Windows 11でDev Driveを作成できない原因と対処法を順番に解説

Windows 11でDev Driveを作成できないときは、まず 対応ビルドか、ローカル管理者で操作しているか、50GB以上の未割り当て領域を確保できているか、会社のポリシーで無効化されていないか を確認してください。Dev Drive はソースコードや作業フォルダー、パッケージキャッシュ向けの新しいストレージ ボリュームで、既存ドライブを後から切り替える機能ではありません。(Microsoft Learn)

特に見落としやすいのは、「C: に空き容量がある」ことと「Dev Drive 用の未割り当て領域がある」ことは別だという点です。Windows 11 では Home を含む各 SKU で利用できますが、ビルド不足、再起動待ち、権限不足、企業ポリシーのいずれかに当たると、作成メニューが出ない、途中で止まる、フォーマットできない、といった形でつまずきます。(Microsoft Learn)

目次

まず先に確認したいこと

  • Windows 11 の OS ビルドが 10.0.22621.2338 以降 かを確認します。更新直後は、機能が反映されるまで追加の再起動が必要なことがあります。ビルド確認は 設定 → システム → バージョン情報、または winver でできます。(Microsoft Learn)
  • 操作しているアカウントに ローカル管理者権限 があるかを確認します。Dev Drive の作成には管理者権限が必要です。(Microsoft Learn)
  • 50GB以上の未割り当て領域 があるか、または 50GB以上の VHD/VHDX を新規作成できるかを確認します。(Microsoft Learn)
  • 既存の D: などを そのまま Dev Drive に変えようとしていないか を確認します。既存ボリュームは変換できません。(Microsoft Learn)
  • 会社支給 PC なら、Dev Drive を有効にするグループポリシー がオフになっていないかを確認します。企業管理下では、未構成の時点でオプションがオフの環境があります。(Microsoft Learn)

症状から逆引きする

症状原因として多いもの最短の対処
「Dev Drive の作成」が表示されない古いビルド、更新後の再起動未完了、企業ポリシーで無効Windows Update を適用し再起動。会社 PC なら管理者にポリシー確認。(Microsoft Learn)
C: に十分な空きがあるのに作れない未割り当て領域がないボリュームを縮小して 50GB 以上の未割り当て領域を作るか、VHDX を新規作成。(Microsoft Learn)
既存の D: を Dev Drive 化したい既存ボリュームは変換不可新しい Dev Drive を作り、プロジェクトだけ移す。(Microsoft Learn)
縮小が途中で失敗するページファイルやシャドウコピーなどの移動できないファイルEvent ID 259 や fsutil volume querycluster で妨害要因を確認。(Microsoft Learn)

Windows 11でDev Driveを作成できない主な原因

対応ビルドではない、または更新直後の再起動が終わっていない

Microsoft Learn の前提条件では、Dev Drive は Windows 11 build 10.0.22621.2338 以降、最小 8GB・推奨 16GB のメモリ、最小 50GB の空きディスク領域、ローカル管理者権限 が必要です。さらに、最新リリースへ更新した直後は、Dev Drive 機能が使えるようになるまで 追加の再起動 が必要な場合があります。まずはバージョンとビルドを確認し、更新が保留になっていないかを見てください。(Microsoft Learn)

「Pro じゃないから使えないのでは」と考えがちですが、公式には すべての Windows SKU バージョンで利用可能 とされています。Home だから作れない、という切り分けは優先度が低めです。(Microsoft Learn)

ローカル管理者権限がない

Dev Drive の作成にはローカル管理者権限が必要です。個人 PC なら管理者アカウントでサインインし直すだけで解決することがあります。会社 PC では、たとえ設定画面が開けても、作成そのものが制限されることがあります。(Microsoft Learn)

企業管理の端末では、ローカル グループ ポリシーで コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → システム → ファイルシステム → 開発ドライブを有効にする という設定が使われます。ここが未構成や無効なら、利用者側で粘るより、管理者に確認した方が早いケースが多いです。(Microsoft Learn)

50GB以上の「未割り当て領域」がない

Dev Drive の作成方法は、公式には次の3つです。新しい VHD を作成する、既存ボリュームを縮小して未割り当て領域を作る、すでに存在する未割り当て領域を使う。このうち「ディスク上の未割り当て領域」は、もともと未割り当て領域を作ってある場合にだけ表示されます。最小サイズはいずれも 50GB です。(Microsoft Learn)

ここで重要なのは、空き容量 と 未割り当て領域 は別だということです。たとえば C: に 200GB の空きがあっても、ディスク上に未割り当て領域が 0GB なら、そのままでは Dev Drive 用に使えません。C: を縮小して未割り当て領域を作るか、VHDX を新規作成する必要があります。(Microsoft Learn)

C: の縮小が思うようにできない

ディスクの縮小は、ディスクの管理から 縮小 を使って行えます。縮小自体のために再フォーマットは不要ですが、縮小できるのは基本的に NTFS のボリュームです。(Microsoft Learn)

それでも十分に縮小できない場合は、ページファイル や シャドウコピー格納領域 などの移動できないファイルが邪魔をしている可能性があります。Microsoft のドキュメントでは、失敗時の調査として アプリケーション ログの Event ID 259 を確認する方法や、fsutil volume querycluster で妨害ファイルを特定する方法が案内されています。C: の切り詰めに時間をかけたくないなら、無理にパーティションを詰めるより VHDX で Dev Drive を作る方が現実的 です。(Microsoft Learn)

既存ボリュームをそのまま Dev Drive にしようとしている

Dev Drive は 最初のフォーマット時にだけ 指定できます。つまり、今使っている D: や E: をあとから「Dev Drive に変更」することはできません。ここはかなりつまずきやすいポイントです。(Microsoft Learn)

