Teams Rooms on Androidの新しいGallery表示では、映像参加者を会議ステージで優先しながら、参加者タイルの縦横比を統一し、会議中のタイル移動を抑えられます。管理者が既定動作を設定する方法は2つです。少数の会議室なら端末のローカル設定、複数の会議室を統一管理するならTeams Rooms Pro Managementポータルを使用します。
利用者は、部屋のセルフプレビューを隠したり、映像ありの参加者と音声のみの参加者を同等に表示したりできます。Microsoft 365 Roadmap ID 567468では、2026年8月の一般提供が予定されています。
ただし、2026年8月3日時点ではステータスが「In development」であり、正式な設定項目名までは公開されていません。設定がまだ表示されなくても、管理ミスとは限りません。本記事では、公開済み情報に基づく設定経路と、一般提供後に迷わず導入するための判断基準を解説します。
Teams Rooms on Androidの新Gallery表示で変わること
今回の更新は、単に画面デザインを変更するものではありません。参加者の見つけやすさや画面の安定性を改善し、会議室側で遠隔参加者を確認しやすくする更新です。
| 変更点 | 新しいGallery表示の動作 | 実務上の効果 |
|---|---|---|
| 映像参加者の扱い | 映像をオンにしている参加者を会議ステージで優先 | 表情や反応を確認しやすい |
| タイルの形状 | 参加者タイルを一貫した縦横比で配置 | タイルごとの大きさや形のばらつきを抑えられる |
| タイルの位置 | 会議中のタイル移動を削減 | 参加者の位置を目で追いやすい |
| セルフプレビュー | 部屋のカメラ映像を自室側で隠せる | 自室映像による画面占有を減らせる |
| 音声のみの参加者 | 映像参加者と同等に表示する選択肢を用意 | 電話参加者やカメラをオフにした参加者も把握しやすい |
| 管理者設定 | ローカル設定またはPro Managementポータルで既定動作を選択 | 会議室ごとの表示差を減らせる |
これらはMicrosoftがRoadmapで明示している更新内容です。セルフプレビューの非表示と「音声・映像参加者を同等表示」の切り替えは、会議室の利用者が選択できます。
セルフプレビュー非表示はカメラオフとは別に考える
セルフプレビューを隠す目的は、会議室の画面から自室映像を除き、遠隔参加者の表示領域を広げることです。
運用時は、セルフプレビューの非表示とカメラの停止を混同しないようにしてください。一般提供後には、次の点を実機で確認しておくと安全です。
- セルフプレビューを隠した状態でも、遠隔参加者に部屋の映像が送信されているか
- カメラがオンになっていることを、コンソール上の表示で確認できるか
- 会議を終了して入り直した場合、管理者が設定した既定値へ戻るか
一般提供は2026年8月予定
Microsoft 365 Roadmap ID 567468の公開情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機能名 | Modernized Gallery view in Teams Rooms on Android |
| 対象製品 | Microsoft Teams |
| 対象プラットフォーム | Android、Teams and Surface Devices |
| リリース段階 | General Availability |
| 一般提供予定 | 2026年8月 |
| 対象クラウド | Worldwide、GCC、GCC High、DoD |
| 2026年8月3日時点の状態 | In development |
Roadmapの日付は確定した配信日ではなく、提供開始時期の目安です。Microsoftも、公開時期や内容が変更される可能性があると案内しています。そのため、2026年8月になった時点ですべてのテナント、端末、OEM製品に同時表示されるとは限りません。
設定項目が見当たらない場合は、誤ったメニューを探し続けるのではなく、次の順番で確認してください。
- Microsoft 365 Roadmapのステータスを確認する
- Teams Roomsアプリを更新する
- OEMが提供する端末ファームウェアを更新する
- Teams RoomsのAdmin Agentを更新する
- 新しい会議を開始して機能が反映されているか確認する
間違えやすい3つの「既定設定」
Teams Roomsには、Galleryに関係する設定が複数あります。今回の更新と既存のレイアウト設定を混同しないことが重要です。
| 設定の種類 | 何を決める設定か | 今回の更新との関係 |
|---|---|---|
| Default Layout Experience | 会議参加時のレイアウトをGalleryまたはFront Rowから選ぶ | 別の設定 |
| 新Galleryの既定動作 | Gallery内で映像参加者を優先するか、音声・映像参加者を同等に扱うかなどを決める | 今回の対象 |
| Default content layout | 画面共有時にコンテンツだけを重視するか、人物も表示するかを決める | 別の設定 |
