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Microsoft Edge for macOSのEdgeUpdater移行とは?Windowsへの影響と管理手順

「Microsoft Edge for macOS switch from Microsoft AutoUpdate to EdgeUpdater」は、Mac版Microsoft Edgeの更新処理を、Microsoft AutoUpdate(MAU)からEdgeUpdaterへ切り替える変更です。

結論からいうと、一般ユーザーは原則として設定不要で、Windows版Edgeも影響を受けません。対応が必要なのは、macOS上のEdge更新をMAUのポリシーで停止・手動化していたIT管理者です。Edge 113から切り替えは自動で行われ、Edge 140以降はMAUへ戻すためのMAUEnabledポリシーも機能しません。(Microsoft Learn)

なお、これは2026年6月に新しく始まる移行ではありません。指定されたMicrosoft Learnの英語版は2023年3月17日付で、Edge 113 Stableは2023年5月5日に公開されています。2026年6月15日時点では、新機能への対応というより、古いMAU設定が残っていないかを点検する段階です。(GitHub)

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目次

Microsoft Edge for macOSで何が変わったのか

Edge 113以降のMac版Edgeでは、更新プログラムの確認・ダウンロード・適用をEdgeUpdaterが担当します。Microsoftは、ブラウザーの利用状況に合わせた高速で信頼性の高い更新と、ユーザー操作の中断を抑えることを切り替えの目的として挙げています。(Microsoft Learn)

確認項目変更前変更後
Mac版Edgeの更新担当Microsoft AutoUpdateEdgeUpdater
対象macOS版Microsoft EdgemacOS版Microsoft Edgeのみ
主な管理方法MAU関連の基本設定com.microsoft.EdgeUpdaterのポリシー
更新方法の指定MAU側の設定UpdateDefaultUpdate
Windows版Edgeへの影響なしなし
ユーザーによる移行操作原則不要原則不要

この変更はmacOSだけが対象です。Windows、Linux、iOS、Android版のMicrosoft Edgeに対して、設定変更や移行作業を行う必要はありません。(Microsoft Learn)

影響を受けるユーザーと管理者

利用状況影響度必要な対応
個人のMacでEdgeを自動更新している低いEdgeが最新か確認するだけ
組織管理のMacで自動更新を許可している低いEdgeUpdaterポリシーの配布状況を確認
MAU設定でEdgeの更新を停止していた高いUpdateDefaultへ移行
MAUEnabledでMAU利用を強制していた高いポリシーを削除し、EdgeUpdaterへ一本化
Windows版Edgeを利用しているなし対応不要

特に注意が必要なのは、更新を意図的に止めていた環境です。旧MAUポリシーがEdgeに適用されなくなると、管理者の想定に反して自動更新が再開する可能性があります。反対に、公式サンプルのUpdateDefault=3をそのまま配布すると、Edgeの更新が完全に停止します。

Microsoft AutoUpdate自体を削除してはいけない

EdgeがMAUを使わなくなっても、MAUがmacOSから不要になったわけではありません。Microsoft 365アプリは引き続きMAUで更新され、Microsoft Defender for EndpointのmacOS版にもMAUが使われます。(Microsoft Learn)

そのため、「EdgeがEdgeUpdaterへ移行したから」という理由だけでMAUをアンインストールすると、Word、Excel、Outlook、Defenderなど、別のMicrosoft製品の更新に影響するおそれがあります。

管理対象は次のように分けて考える必要があります。

管理対象主な基本設定ドメイン
Microsoft Edge本体の機能com.microsoft.Edge
Microsoft Edgeの更新com.microsoft.EdgeUpdater
Microsoft 365アプリなどのMAU更新com.microsoft.autoupdate2

一般ユーザーが確認する手順

一般ユーザーは、アップデーターのファイルやplistを手動で操作する必要はありません。

  1. Microsoft Edgeを開きます。
  2. アドレスバーにedge://settings/helpと入力します。
  3. 「Microsoft Edgeは最新の状態です」と表示されるか確認します。
  4. 再起動を求められた場合は、作業中のデータを保存してEdgeを再起動します。

