Teams Admin Center(TAC)でTeams Rooms on AndroidやTeams Phonesを管理している組織では、2026年6月末から管理機能がTeams Rooms Pro Management Portal(PMP)へ段階的に移行します。既存デバイスは一般提供後にPMPへ自動表示されるため、2026年6月17日時点では手動移行は原則不要です。
ただし、2026年9月にはTAC側の重複するデバイス管理機能が終了する予定です。管理者は移行を待つだけでなく、権限、ライセンス、ネットワーク許可、デバイス台帳、運用手順を事前に確認しておく必要があります。(Microsoft Learn)
Microsoft Learnの変更点:Teams Androidデバイス管理がPMPへ移行
今回の変更は、Teamsデバイスの管理先を集約するものです。Teams Rooms on Windowsだけでなく、AndroidベースのTeamsデバイスもPMPで一元管理できるようになります。
| 確認項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 主な管理画面 | Teams Admin Center | Teams Rooms Pro Management Portal |
| 対象デバイス | TAC内で種類別に管理 | PMPへ段階的に集約 |
| 既存デバイス | TACに表示 | 一般提供後、PMPへ自動表示 |
| 更新管理 | 主にTACから実行 | PMPで手動・自動更新を管理 |
| リモート操作 | TACから実行 | PMPで再起動、ログ収集、サインイン・サインアウトなどを実行 |
| TACの扱い | 主要な管理画面 | 移行期間後、重複機能を順次終了 |
PMPでは、デバイス情報やアプリ情報を含むインベントリ、正常性監視、構成プロファイル、MACアドレスを利用したプロビジョニング、SIPデバイス管理などが提供される予定です。(Microsoft Learn)
移行対象となるデバイス
Microsoft Learnで移行対象として挙げられているのは、次のデバイスです。
- Teams Rooms on Android
- Teams Phones
- Teams Panels
- SIP devices
一方、Teams Displaysのリモート管理はPMPへ移行されません。Teams Displaysアプリのサポートは2025年9月3日に終了しているため、該当機器を利用している組織は、今回のPMP移行とは別に更新・置き換え計画を検討する必要があります。(Microsoft Learn)
誰に影響するのか
一般ユーザーが移行作業を行う必要はありません。主な影響を受けるのは、Teamsデバイスの管理や保守に関わる担当者です。
| 対象者 | 影響 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| Teams管理者 | 管理画面と操作手順が変わる | PMPへのアクセス確認と操作テスト |
| デバイス管理者 | 更新、再起動、ログ収集などの実行場所が変わる | 既存手順書や障害対応フローの更新 |
| ネットワーク管理者 | PMP通信用エンドポイントへの接続が必要 | ファイアウォール、プロキシ、Azure IoT Hub通信の確認 |
| ヘルプデスク | 問い合わせ時に参照する画面が変わる | 新旧ポータルの使い分けを共有 |
| ライセンス管理者 | PMPを利用できるライセンスの確認が必要 | Teams RoomsまたはTeams Shared Deviceライセンスを確認 |
| 一般ユーザー | 通常の会議・通話操作への直接的な変更は限定的 | 基本的に対応不要 |
特に、複数拠点の会議室、受付端末、共有電話を一括管理している組織では、PMPに表示されたデバイス数と現在の管理台帳が一致するかを確認する作業が重要です。
移行スケジュールと確認すべき期限
移行は一斉ではなく、2026年6月末から9月にかけて段階的に進みます。
| 時期 | 予定されている変更 |
|---|---|
| 2026年6月末 | PMPでAndroidデバイス管理機能の提供を開始。一部のTAC操作がPMPへリダイレクトされる |
| 2026年7月 | PMPで一通りの管理ワークフローが利用可能になる予定 |
| 2026年8月 | TACからPMPへのリダイレクトが増加。顧客移行の完了と正式な廃止通知を予定 |