たとえば、目的が「音声のみの参加者も同等に表示したい」であるにもかかわらず、既存の「Default Layout Experience」を変更しても、Gallery内の参加者優先順位を直接変更できるとは限りません。
Microsoftの現行ドキュメントでも、「GalleryかFront Rowかを決める設定」と「コンテンツ共有時のレイアウト設定」は別項目として管理されています。一般提供後は、これらとは別に追加される新Gallery関連項目を確認してください。(Microsoft Learn)
「既定動作」と「強制ポリシー」は異なる
Roadmapでは、管理者が選べるものを「default behavior」と表現しています。一方で、利用者自身がセルフプレビューを隠したり、音声・映像参加者の表示方法を選択したりできることも明記されています。
したがって、現段階では次のように考えるのが安全です。
- 管理者設定は、会議開始時の標準的な表示状態を整えるもの
- 利用者は、会議中に目的に応じて表示を変更できる
- 利用者による変更を禁止する強制ポリシーとは限らない
「すべての会議で変更を禁止したい」という要件がある場合は、一般提供後の正式ドキュメントで、設定をロックできるか確認する必要があります。
ローカル設定とPro Managementポータルのどちらを使うべきか
| 比較項目 | 端末のローカル設定 | Pro Managementポータル |
|---|---|---|
| 適した環境 | 会議室が少ない組織、検証用端末 | 複数の会議室を運用する組織 |
| 作業場所 | 会議室の端末またはコンソール | 管理者のWebブラウザ |
| 一括変更 | 不向き | 対応 |
| 適用時間の指定 | 端末操作時に適用 | 即時または夜間メンテナンスを選択 |
| 変更履歴 | 管理者が別途記録する必要がある | Settings Job Historyで確認可能 |
| 設定差異の防止 | 端末ごとに差が生まれやすい | グループやジョブで統一しやすい |
| 主な用途 | 先行検証、緊急変更 | 本番展開、標準化 |
1台だけを試す場合はローカル設定でも十分です。一方、会議室ごとの表示差を防ぎたい場合は、Pro Managementポータルを設定の基準にする方が管理しやすくなります。
Microsoftのドキュメントでは、端末上で行った設定変更もPro Managementポータルへ同期されると説明されています。ただし、ローカル設定とポータル設定を無計画に併用すると、どちらが最新の設定か分かりにくくなります。「本番環境ではポータルから変更する」など、運用ルールを決めておきましょう。(Microsoft Learn)
端末のローカル設定で既定動作を選ぶ方法
ローカル設定は、先行検証や会議室が少ない場合に適しています。
なお、Teams Rooms on Androidのローカル管理者アクセス方法は、端末メーカーによって異なります。管理者用パスワードや設定画面への入り方は、使用しているLogitech、Poly、Yealink、Ciscoなどの製品マニュアルも確認してください。Microsoftも、Android端末のローカル管理者アクセスは機器メーカーによって管理されると説明しています。(Microsoft Learn)
ローカル設定の手順
- 会議が行われていない時間に作業する 設定保存後にTeamsアプリや端末の再起動が必要になる可能性があります。
- Teams Roomsアプリと端末ファームウェアを更新する 一般提供前のバージョンでは、新Gallery設定が表示されません。
- 端末の管理者設定を開く Teams Rooms on Androidでは、通常の利用者向け設定ではなく「Teams Admin Settings」などの管理者画面を開きます。
- 「Meetings」カテゴリを確認する 新Galleryの設定が配信されると、会議レイアウトまたは参加者表示に関する項目が追加されると考えられます。
- 組織の運用方針に合わせて既定動作を選ぶ 一般提供後の画面で、次のような選択肢を確認します。
- 映像参加者を優先する
- 音声のみ・映像ありの参加者を同等に表示する
- セルフプレビューの初期表示を変更する項目があるか
- 設定を保存する 再起動を求められた場合は、端末またはTeams Roomsアプリを再起動します。
- 新しいテスト会議で確認する 既に開始している会議ではなく、設定保存後に新しく作成した会議へ参加してください。
Roadmapでは、管理者が設定できることは確認されていますが、各項目が独立したスイッチになるのか、1つのGallery設定にまとめられるのかは明示されていません。正式な名称は、一般提供後の画面で確認する必要があります。
Pro Managementポータルで1台の既定値を設定する方法
複数のTeams Rooms on Androidを管理している場合は、Teams Rooms Pro Managementポータルから設定します。
事前に確認すること
- 対象のTeams Rooms on Androidがポータルに表示されている
- 管理者が設定変更権限を持っている
- 端末がネットワークへ接続されている
- Teams Roomsアプリ、ファームウェア、Admin Agentが更新されている
- 端末が会議中ではない、または夜間適用を選べる