回避策はシンプルです。新しい Dev Drive を作り、プロジェクトの保存先だけを移す。アプリ自体は C: に入ったままで問題なく、Microsoft も「アプリの再インストールは不要」と案内しています。移すべきなのは、ソースコード、プロジェクト固有のディレクトリ、パッケージキャッシュなどです。(Microsoft Learn)

会社のポリシーで Dev Drive が無効になっている

企業管理下の Windows 11 では、Dev Drive は利用者が自由に使える前提ではありません。公式のグループポリシー解説では、[開発ドライブを有効にする] が未構成のままだと、エンタープライズ機能制御の都合で Dev Drive オプションがオフ になることがあります。(Microsoft Learn)

そのため、会社 PC で「条件は満たしているのにボタンが出ない」「オプションが見当たらない」という場合、ローカルの設定だけで解決しようとするのは遠回りです。Intune や Configuration Manager で制御されていることもあるため、管理者に「Dev Drive ポリシーが有効か」を確認するのが近道です。(Microsoft Learn)

作成方法はどれを選ぶべきか

性能優先なら、ディスク上の未割り当て領域を使う

物理ディスク上のパーティションとして Dev Drive を作る方法は、仮想ディスクのレイヤーがないぶん、一般にパフォーマンス面で有利です。開発用 SSD に十分な空きがあり、ディスク構成に慣れているなら、この方法が本命です。(Microsoft Learn)

ただし、パーティション方式は サイズ変更の難しさ や 柔軟性の低さ もあります。あとで構成を戻したい人や、検証目的でまず試したい人には、少し扱いが重い方法です。(Microsoft Learn)

迷ったら、まずは VHDX を選ぶ

VHD ベースの Dev Drive は、仮想ディスクの管理オーバーヘッドがあるため、パーティションよりわずかに不利になる可能性があります。一方で、サイズ変更しやすい、移動しやすい、バックアップしやすい という利点があります。Microsoft も VHDX を推奨 しており、VHDX は 最大 64TB に対応し、予期しない I/O 障害への耐性も高いとしています。(Microsoft Learn)

「とにかく今すぐ Dev Drive を試したい」「C: の縮小で失敗したくない」という場合は、50GB 以上の VHDX を新規作成する方法 がいちばん失敗しにくい選択です。(Microsoft Learn)

それでも作れないときの復旧手順

  1. 設定 → システム → バージョン情報 か winver で、Windows 11 のビルドを確認します。22621.2338 未満なら、先に Windows Update を進めます。(Microsoft Learn)
  2. 更新を入れた直後なら、再起動をもう一度 行います。更新後すぐは Dev Drive 機能がまだ有効化されていないことがあります。(Microsoft Learn)
  3. 作成方法を見直します。C: を縮小できるなら未割り当て領域を 50GB 以上作り、難しいなら VHDX に切り替えます。(Microsoft Learn)
  4. 既存の D: を直接 Dev Drive にしようとしているなら、その方針をやめます。新規 Dev Drive を作ってから、開発データだけ移す のが正攻法です。(Microsoft Learn)
  5. 会社 PC なら、Dev Drive を有効にするポリシー が管理側でオンかを確認します。未構成や無効だと、利用者側では解消できません。(Microsoft Learn)

GUIでだめなら、コマンドで確認・作成する

Windows には fsutil devdrv があり、Dev Drive サポートの有効化や、指定ボリュームが Dev Drive かどうかの確認ができます。また、format コマンドには ReFS ボリュームを Dev Drive としてフォーマットする /DevDrv オプションがあります。(Microsoft Learn)

fsutil devdrv enable
format X: /FS:ReFS /DevDrv /V:DevDrive
fsutil devdrv query X:

この方法は 空の対象ボリュームがある場合の上級者向け です。format は新しいファイルシステムを作成し、既存データを消去する操作で、公式にも管理者グループでの実行が必要とされています。fsutil devdrv query X: では、そのボリュームが Dev Drive かどうかや、信頼状態などを確認できます。(Microsoft Learn)

作成後にやること

  • Dev Drive は、ソースコード、作業フォルダー、パッケージキャッシュのような 開発ワークロード向け に使います。アプリ本体を入れ直す必要はなく、まずはプロジェクト保存先を移すだけで十分です。(Microsoft サポート)
  • 新しく作成した信頼済み Dev Drive では、Microsoft Defender のパフォーマンス モード が既定で有効になります。性能を上げたいからといって、いきなり Defender を全面停止するより、この標準動作を活かす方が安全です。(Microsoft Learn)
  • WSL で Linux 側から Windows ファイルシステム上の Dev Drive を触る場合、Linux ファイルシステム上のファイルほどの性能向上は期待できません。WSL 中心の開発なら、Linux プロジェクトは Linux 側に置く方が素直です。(Microsoft Learn)

まとめ

Windows 11 で Dev Drive を作成できないときは、ビルド確認 → 再起動 → 管理者権限 → 50GB以上の未割り当て領域または VHDX → 企業ポリシー確認 の順で切り分けるのが最短です。いちばん多い勘違いは、既存ボリュームを後から Dev Drive に変えられる と思ってしまうことです。実際には、新規作成が前提です。(Microsoft Learn)

次にやることは明確です。まず 設定 → システム → バージョン情報 でビルドを確認し、続いて 設定 → システム → ストレージ → ディスクとボリューム で、未割り当て領域を作るか、VHDX で新規作成するかを選んでください。迷うなら VHDX、性能を優先するなら SSD 上の未割り当て領域 が扱いやすい選択です。(Microsoft Learn)
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この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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