「更新プログラムを使用できます」と表示された場合は、画面の案内に従って適用します。組織によって管理されている端末で更新エラーが続く場合は、自分でEdgeやMAUを削除せず、管理者に連絡してください。(マイクロソフトサポート)

管理者が行う設定確認と移行手順

Edgeとポリシーの現状を調査する

最初に、MDMや構成プロファイル、配布スクリプトから次の文字列を検索します。

  • MAUEnabled
  • com.microsoft.EdgeUpdater
  • UpdateDefault
  • com.microsoft.autoupdate2
  • Edgeを対象にしたMAUの更新停止設定

MAUEnabledはmacOS版Edge 93から139までのポリシーで、Edge 140以降は廃止されています。設定が残っていても機能しないため、構成プロファイルやテンプレートから削除します。(Microsoft Learn)

ただし、com.microsoft.autoupdate2を見つけても一括削除してはいけません。Microsoft 365アプリやDefender用の設定である可能性があるため、Edgeを対象としていた項目だけを切り分けてください。

UpdateDefaultで更新方法を決める

EdgeUpdaterでは、全チャネルの基本的な更新動作をUpdateDefaultで指定できます。(Microsoft Learn)

更新動作適した環境
0自動確認と手動確認の両方で更新を許可一般的な企業・学校
1定期確認で見つかったサイレント更新のみ許可バックグラウンド更新に統一したい環境
2ユーザーによる手動確認時だけ更新管理者が確認日を指定する小規模環境
3更新を完全に無効化短期間の障害回避や検証用途

多くの環境では0、または明示的な更新停止ポリシーを設定しない運用が適しています。MicrosoftもEdge自身による更新を推奨しています。(Microsoft Learn)

23を選ぶ場合は、管理者が更新確認、検証、配布、適用期限の管理を別途行わなければなりません。設定後に放置すると、セキュリティ修正を受け取れない状態が長期化します。

更新を止めずに時間帯だけ制御する

業務時間中の更新確認を避けたい場合、UpdateDefault=3で完全停止するよりも、UpdatesSuppressedで更新確認を抑制する時間帯を指定する方法が適しています。

EdgeUpdaterでは、開始時刻と継続時間を使って、毎日の更新確認抑制時間を設定できます。また、Updateポリシーを使えば、StableやBetaなどチャネル単位の動作も上書きできます。(Microsoft Learn)

AutoUpdateCheckPeriodMinutes=0を更新停止の代わりに使うことは推奨されません。この設定はEdgeUpdaterの定期的なネットワーク通信を止め、アップデーター自身の安定性・セキュリティ更新にも影響するためです。アプリの更新制御にはUpdateDefaultまたはUpdateを使います。(Microsoft Learn)

EdgeUpdater用のplistを作成する

次は、すべてのEdgeチャネルで自動更新と手動更新を許可するUpdateDefault=0の例です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN"
  "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
    <key>updatePolicies</key>
    <dict>
        <key>global</key>
        <dict>
            <key>UpdateDefault</key>
            <integer>0</integer>
        </dict>
    </dict>
</dict>
</plist>

ファイル名は次のとおりです。

com.microsoft.EdgeUpdater.plist

Microsoft公式ページにはUpdateDefault=3のサンプルが掲載されていますが、これは移行用の推奨値ではなく、「EdgeUpdaterを無効化して更新を止める例」です。用途を確認せずにコピーしないでください。(Microsoft Learn)

Intuneで配布する場合

Intuneでは、macOS向けのデバイス構成プロファイルを作成し、Preference fileのドメインに次を指定します。

com.microsoft.EdgeUpdater

現在のIntune公式ドキュメントでは、Preference fileへ取り込む内容はキーと値だけにし、XMLヘッダー、<plist>、外側の<dict>を除くよう案内されています。したがって、前述の完全なplistをそのまま取り込むのではなく、次の部分を使用します。(Microsoft Learn)

