「Teamsの字幕と資料を同時に見づらい」「会議に入るたびに字幕をオンにするのが面倒」。こうした場面に向けて、Teamsライブキャプションに右パネル表示と統合設定メニューが追加されます。字幕欄の歯車から表示位置を変更し、次回以降の会議で字幕を自動的にオンにする設定までまとめて操作できます。 話し言葉、字幕スタイル、不適切語フィルターも同じ場所から調整できます。
2026年9月3日時点で、Microsoft 365ロードマップID「567462」は展開中です。新しいメニューがまだ表示されない環境もあるため、設定方法とあわせて、利用できない場合の確認ポイントも押さえておきましょう。
Teamsライブキャプションを右側に表示する方法
新しい設定メニューが反映された会議画面では、字幕を表示してから配置を変更します。
- 会議の[その他のアクション(…)]→[言語と音声]→[ライブキャプションの表示]を選択します。
- 字幕欄にある歯車アイコンを選択し、キャプションの設定メニューを開きます。
- 表示位置を変更する[Position]を開き、右側のパネルに表示する選択肢を選びます。(マイクロソフトサポート)
Microsoftが公開した新しい画面例では、文字の見た目を調整する[Caption styles]と、配置を変更する[Position]が別の項目として並んでいます。右側に移動したいときは、文字サイズではなく表示位置の項目を探すのがポイントです。
右パネルでは、会議映像の横に字幕が縦方向に表示されます。会議画面の下部とは別の場所で発言を追える配置です。
右パネルが常に最適とは限らない
今回の変更は右側への配置を追加するもので、従来の上部・下部表示や、字幕を別ウィンドウに切り離す表示も残ります。
配置を選ぶときは、「字幕が読みやすいか」だけでなく、「共有資料の数字や文字が読めるか」も確認してください。
例えば、発言を追うことが中心の打ち合わせでは右パネルを試し、横に長いExcel表を確認する会議では上部・下部表示と比較すると判断しやすくなります。複数のモニターを使っている場合は、別ウィンドウ表示も候補です。
会議の種類に合わせて配置を使い分けるほうが、右側に固定するより実用的です。
ライブキャプションを既定でオンにする方法
毎回字幕を使う場合は、字幕欄の歯車メニューにある[Always turn on captions]をオンにします。新しいメニューでは、会議に参加している最中に、今後の自動表示を設定できます。
設定後は、同じアカウントで別の会議に参加し、手動で操作しなくても字幕が表示されるか確認しておきましょう。
自動オンは「自分の表示設定」であり、全員への強制ではない
Microsoftの告知では、自動オンはユーザー単位の設定とされています。有効にすると、組織の会議ポリシーと機能の提供状況が許す範囲で、そのユーザーの今後の会議参加時に字幕が自動表示されます。開催者が参加者全員の字幕を一括でオンにする設定ではありません。(Microsoft 365 Message Center Archive)
そのため、研修などで参加者に字幕の利用を案内する場合は、「開催者側で設定したので全員に表示される」と考えず、各参加者が自分の設定を確認できるように案内してください。
今回だけ消す場合と、自動表示をやめる場合を分ける
現在の会議で字幕を消すには、会議の[その他のアクション]→[言語と音声]からライブキャプションを非表示にします。今後の自動表示も不要なら、[Always turn on captions]をオフにしてください。現在の表示と、次回以降の設定は分けて確認するのが確実です。(マイクロソフトサポート)
統合設定で言語・字幕スタイル・不適切語フィルターを調整する
新しいメニューでは、表示位置と自動オン以外の設定も字幕欄の歯車から操作できます。Microsoftの公開画面にある主な項目は次のとおりです。
| 設定項目 | 調整する内容 | 確認する場面 |
|---|---|---|
| Meeting spoken language | 会議で実際に話されている言語 | 発話と字幕の言語が合っていないとき |
| Translate to | 字幕の翻訳先言語 | 外国語の発言を日本語などで読みたいとき |
| Caption styles | 字幕の文字サイズや色など | 字幕が小さい、背景と区別しにくいとき |
| Filter profane words | 字幕内の不適切な表現のフィルター | 表現を隠すか、そのまま読むかを確認するとき |
文字サイズや色、表示行数などの調整は、従来から提供されている字幕のカスタマイズ機能です。今回のポイントは、こうした設定へのアクセスを会議内でまとめることにあります。(マイクロソフトサポート)
英語の会議を日本語字幕で読むときは、2つの言語設定を分ける
「会議の話し言葉」と「字幕の翻訳先」は別の設定です。英語で進む会議を日本語字幕で読みたい場合、会議の話し言葉は英語、翻訳先は日本語にします。日本語で読みたいからといって、会議の話し言葉を日本語に変更するわけではありません。(マイクロソフトサポート)
通常の会議で使う「会議の話し言葉」は、音声認識に関わる設定です。また、文字起こしが動作していると、変更できる利用者が開催者や共同開催者、文字起こしを開始した人などに限定されます。変更できない場合は、文字起こしをむやみに停止せず、開催者へ確認してください。(マイクロソフトサポート)
なお、多言語音声認識が有効な会議では、参加者ごとに話す言語を選ぶ仕組みがあります。通常の会議の言語設定と、多言語会議の設定を混同しないようにしましょう。(マイクロソフトサポート)
右パネル表示と翻訳字幕の利用条件は別
右側に字幕を配置する操作と、発言を別の言語へ翻訳する機能は分けて考える必要があります。