Teams Rooms on Androidは、必要な管理エージェントが動作していればPro Managementポータルへ自動的に登録されます。ポータルへアクセスする管理者には、Microsoft Entra IDの管理者ロールまたはPro Managementポータルの組み込み・カスタムロールが必要です。(Microsoft Learn)
1台だけ変更する手順
- Teams Rooms Pro Managementポータルへサインインする
- 左側メニューから「Rooms / Phones」を開く
- 設定するTeams Rooms on Androidを選択する
- デバイス詳細の「Settings」タブを開く
- 左側の設定カテゴリから「Meetings」を開く
- 一般提供後に追加されたGallery関連の既定動作を選択する
- 「Apply」または「Save」を選択する
- 適用タイミングを選択する
- 設定ジョブの完了状態を確認する
適用タイミングには、主に次の2つがあります。
| 選択肢 | 動作 | 適した場面 |
|---|---|---|
| Apply Now | 設定をキューへ登録し、必要に応じて端末を早期に再起動する | 検証室、すぐに確認したい場合 |
| Schedule Later | 夜間メンテナンス時間に設定を適用する | 本番会議室、業務時間中の再起動を避けたい場合 |
「Apply Now」は会議室を利用中の時間帯に実行しない方が安全です。業務用の会議室では、原則として夜間メンテナンスへのスケジュールを推奨します。
Microsoftの公式手順でも、「Rooms / Phones」から端末を選択してSettingsタブを開き、即時適用または夜間適用を選ぶ流れが案内されています。(Microsoft Learn)
適用結果を確認する方法
- 対象端末の詳細を開く
- 「Activity」タブを開く
- 「Settings Job History」を確認する
- ステータスが「Completed」または「SUCCESS」になっているか確認する
- 会議室で新しいテスト会議を開始する
ポータル上の設定検証には、完了後も最大15分程度かかる場合があります。保存直後に表示が変わらなくても、すぐに再設定せず、ジョブの状態と端末の接続状況を確認してください。(Microsoft Learn)
複数のTeams Rooms on Androidへ一括設定する方法
複数の会議室に同じ既定動作を設定する場合は、Device Settings Jobを使用します。
一括変更の手順
- Pro Managementポータルの「Settings」を開く
- 「Device Settings」を選択する
- 「Jobs」タブを開く
- 対象の端末または端末グループを追加する
- 適用するGallery関連設定を選択する
- 即時適用または夜間メンテナンスを選ぶ
- 管理しやすいジョブ名を入力する
- 対象端末と変更内容を確認する
- 「Create job」を選択する
Microsoftの公式ドキュメントでも、端末やグループを指定し、設定内容と適用時期を選んでジョブを作成する手順が案内されています。(Microsoft Learn)
ジョブ名は、後から目的が分かるように付けるのがポイントです。
例:
MTRA-Gallery-VideoPriority-202608
MTRA-Gallery-EqualParticipants-Pilot
Tokyo-MeetingRooms-Gallery-Aug2026
Settings Templateを使う方法
同じ構成を継続的に使う場合は、Pro ManagementポータルのSettings Templateも利用できます。
- 「Settings」から「Device settings」を開く
- 「Templates」タブを開く
- 「Create Template」を選択する
- Teams Rooms on Android向けの設定を選ぶ
- 端末または端末グループを割り当てる
- 保存のみ、または保存して適用を選ぶ
テンプレートを使うと、新しい会議室を追加した際にも、既存の標準設定を再利用しやすくなります。ただし、Templatesはドキュメント上でPreviewとされているため、本番利用前に挙動を確認してください。(Microsoft Learn)
2026年はPro Managementポータルを管理の中心にする
Microsoftは2026年6月から、Teams Rooms on Androidを含むAndroidベースのTeamsデバイス管理を、Teams管理センターからTeams Rooms Pro Managementポータルへ移行しています。
既存のTeams管理センターの構成プロファイルは、Pro ManagementポータルのSettings Templateとしてインポートできます。新Gallery表示を機に管理方法を見直す場合は、設定変更の窓口をPro Managementポータルへ統一すると、端末ごとの設定差を減らしやすくなります。(Microsoft Learn)
どの既定動作を選ぶべきか
すべての組織に同じ設定が適しているわけではありません。会議の参加形態を基準に決めることが重要です。
| 利用シーン | 推奨する考え方 | 理由 |
|---|---|---|
| 社内の通常会議 | 映像参加者を優先 | 発言者の表情や反応を確認しやすい |
