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Microsoft Teamsで参加者が共同注釈をリクエスト可能に|変更点・設定・影響範囲

Microsoft Teamsの共同注釈機能が更新され、画面やウィンドウを共有していない参加者でも、共有者に注釈セッションの開始をリクエストできるようになりました。リクエストを受けた共有者は承認または拒否できるため、参加者が無断で共有画面に書き込めるようになる変更ではありません。(Microsoft)

2026年6月15日更新の公式ロードマップでは、ステータスは「Launched」、一般提供時期は2026年5月とされています。対象はWindowsデスクトップ版とMac版です。開催者と共同開催者には、注釈を開始できるユーザーを「全員」または「現在の共有者」に制限する会議オプションも追加されます。管理者は、Microsoft Whiteboardと共同注釈の会議ポリシーが有効かを確認しておく必要があります。(Microsoft)

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目次

Microsoft Teamsの共同注釈リクエスト機能で何が変わるのか

今回の変更点は、注釈を開始するきっかけを参加者側から作れるようになったことです。

これまでは、基本的に画面を共有している発表者が注釈機能を開始する必要がありました。新しい動作では、参加者が会議コントロールから注釈をリクエストし、共有者が承認すると共同注釈が始まります。(Microsoft)

確認項目変更前変更後
注釈開始のきっかけ共有者が注釈を開始参加者から開始をリクエスト可能
最終的な開始判断共有者引き続き共有者
参加者の操作共有者が開始するまで待つ会議コントロールからリクエスト
開催者による制御主に会議ポリシーと共有者の操作会議オプションで開始可能なユーザーを指定
既定の会議オプション該当設定なし「全員」が既定

たとえば、システム画面を見ながら操作手順を確認している会議で、参加者が「この入力欄を確認したい」と思った場合、発表者に口頭で注釈開始を依頼する必要がなくなります。参加者自身がリクエストを送り、発表者が承認した後、その場所を囲んだり矢印を書いたりできます。

リクエストは遠隔操作の要求ではない

共同注釈は、共有されている画面の上に線や図形などを書き込むMicrosoft Whiteboardベースの機能です。

相手のマウスやキーボードを操作する「制御を要求」とは異なり、注釈を承認しても参加者にPCの操作権限は渡りません。また、共有中のExcelや業務システムのデータが直接編集されるわけでもありません。(マイクロソフトサポート)

2026年6月15日更新の公式情報

Microsoft 365 Roadmap ID 89975の情報は、次のように整理できます。

項目内容
機能名Microsoft Teams: Meeting participants can request collaborative annotation sessions
Roadmap ID89975
最終更新日2026年6月15日
ステータスLaunched
一般提供時期2026年5月
対象サービスMicrosoft Teams
対象プラットフォームDesktop、Mac
対象クラウドWorldwide、GCC、GCC High、DoD
リリース区分Targeted Release、General Availability
共有対象画面またはウィンドウ
承認者現在画面を共有している発表者
会議オプションEveryone(既定)またはActive sharer

2026年6月15日は公式データの更新日であり、機能の提供開始日ではありません。一般提供月は2026年5月で、6月15日時点のステータスが「Launched」に更新されています。(Microsoft)

誰に影響するのか

一般の会議参加者

WindowsまたはMacのTeamsデスクトップアプリを利用する参加者は、他のユーザーが画面やウィンドウを共有している間に、共同注釈の開始をリクエストできます。

リクエストが承認されると注釈ツールを使用でき、書き込んだ内容は会議参加者全員に表示されます。(Microsoft)

画面を共有する発表者

発表者には、参加者から共同注釈のリクエストが届きます。発表者が承認しない限り、注釈セッションは始まりません。

また、注釈開始後も、発表者はWhiteboardの設定から次のいずれかを選択できます。

  • すべての参加者が注釈できる
  • 発表者だけが注釈できる

設定は会議中に変更でき、すぐに反映されます。(マイクロソフトサポート)

開催者と共同開催者

開催者と共同開催者は、会議オプションの「参加」セクションに追加される設定から、注釈を開始できるユーザーを制御できます。

選択肢は次の2つです。

選択肢動作
Everyone参加者が共同注釈をリクエストできる。既定値
Active sharer現在画面を共有しているユーザーだけが注釈を開始できる

社外向け説明会や役員会議など、参加者からリクエストを受け付ける必要がない会議では、「Active sharer」に変更しておくと進行を妨げにくくなります。(Microsoft)