| 2026年9月 | TAC内の重複するデバイス管理機能を終了。PMPが主要な管理ポータルになる予定 |
商用のPublicクラウドでは、インベントリ、更新、設定、正常性監視、リモート操作などの提供時期が2026年6月とされています。公式表では、GCCHとDoDは2026年7月、GCCは2026年8月の予定です。
これらは開発状況によって変更される可能性があります。自社テナントで利用可能になる日を、表の日付だけで判断しないことが大切です。(Microsoft Learn)
設定で確認すること:権限とネットワーク
PMPへアクセスできる管理者ロール
Teams Rooms Pro Management Portalへアクセスできると案内されているのは、次の管理者ロールです。
- Global Administrator
- Teams Administrator
- Teams Device Administrator
日常的なデバイス管理だけを担当する場合は、必要以上に強いGlobal Administratorを付与せず、Teams Device Administratorなどの適切なロールを検討します。
実際に対象担当者のアカウントでPMPを開き、デバイス一覧や管理メニューを参照できるか確認してください。管理者本人ではなく、休日や夜間に対応する運用担当者のアクセス確認も必要です。(Microsoft Learn)
ネットワーク許可はデバイス側から確認する
PMPをブラウザで開けるだけでは、準備完了とはいえません。Teams Androidデバイスから、PMPが利用するAzure IoT Hub関連のURLや必要ポートへ接続できる必要があります。
確認時は、管理者PCではなく、実際のTeamsデバイスが接続されているVLANやネットワークセグメントを基準にします。
- Microsoft Teams、Exchange Onlineなどの必須エンドポイント
- Microsoft Intuneの必要なエンドポイント
- Teams Rooms Pro Management Portal用のエンドポイント
- Azure IoT Hub通信で使用するポート
- ファイアウォールやSSLインスペクションの影響
Microsoftのセキュリティ文書では、Teams Androidデバイスは認証付きプロキシやテナント制限をサポートしないと案内されています。該当する構成を利用している場合は、移行直前ではなく早めにネットワーク担当者と検証してください。(Microsoft Learn)
更新管理で確認すること
PMPでは、Teams Androidデバイスの手動更新と自動更新が提供される予定です。移行後に初めて設定を確認するのではなく、業務影響の少ない端末を使って次の動作をテストします。
- 現在のアプリとファームウェアのバージョンを記録する
- 更新対象として正しく認識されるか確認する
- 手動更新を実行できるか確認する
- 自動更新の設定と実行時間を確認する
- 更新後にサインイン、通話、会議参加、周辺機器が正常に動作するか確認する
会議室端末を営業時間中に更新すると、再起動によって会議が中断される可能性があります。更新設定を移すだけでなく、保守時間帯や利用部門への連絡方法も運用手順に含めてください。
なお、2026年6月17日時点の移行ページでは、FAQ内の必要バージョン欄が未確定のプレースホルダーになっており、具体的な最低バージョンは明示されていません。推測で基準を設定せず、展開前にMicrosoft Learnとメッセージセンターの最新情報を再確認する必要があります。(Microsoft Learn)
移行で確認すること:自動表示後の照合が重要
既存デバイスは、Androidデバイス管理機能が一般提供されるとPMPへ自動的に表示される予定です。そのため、端末を1台ずつ登録し直す作業は原則として求められていません。
ただし、自動移行と正常移行は同じではありません。PMPへの表示開始後は、次の情報をTACや社内台帳と照合します。
- デバイス総数
- デバイスの種類
- 設置拠点と会議室名
- メーカーとモデル
- リソースアカウント
- アプリとファームウェアのバージョン
- 適用中の設定や構成プロファイル
- 正常性と最終接続日時
既存の構成やポリシーについては、同等または強化された管理機能へ移行すると説明されています。ただし、詳細な移行方法は今後案内される予定です。すべての設定が同じ名称・同じ画面・同じタイミングで移ると決めつけず、実機で確認してください。(Microsoft Learn)