| 顧客との商談 | 映像参加者を優先 | 対面に近いコミュニケーションを取りやすい |
| 電話参加者が多い会議 | 音声・映像参加者を同等表示 | 音声のみの参加者を見失いにくい |
| 委員会・審議会 | 音声・映像参加者を同等表示 | カメラ状態に関係なく出席者を把握しやすい |
| 研修・説明会 | 映像優先を基本にし、画面共有時は別途確認 | Gallery設定とコンテンツ共有時のレイアウトは別だから |
| 小型ディスプレイの会議室 | セルフプレビューを隠す運用を検討 | 遠隔参加者に使える表示領域を確保しやすい |
| カメラ状態を重視する会議室 | セルフプレビューを表示 | 自室映像の構図やカメラ状態を確認しやすい |
一般的なハイブリッド会議では、まず映像優先を既定値にするのが分かりやすい運用です。一方、電話参加者やカメラをオフにする参加者が多い組織では、音声・映像参加者の同等表示を先行検証する価値があります。
本番展開前に行うテスト
新Gallery表示は、1回の短い会議だけでは十分に評価できません。次の条件を組み合わせて確認してください。
参加者構成のテスト
- 映像ありの参加者だけで会議する
- 音声のみの参加者を混在させる
- 会議途中でカメラをオン・オフする
- 参加者が途中参加、退出する
- 1対1の会議と複数人会議を比較する
表示操作のテスト
- セルフプレビューを隠す
- セルフプレビューを再表示する
- 映像優先から同等表示へ切り替える
- 同等表示から映像優先へ戻す
- Gallery以外のレイアウトへ切り替える
会議室構成のテスト
- シングルディスプレイ
- デュアルディスプレイ
- タッチコンソール付き端末
- タッチボード型端末
- 異なるOEMや異なるファームウェアの端末
設定保持のテスト
- 端末を再起動する
- Teams Roomsアプリを再起動する
- 会議を終了して新しい会議へ参加する
- 利用者が会議中に変更した後、次の会議で既定値を確認する
- ローカル設定とポータル表示が一致しているか確認する
特に重要なのは、利用者が会議中に表示を変更した後の動作です。次の会議で管理者設定へ戻るのか、端末側に選択内容が保持されるのかを、一般提供後に確認してください。
設定が表示されない・反映されない場合の対処法
| 症状 | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| Gallery関連設定がない | 機能がテナントへ未配信 | Roadmapとリリースノートを確認する |
| 一部の端末だけ設定がない | アプリまたはファームウェアの差 | OEMを含めてバージョンを統一する |
| 端末がポータルに表示されない | Admin Agent、ネットワーク、登録状態の問題 | 端末の接続と管理エージェントを確認する |
| ジョブがPendingのまま | 端末がオフライン | 端末を起動し、ネットワーク接続を確認する |
| DEVICE IN MEETINGで失敗する | 設定時に端末が会議中 | 夜間メンテナンスへ再スケジュールする |
| 設定完了後も表示が変わらない | 検証処理中、再起動前、既存会議のまま | 15分程度待ち、新しい会議で再確認する |
| ローカルとポータルの値が違う | 両方から設定を変更している | ポータルを設定元として統一する |
| 利用者が表示を変更できる | 既定値であり、強制設定ではない可能性 | 想定動作として利用者向けに案内する |
Pro Managementポータルの設定ジョブは、端末の切断、会議中、設定検証の失敗などによって完了しない場合があります。「Completed with errors」や「Failed」が表示されたときは、ジョブ詳細のReasonを確認してから再適用してください。(Microsoft Learn)
管理者が今から準備しておくこと
2026年8月の一般提供に備え、次の順番で準備するとスムーズです。
- Teams Rooms on Androidの端末一覧を作成する
- OEM、機種、アプリ、ファームウェアのバージョンを確認する
- Pro Managementポータルへの登録状態を確認する
- 管理者のRBAC権限を確認する
- 映像優先と同等表示のどちらを標準にするか決める
- シングルディスプレイとデュアルディスプレイから検証端末を選ぶ
- 一般提供後、検証端末へ先行適用する
- 問題がなければ夜間メンテナンスで一括展開する
- 利用者へセルフプレビューと表示切り替え方法を案内する
Teams Rooms on Androidの新Gallery表示は、映像を優先するだけでなく、タイルの縦横比と位置を安定させ、会議室から参加者を見つけやすくする改善です。
少数の端末はローカル設定、複数の会議室はPro Managementポータルから管理します。一般的な会議室では映像優先を基本とし、電話参加者やカメラオフ参加者が多い環境では、音声・映像参加者の同等表示を検証するとよいでしょう。
2026年8月3日時点では開発中のため、まずは端末の更新状況とポータル管理体制を整えます。設定項目が配信されたら検証室へ先行適用し、表示、再起動後の保持、利用者による変更動作を確認してから全会議室へ展開してください。

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