翻訳字幕には、Teams Premiumなどの対象ライセンスが関係します。Microsoftの案内では、開催者が対象ライセンスを持つ場合は参加者全員が利用でき、参加者だけが個別に対象ライセンスを持つ場合は、その参加者に翻訳先の選択肢が表示されます。(マイクロソフトサポート)
「通常の字幕は表示できるのに、翻訳先が見つからない」という場合は、字幕の配置ではなく、開催者と自分のライセンスを管理者に確認してください。
不適切語フィルターは「最初からオン」と思い込まない
不適切語フィルターは、字幕に認識された不適切な表現をフィルターするか、そのまま表示するかを利用者が選ぶ機能です。統合メニューでは[Filter profane words]から確認できます。(TECHCOMMUNITY.MICROSOFT.COM)
ここで注意したいのが、右パネル追加とは別に進められている初期設定の変更です。Microsoftは、これまでフィルターの設定を変更していないユーザーについて、既定値をオンからオフへ変更すると案内しています。すでに自分で設定しているユーザーは、その設定を維持する扱いです。(Microsoft Learn)
そのため、「以前は伏せ字だったので、今も自動的に隠れるはず」とは考えず、必要な場面では実際のスイッチを確認してください。
また、これは不適切な表現に対する字幕のフィルターです。個人名や機密情報を隠すための機能としては扱わず、資料や発言内容の管理とは切り離して考えましょう。
右パネルが出ない・自動オンが見つからないときの確認順
まず段階展開の途中かを確認する
Microsoftの告知MC1447682では、先行リリースは2026年8月、一般向けの標準環境は2026年9月中旬の展開予定とされています。したがって、ロードマップが「展開中」でも、自分の組織に新しい設定が届いていない可能性があります。(Microsoft 365 Message Center Archive)
ロードマップの日付は予定であり、変更されることがあります。管理者は公開ロードマップの月だけで判断せず、組織のメッセージセンターにある対象通知も確認してください。(Microsoft)
切り分けるときは、次のように「何が表示されないのか」を具体的にすると確認が進みます。
| 症状 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 字幕は表示できるが、右側への配置がない | 新しい設定メニューの展開状況 |
| 字幕は表示できるが、自動オンのスイッチがない | 統合設定メニューが反映されているか |
| ライブキャプションの項目自体が使えない | 自分に割り当てられている会議ポリシー |
| 翻訳先だけが表示されない | 開催者または自分の対象ライセンス |
新しい画面の提供状況、字幕を許可するポリシー、翻訳機能のライセンスは別々の確認事項です。設定が見つからないという理由だけで、すぐにアプリの再インストールへ進む必要はありません。
管理者は「字幕の利用許可」と「本人の自動オン」を分けて確認する
Teams管理センターでは、[会議]→[会議ポリシー]から対象ポリシーを開き、ライブキャプションの設定を確認します。重要なのは、組織の既定ポリシーだけでなく、対象ユーザーに実際に割り当てられているポリシーを見ることです。(Microsoft Learn)
Microsoftの管理ドキュメントでは、DisabledUserOverrideは「既定では有効にしないが、ユーザーが有効にできる」設定です。一方、Disabledでは、対象ユーザーは会議やイベントでライブキャプションを利用できません。(Microsoft Learn)
本人が自動オンを選んでも、組織側の禁止設定を上書きできるわけではありません。 今回の更新は既存の管理ポリシーを変更するものではなく、利用可能な範囲で字幕の配置や設定操作を改善するものです。(Microsoft 365 Message Center Archive)
問い合わせ時は、利用しているアカウント、Windows・Mac・Webなどの利用環境、通常の字幕は表示できるか、見つからない項目は何かを伝えると、展開状況とポリシーを切り分けやすくなります。
右パネルの字幕と、保存できる文字起こしは別機能
右側に文章が縦に並ぶと、会議の記録が残っているように見えるかもしれません。しかし、ライブキャプションは保存されません。右パネルに配置しても、そのことだけで会議後に読める記録になるわけではありません。(Microsoft)
会議後に発言を確認したい場合は、ライブキャプションではなく文字起こしを利用します。Teamsのサポートでも、トランスクリプトが必要な場合は文字起こしをオンにし、会議後にダウンロードするよう案内しています。(マイクロソフトサポート)
「会議中に聞き取りを補助したい」のか、「会議後にも内容を残したい」のかを先に決めると、必要な機能を選びやすくなります。議事録が必要な会議では、文字起こしを誰が開始するか、誰に共有するかも事前に確認しておきましょう。
字幕の精度を高めるには、マイクに向かって明瞭に話し、周囲の雑音や同時発言を減らすことも大切です。表示位置の調整だけでなく、音声を聞き取りやすい状態にすることも意識してください。(マイクロソフトサポート)
まず短い会議で、配置と自動表示を確かめる
Teamsライブキャプションの新しい画面を使えるようになったら、まず字幕欄の歯車を開き、右側への配置と自動オンを設定してみましょう。言語、文字の見た目、不適切語フィルターも同じメニューから確認できます。
そのうえで、普段使う資料を表示し、字幕と資料の両方が読みやすいかを確認します。次の会議では、字幕が自動表示されるかを確かめてください。
設定が見つからない場合は、「字幕そのものが使えない」のか、「新しい配置やスイッチだけがない」のかを分けて管理者に伝えることが、解決への近道です。

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