<key>updatePolicies</key>
<dict>
    <key>global</key>
    <dict>
        <key>UpdateDefault</key>
        <integer>0</integer>
    </dict>
</dict>

Intuneはplist内の設定値が正しいかを自動検証しないため、全端末へ配布する前に少数のテストグループへ割り当てます。(Microsoft Learn)

Jamfまたはローカル端末で確認する場合

Jamfでは、com.microsoft.EdgeUpdaterを対象とするCustom Settingsペイロードとして配布します。ローカル検証では、完全なplistを次の場所へ配置します。

/Library/Managed Preferences/com.microsoft.EdgeUpdater.plist

所有者とファイル形式は、次のコマンドで確認できます。

sudo chown root:wheel "/Library/Managed Preferences/com.microsoft.EdgeUpdater.plist"
sudo plutil -lint "/Library/Managed Preferences/com.microsoft.EdgeUpdater.plist"
sudo plutil -p "/Library/Managed Preferences/com.microsoft.EdgeUpdater.plist"

パスのManaged Preferencesには空白が含まれるため、引用符で囲むか、空白をバックスラッシュでエスケープしてください。

移行時に失敗しやすいポイント

com.microsoft.EdgeにUpdateDefaultを入れてしまう

com.microsoft.Edgeはブラウザー本体のポリシー用です。EdgeUpdaterの更新設定はcom.microsoft.EdgeUpdaterへ配布します。ドメインを間違えると、plistの構文が正しくても更新制御は反映されません。(Microsoft Learn)

公式サンプルの値3をそのまま使う

UpdateDefault=3は「更新を無効化」です。移行確認のつもりで全社配布すると、セキュリティ更新も停止します。

更新を延期したいだけなら、検証グループと本番グループを分ける、更新抑制時間を設定するなど、更新を完全停止しない方法を優先してください。

MAUのプロファイルをすべて削除する

Edge用の旧設定を削除する作業と、MAUそのものを廃止する作業は別です。Microsoft 365アプリやDefenderがMAUを利用していないかを確認してから整理します。

動作確認をせず全端末へ配布する

plistの階層、データ型、ドメイン名、大文字・小文字の違いで設定が反映されないことがあります。次の順序で展開すると安全です。

  1. IT部門の検証端末へ配布する
  2. edge://settings/helpで更新を確認する
  3. MDMの配布ステータスを確認する
  4. 少人数のパイロットグループへ拡大する
  5. 問題がなければ全端末へ展開する

設定・更新・移行・料金・期限の確認ポイント

項目2026年6月15日時点の確認内容
設定com.microsoft.EdgeUpdaterUpdateDefaultを確認
更新原則として自動更新を維持する
移行MAUEnabledやEdge向けの旧MAU設定を整理
MAUOfficeやDefenderで必要なら残す
料金対象の公式文書に追加ライセンスや課金の案内はない
管理ツールIntuneやJamfの利用条件は既存契約を確認
当初の期限Edge 113より前にポリシーを移行
現在の扱い期限は経過済み。Edge 140以降はMAUEnabledが無効

この変更に伴って、EdgeUpdaterを購入したり、新しいEdgeライセンスを契約したりする手続きは案内されていません。ただし、IntuneやJamfを使って構成を集中管理する場合は、各管理サービスの契約条件が適用されます。

まとめ:一般ユーザーは更新確認、管理者は旧MAU設定の棚卸しを行う

Microsoft Edge for macOSのEdgeUpdater移行は、すでに完了している変更です。Windows版Edgeには影響せず、一般ユーザーはedge://settings/helpで最新状態を確認すれば十分です。

管理者は、MAUEnabledやEdge向けの旧MAUポリシーを棚卸しし、com.microsoft.EdgeUpdaterUpdateDefaultへ移行します。最初から更新を無効化せず、テスト端末で自動更新が正常に動くことを確認してから段階的に展開してください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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