比較
  • 同一条件で繰り返す品質評価
  • 出力傾向を統一したいコードレビュー
  • チームで再現可能な検証結果を残す作業
  • 特定モデルへの対応状況を確認するテスト

普段はAutoを使い、再現性が重要な場面だけ手動でモデルを指定する運用が現実的です。

誰に影響する変更なのか

Copilot Free・Copilot Studentの利用者

Copilot FreeとCopilot StudentでもAuto model selectionを利用できます。現在の公式ドキュメントでは、これらのプランはAuto model selectionのみ利用できると案内されています。

「全ユーザー対応になったから、すべてのモデルを自由に選べる」という意味ではありません。利用可能なチャット回数やAI Credits、選択対象になるモデルはプランの範囲内に制限されます。(GitHub Docs)

Copilot Pro・Pro+・Maxの利用者

個人向け有料プランでは、Autoを選ぶことでモデル選択の手間を減らせます。さらに、Auto利用時はモデルコストの10%割引が適用されます。

ただし、Autoが必ず最も安価なモデルを選ぶわけではありません。複雑な依頼では高性能なモデルが選ばれる可能性があり、長いコードや大量のコンテキストを送れば、その分だけトークン消費量も増えます。

Copilot Business・Enterpriseの利用者

BusinessまたはEnterpriseのライセンスを組織から付与されている場合、Autoは管理者ポリシーの範囲内で動作します。

例えば、管理者が特定モデルを無効にしている場合、そのモデルがAutoの候補に含まれることはありません。データ所在地、FedRAMP対応、評価モデルの利用制限などが設定されている場合も、それらの条件が優先されます。(GitHub Docs)

Auto modeを有効にする手順

github.comで設定する

  1. github.comにサインインします。
  2. GitHub Copilot Chatを開きます。
  3. プロンプト入力欄付近にあるモデル選択メニューを開きます。
  4. モデル一覧から「Auto」を選択します。
  5. 質問やコード関連の依頼を送信します。
  6. 回答にマウスポインターを合わせ、実際に使われたモデルを確認します。

Autoを使った後でも、利用可能なプランであれば、特定の回答だけ任意のモデルに切り替えられます。常にAutoを使い続ける必要はありません。(The GitHub Blog)

GitHub Mobileで設定する

GitHub Mobileでも、Copilot Chatのモデル選択欄からAutoを選択します。公式発表では最低アプリバージョンが示されていないため、項目が表示されない場合は、まずGitHub Mobileを最新版に更新してください。

更新しても表示されない場合は、次の点を確認します。

  1. Copilotを利用できるGitHubアカウントでサインインしているか
  2. 組織からCopilotライセンスが正しく割り当てられているか
  3. 組織またはEnterpriseのポリシーで機能が制限されていないか
  4. 開いている画面がコード補完ではなくCopilot Chatか
  5. アプリの再起動や再ログインで表示が更新されるか

料金はどう変わるのか

有料のCopilotプランでは、Auto modeを利用した際のモデルコストが10%割引されます。これは、Copilot Proなどの月額料金が10%安くなるという意味ではありません。

割引対象は、Autoが選択したAIモデルの使用コストです。通常どおり、入力トークン、出力トークン、キャッシュされたトークンなどに基づいて使用量が計算されます。Autoを選んでもAI Creditsの消費がゼロになるわけではありません。(The GitHub Blog)

料金確認で間違えやすいポイント

誤解実際の扱い
Copilotの月額料金が10%割引されるAuto利用時のモデルコストが10%割引される
Autoなら使用量を消費しない通常どおりトークンやAI Creditsを消費する
必ず最安モデルが選ばれる品質、複雑さ、稼働状況も考慮される
Freeでも追加料金が自動発生するFreeプランの利用可能範囲と上限が適用される
すべてのモデルが候補になるプランと管理ポリシーで許可されたモデルに限られる

2026年6月1日以降、GitHub Copilotの標準的な使用量課金は、トークン使用量をAI Creditsへ換算する方式に移行しています。ただし、既存の年払いCopilot ProまたはPro+では、契約終了まで旧Premium requests方式を継続している場合があります。自分の請求画面に「AI Credits」と「Premium requests」のどちらが表示されているかを確認すると、適用中の方式を判断しやすくなります。(GitHub Docs)