料金・ライセンスで確認すること
Microsoft Learnによると、PMPへのアクセスは次のライセンスに含まれます。
- Microsoft Teams Rooms Pro
- Microsoft Teams Rooms Basic
- Microsoft Teams Shared Device
現時点では、今回の移行だけを理由とした新しいライセンスの購入は不要とされています。ただし、これはすべての組織で追加費用が一切発生しないことを保証するものではありません。
たとえば、ライセンス未割り当ての共有端末がある場合や、現在の運用で対象外ライセンスを使用している場合は見直しが必要です。正確な金額は契約形態や購入経路によって異なるため、Microsoft 365管理センター、契約書、販売パートナーの情報で確認してください。公式ページでも、一部のライセンスシナリオについて追加案内が行われる可能性が示されています。(Microsoft Learn)
管理者が今すぐ行う確認手順
現在のデバイス台帳を作る
TACに表示されている端末を、種類、拠点、モデル、バージョン、リソースアカウント、ライセンス、担当部署ごとに整理します。PMPへの移行後、この台帳が照合基準になります。
PMPへのアクセスをテストする
実際に運用を担当する管理者アカウントでPMPへアクセスします。代理担当者や外部委託先がいる場合は、それぞれの権限も確認します。
ネットワーク通信を確認する
デバイス用ネットワークから必要なエンドポイントへ接続できるか確認します。管理者PCからの接続結果だけで判断しないようにしてください。
検証用端末を決める
利用頻度が低く、問題が発生しても業務影響の小さい端末を1台以上選びます。PMPで機能が提供されたら、再起動、ログ収集、更新、設定変更などを先行検証します。
PMPとTACの台数を照合する
自動表示が始まったら、拠点別・種類別の台数を比較します。表示されない端末がある場合は、ネットワーク、サインイン状態、ライセンス、アプリバージョンを順番に確認します。
運用手順書を更新する
障害対応、更新作業、新規端末登録、端末撤去の手順からTAC前提の記述を洗い出します。画面のスクリーンショットやブックマークもPMP向けに更新してください。
最新情報を継続確認する
Microsoft Learnの移行ページと、Microsoft 365メッセージセンターの「MC1227622」を確認します。機能提供日、最低バージョン、TAC機能の終了通知が更新される可能性があります。(Microsoft Learn)
移行時に失敗しやすいポイント
「自動移行だから準備不要」と考える
デバイス登録が自動でも、ネットワークが遮断されていればPMPに正しく接続できない可能性があります。権限やライセンスの不足も、自動では解消されません。
2026年6月にすべての機能が一斉に切り替わると思う
機能は段階的に展開されます。同じ組織内でも、操作によってTACを使うものとPMPへリダイレクトされるものが混在する可能性があります。
TACを早期に使わない運用へ変更する
移行期間中はTACの管理機能も継続します。PMPで必要な機能とデバイスが確認できるまでは、既存手順を削除せず、新旧両方を参照できる状態にしておくのが安全です。
Teams Displaysも移行対象だと思う
Teams DisplaysはPMPへの移行対象外です。Teams PanelsやTeams Rooms on Androidと混同しないよう、台帳上でもデバイス種別を分けてください。
ライセンスの保有だけを確認する
組織がライセンスを購入済みでも、対象アカウントへの割り当てや利用条件が適切とは限りません。端末単位、リソースアカウント単位で確認する必要があります。
まず権限・通信・台帳の3点から着手する
今回の変更では、Teams Androidデバイスの管理先がTACからPMPへ移り、2026年9月にはTAC側の重複機能が終了する予定です。既存デバイスは自動的に表示されるため、大規模な再登録作業は想定されていません。
管理者が最初に行うべきことは、PMPへアクセスできる権限の確認、デバイスネットワークの通信確認、現在のデバイス台帳作成です。6月末以降にPMPへの表示が始まったら台数を照合し、検証用端末で更新やリモート操作を確認します。その結果をもとに、8月までに運用手順をPMP中心へ切り替え、9月のTAC機能終了に備えてください。

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