Windows 11でWindows Helloが使えない|「このオプションは現在使用できません」の原因と対処法

Windows 11でWindows Helloに「このオプションは現在使用できません」と表示されたら、職場・学校アカウントをいきなり切断せず、再起動とWindows Update、PINのリセット、顔・指紋の再登録、ドライバー確認の順に切り分けます。会社や学校の管理PCではポリシーが原因の場合があるため、利用者が管理設定を解除せず担当者へ確認してください。

先に確認: サインインできるうちにMicrosoftアカウントのパスワードと、必要ならBitLocker回復キーの保管場所を確認します。TPMのクリア、レジストリ削除、NGCフォルダーの削除は初期対応として行いません。

目次

症状別に最初の対処を選ぶ

症状最初に行うこと次の確認
PINだけ使えないパスワードでサインインし、PINを変更またはリセットネット接続、本人確認、時刻
顔認証だけ使えないカメラを清掃し、顔を再登録IRカメラ、カメラドライバー
指紋だけ使えないセンサーを清掃し、別の指も登録指紋ドライバー、メーカー診断
Helloの全項目が利用不可Windows Update後に再起動管理ポリシー、アカウント状態
管理されていると表示会社・学校PCは管理者へ連絡Intune・グループポリシー

最初に再起動とWindows Updateを行う

  1. 設定の[Windows Update]を開き、保留中の更新を適用します。
  2. PCを完全に再起動します。スリープから戻すだけではなく、[再起動]を選びます。
  3. 設定の[アカウント]→[サインイン オプション]を開き、PIN・顔・指紋のどれが利用できないか確認します。
  4. エラー文と発生時刻を控えます。管理PCではこの情報を担当者へ渡します。

PINが使えない場合は変更またはリセットする

サインインできる場合は、設定の[アカウント]→[サインイン オプション]→[PIN(Windows Hello)]から変更します。PINを忘れた場合は[PINを忘れた場合]を選び、Microsoftアカウントまたは組織アカウントで本人確認します。

サインイン画面からリセットする場合を含む公式手順はMicrosoftのPIN変更・リセット手順で確認できます。PINはそのPCに結び付いた資格情報であり、Microsoftアカウントのパスワードとは別です。

[PINを忘れた場合]が表示されないときは、[サインイン オプション]からパスワードを選び、サインイン後に設定画面で変更します。会社・学校アカウントでは、本人確認方法や再登録が組織のポリシーで制限される場合があります。

サインイン前後の手順、ローカルアカウントとの違い、リセットできない場合はWindows Hello PINを忘れた・リセットできない場合の安全な手順で確認できます。

顔認証または指紋だけ使えない場合

顔認証を確認する

  • カメラ部分の汚れやカバーを確認し、顔を正面から明るく照らします。
  • 設定の[顔認識(Windows Hello)]で[認識精度を高める]または再登録を行います。
  • デバイス マネージャーでカメラに警告がないか確認し、PCメーカーの正規ドライバーを適用します。

指紋認証を確認する

  • センサーと指を乾いた状態にし、汚れを拭き取ります。
  • 登録済み指紋を削除して再登録し、角度を変えながら読み取らせます。
  • 別の指も追加し、指紋リーダーの正規ドライバーとメーカー診断を確認します。

顔・指紋の再登録やドライバー確認はWindows Helloの公式トラブルシューティングにも案内されています。通常のWebカメラはWindows Hello顔認証に対応しないため、対応IRカメラの有無も確認してください。

IRカメラ、指紋センサー、外付け機器、ドライバーを詳しく切り分ける場合は顔認証・指紋認証が「現在使用できません」と表示される場合の対処へ進んでください。

ThinkPadなどメーカー製PCの診断を使う

ThinkPad、Surface、Dell、HPなどのメーカー製PCでは、Windows Updateだけでなくメーカー提供の診断とドライバー更新も確認します。カメラまたは指紋リーダーがデバイス マネージャーに表示されない場合は、PCの正確な型番を確認し、メーカーのサポートページから対象機種用のBIOS/UEFI、チップセット、カメラ、指紋ドライバーを探します。別機種用のドライバーは入れません。

BIOS/UEFIに生体認証やカメラの有効・無効項目がある機種もあります。ただし項目名と初期値は機種ごとに異なります。設定変更前に現在値を記録し、BitLocker回復キーを確認し、メーカーの手順に該当する項目だけを扱います。組織PCではBIOS設定を利用者が変更しません。

会社・学校アカウントや管理ポリシーを確認する

会社・学校の管理PCでは、Windows Hello for Business、Intune、グループポリシーによりPINや生体認証が必須・禁止・再登録待ちになることがあります。設定がグレーアウトしている場合や「組織によって管理されています」と表示される場合は、利用者がレジストリやポリシーを変更せず管理者へ連絡します。

個人所有PCの[設定]→[アカウント]→[職場または学校にアクセスする]に見覚えのある接続があっても、それだけで原因とは断定できません。接続を切ると、Microsoft 365、OneDrive、業務アプリ、証明書、VPNなどへ影響する場合があります。組織利用が終了したこととデータの退避を確認できた場合だけ、組織の案内に従って処理します。

管理状態の確認、dsregcmd /statusの見方、接続を切る前の注意はWindows Helloが「組織によって管理されています」と表示される場合で説明しています。

それでも直らない場合

  • PCメーカーのサポートページでBIOS、カメラ、指紋リーダー、チップセットの更新を確認します。
  • 新しいローカル管理者を作る前に、現在のアカウント種別とデータ保存先を確認します。
  • ハードウェア診断でカメラや指紋センサーにエラーが出る場合は修理窓口へ相談します。
  • 管理PCはエラー文、Windowsビルド、端末名、発生時刻を管理者へ渡します。

TPMをクリアすると、Windows HelloだけでなくBitLockerや証明書などに影響する可能性があります。MicrosoftまたはPCメーカーの個別指示と回復キーがない状態では実行しないでください。

よくある質問

職場・学校アカウントを切断すれば直りますか

原因が管理ポリシーとは限らず、切断で業務データやアプリ認証へ影響するため、最初の対処にはしません。管理PCは管理者へ、個人PCでも接続目的を確認してから判断します。

パスワードでサインインできますか

サインイン画面の[サインイン オプション]にパスワードが表示される場合は利用できます。組織設定やパスワードレス設定により表示されない場合があります。

PINをリセットするとデータは消えますか

通常のPIN変更・リセットで個人ファイルは削除されません。ただし、暗号化された資格情報や組織リソースの再認証が必要になる場合があります。

Windows 11のほかの設定・更新トラブルはWindows 11カテゴリの記事一覧から症状に合う記事を確認できます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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