Microsoft Teams管理者

管理者は、新しいリクエスト機能だけを個別に展開する作業は基本的にありません。ただし、既存の次の設定が無効な場合、ユーザーは共同注釈を利用できません。

  • Microsoft Whiteboard
  • Teams会議ポリシーの「共同注釈」
  • 対象ユーザーへの会議ポリシーの割り当て

Whiteboardまたは共同注釈が無効な環境では、会議コントロールに注釈アイコンが表示されない可能性があります。(Microsoft Learn)

Web版・モバイル版・Teams Rooms利用者

ロードマップ上で今回のリクエスト機能の対象として明記されているプラットフォームは「Desktop」と「Mac」です。

モバイル版では、デスクトップから共有されている画面への注釈自体は利用できる場合がありますが、参加者側からのリクエスト開始が同じように利用できるとは限りません。Web版、モバイル版、Teams Roomsを含む会議では、実際の端末構成で事前確認するのが安全です。(Microsoft)

参加者が共同注釈をリクエストする手順

WindowsまたはMacのTeamsデスクトップアプリでは、次の流れで操作します。

  1. Teams会議に参加します。
  2. 他の参加者が画面またはウィンドウを共有するまで待ちます。
  3. 会議コントロールに表示される「注釈」アイコンを選択します。
  4. 「要求」を選択します。
  5. 画面を共有している発表者が承認するまで待ちます。
  6. 承認後、ペンや図形などの注釈ツールを使用します。

承認後に書き込んだ注釈は、会議の参加者全員に表示されます。(マイクロソフトサポート)

「注釈」アイコンや「要求」が表示されない場合は、操作ミスとは限りません。Teamsアプリのバージョン、使用しているプラットフォーム、管理者ポリシー、会議オプションを順番に確認してください。

共有者がリクエストを受けたときの対応

参加者からリクエストが届いた場合、画面を共有している発表者は承認または拒否を選択します。

承認後に参加者の書き込みを制限したくなった場合は、Whiteboardツールセットの設定から「発表者のみが注釈できる」状態へ変更できます。注釈セッション自体を終了する場合は、発表者ツールバーの注釈ボタンをもう一度選択します。(マイクロソフトサポート)

会議の進行を止めないため、発表者は開始前に次のルールを決めておくとよいでしょう。

  • 注釈リクエストを承認するタイミング
  • 発言者だけに注釈を許可するか
  • 注釈を消す担当者
  • スナップショットを保存してよい画面
  • 機密情報が表示されている場合の扱い

設定は3つの階層に分けて考える

共同注釈で混乱しやすいのは、管理者、開催者、発表者がそれぞれ異なる設定を持っている点です。

設定する人設定内容役割
Microsoft Teams管理者Whiteboard、共同注釈の会議ポリシー機能自体を利用できるか決める
開催者・共同開催者注釈を開始できるユーザー参加者からリクエストを受け付けるか決める
画面を共有する発表者注釈できるユーザーセッション開始後に誰が書き込めるか決める

つまり、会議オプションで「Everyone」を選んでも、参加者が自動的に書き込めるわけではありません。

参加者はまず開始をリクエストし、共有者が承認します。その後、共有者が「全員が注釈可能」に設定している場合に、参加者が実際に書き込めます。(Microsoft)

管理者が確認する設定

Teams管理センターで確認する

管理者は、次の手順で会議ポリシーを確認できます。

  1. Teams管理センターを開きます。
  2. 「会議」を展開します。
  3. 「会議ポリシー」を選択します。
  4. 対象ユーザーに割り当てているポリシーを開きます。
  5. 「コンテンツ共有」セクションまで移動します。
  6. Whiteboardが有効であることを確認します。
  7. 共同注釈が有効であることを確認します。
  8. 設定を保存します。

ポリシーを変更しただけでは、想定するユーザーに反映されないことがあります。対象ユーザーにどの会議ポリシーが割り当てられているかも確認してください。(Microsoft Learn)

PowerShellで確認する

Teams PowerShellでは、次のように設定値を確認できます。

Get-CsTeamsMeetingPolicy -Identity Global |
    Select-Object Identity, AllowWhiteboard, AllowCollaborativeAnnotations

共同注釈を有効にする場合は、次のパラメーターを使用します。

Set-CsTeamsMeetingPolicy -Identity Global `
    -AllowWhiteboard $true `
    -AllowCollaborativeAnnotations $true

Whiteboardが組織全体で無効になっている場合は、SharePoint Online側の設定も確認します。

Set-SPOTenant -IsWBFluidEnabled $true

Microsoftの管理者向けドキュメントでは、共同注釈を有効にする前提としてWhiteboardの有効化が必要とされています。(Microsoft Learn)