管理者が確認すべき設定

組織やEnterpriseの管理者は、Auto modeを禁止するかどうかだけでなく、「Autoがどのモデルを選べる状態なのか」を確認することが重要です。

モデルポリシー

Autoは管理者が無効にしたモデルを回避します。高コストモデル、評価中のモデル、特定ベンダーのモデルを制限している場合は、現在のポリシーが意図どおりか確認します。

AI Creditsと予算上限

Autoには10%割引がありますが、利用者が増えると組織全体の使用量が増える可能性があります。次の項目を確認してください。

  1. ユーザー単位の予算上限
  2. OrganizationまたはEnterprise単位の予算
  3. 共有AI Creditsの残量
  4. 上限超過後の従量課金を許可するポリシー
  5. 上限到達時に利用を停止する設定

特に、共有プール方式では一部のヘビーユーザーが多くのAI Creditsを消費する可能性があります。Autoの導入後は、モデル別、ユーザー別、期間別の利用状況を確認し、必要に応じてユーザー単位の上限を設定します。(GitHub Docs)

社内ルール

すべての業務でAutoを標準にすると、利用モデルが一定にならないため、検証結果を再現しにくくなる場合があります。

社内ルールでは、次のように使い分けると運用しやすくなります。

  • 一般的な質問や日常的な実装支援はAuto
  • 品質評価やベンチマークはモデルを固定
  • 機密性の高い業務は管理者が許可したモデルに限定
  • 大量のリポジトリ情報を渡す作業は使用量を確認
  • 採用したコードはモデルにかかわらず人間がレビュー

Auto mode利用時の注意点

出力内容の確認は引き続き必要

Autoはモデル選択を自動化する機能であり、回答の正確性を保証する機能ではありません。生成されたコードは、コンパイル、テスト、セキュリティチェック、ライセンス確認を行ってから採用してください。

Auto modeとAgent modeは別の機能

Auto modeが自動化するのはAIモデルの選択です。ファイルの編集、コマンド実行、プルリクエスト作成などの権限を自動的に与える機能ではありません。

「Autoを選ぶとCopilotが勝手にリポジトリを変更する」という理解は誤りです。エージェント機能の実行権限や承認設定は、Auto modeとは別に管理されます。

モデル一覧を社内資料へ固定記載しない

Autoの候補モデルは今後変わる可能性があります。社内マニュアルへモデル名を列挙する場合は、「2026年6月時点」など確認日を明記してください。

「Autoは必ずGPT-5.4を使用する」といった書き方は避け、「契約プランとポリシーで許可された候補から自動選択する」と説明するほうが正確です。

よくある疑問

既存のCopilot Chatから移行作業は必要ですか

特別な移行作業は発表されていません。Autoを使う場合は、Copilot Chatのモデル選択メニューから選択します。従来どおり特定モデルを手動で選ぶ運用も可能です。

利用開始の期限はありますか

2026年6月17日のGitHub Changelogには、Auto modeの利用開始期限、移行期限、旧モデル選択機能の終了日は記載されていません。

Autoを選ぶとモデルを手動指定できなくなりますか

利用プランとポリシーで手動選択が許可されていれば、Autoと特定モデルを切り替えられます。ただし、Copilot FreeとCopilot Studentは、公式ドキュメント上ではAuto model selectionのみ利用可能です。(GitHub Docs)

IDE版のCopilot Chatも今回の発表対象ですか

今回のChangelogが明示している対象は、github.comとGitHub Mobileです。Auto model selection自体はVS Codeやほかの対応IDE、Copilot CLI、Copilot cloud agentにも展開されていますが、一般提供かプレビューかは利用環境によって異なります。IDE版については、利用中のエディターごとの提供状況を確認してください。(GitHub Docs)

まず実施すべきこと

一般ユーザーは、Copilot Chatのモデル選択欄を開き、Autoが表示されるか確認してください。その後、単純なコード説明と複雑な不具合調査を一度ずつ試し、回答に使われたモデルとAI Creditsの消費状況を確認します。

組織の管理者は、許可モデル、データ関連ポリシー、AI Creditsの予算上限を確認したうえで、少人数のチームから利用状況を検証すると安全です。日常作業はAuto、再現性が必要な検証は固定モデルという運用にすると、利便性と管理のしやすさを両立できます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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