本番環境のGlobalポリシーをすぐに変更するのではなく、まず検証ユーザー向けの会議ポリシーを作成し、少人数で動作確認する方法が安全です。

更新・移行・料金・期限で確認すべきこと

項目確認内容
設定変更Whiteboardと共同注釈の会議ポリシーを確認
クライアント更新Windows版・Mac版Teamsを最新状態にする
データ移行既存データの移行作業は案内されていない
追加料金公式ロードマップに個別課金や追加ライセンスの記載はない
Teams Premium今回のロードマップに必須ライセンスとしての記載はない
Microsoft 365 Copilot今回の機能に必要との記載はない
移行期限強制移行期限や終了期限は案内されていない
提供時期一般提供は2026年5月、6月15日時点でLaunched
保存データスナップショット保存時はWhiteboardファイルとして扱われる

今回の機能は既存の共同注釈を拡張する変更であり、ファイル形式や会議データを移行する機能ではありません。また、2026年6月15日更新のロードマップには、Teams PremiumやMicrosoft 365 Copilotなどの追加ライセンス要件は記載されていません。契約プランごとの利用可否は、組織のMicrosoft 365契約と管理者ポリシーを基準に確認してください。(Microsoft)

Teamsデスクトップアプリはバックグラウンドで自動更新されます。ただし、更新は段階的に提供されるため、同じ組織内でもユーザーによって機能が表示される時期が異なる場合があります。Windowsではアプリの再起動、MacではMicrosoft AutoUpdateの動作も確認してください。(Microsoft Learn)

注釈のスナップショットと機密情報に注意する

共同注釈では、注釈をスナップショットとして保存できます。保存した内容はWhiteboardファイルとして後から確認できます。Whiteboardは、開始したユーザーのOneDriveと関連して管理されます。(マイクロソフトサポート)

このため、次のような画面を共有するときは注意が必要です。

  • 顧客の個人情報が表示されたCRM
  • 社外秘の設計図
  • 契約金額や人事情報を含む資料
  • パスワードやAPIキーが表示された管理画面
  • 未公開の製品情報や財務資料

共同注釈そのものを許可しても、無条件にスナップショット保存を許可する必要はありません。機密性の高い会議では、共有前に不要な情報を閉じる、保存ルールを周知する、注釈を現在の共有者だけに制限するといった対応が有効です。

よくある失敗と確認ポイント

注釈アイコンが表示されない

次のいずれかが原因として考えられます。

  • Whiteboardが組織で無効
  • 共同注釈の会議ポリシーが無効
  • 対象ユーザーに別の会議ポリシーが割り当てられている
  • Teamsデスクトップアプリが古い
  • Web版や対象外のクライアントを使用している
  • 画面またはウィンドウ共有が始まっていない

まず管理者ポリシーとクライアントの種類を確認し、その後にTeamsアプリを更新・再起動してください。(Microsoft)

「全員」を選ぶと勝手に書き込まれると思ってしまう

会議オプションの「Everyone」は、参加者が注釈開始をリクエストできる設定です。共有者の承認なしに共同注釈が始まる設定ではありません。(Microsoft)

会議オプションとWhiteboard内の設定を混同する

会議オプションは「誰が開始できるか」を制御します。Whiteboardツールセットの設定は「開始後に誰が書き込めるか」を制御します。

同じように見えますが、役割が異なるため、両方を確認する必要があります。(Microsoft)

PowerPoint Liveでも同じ動作だと考える

公式ロードマップでは、今回の機能を画面またはウィンドウの共有中に利用する機能として説明しています。PowerPoint Liveなど別の共有方式で同じ操作が表示されるとは限らないため、会議で使用する共有方法を含めて検証してください。(Microsoft)

今すぐ確認すること

一般ユーザーは、Teamsデスクトップアプリを最新状態にし、他のユーザーが共有しているときに会議コントロールへ注釈アイコンが表示されるか確認してください。

開催者は、会議オプションの「参加」セクションを開き、参加者から共同注釈のリクエストを受け付けるかを会議ごとに判断します。社内のレビュー会議や研修では「全員」、社外向け説明会や機密会議では「現在の共有者」を基準にすると運用しやすくなります。

管理者は、Whiteboardと共同注釈の会議ポリシー、ポリシーの割り当て、Windows版とMac版のクライアント更新状況を確認してください。そのうえで、2人以上のテスト会議を開き、リクエスト、承認、拒否、注釈停止、スナップショット保存までを一度確認しておくと、利用開始後の問い合わせを減らせます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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