Teams Phoneの通話転送操作が改善され、「転送」と「相談してから転送」をより少ない操作で選びやすくなります。特に、受付・代表電話・ヘルプデスク・営業窓口のように、通話を別担当者へ渡す場面が多いユーザーほど影響を受けやすい変更です。
結論から言うと、今回の改善は主にWindows/Mac版のTeamsデスクトップアプリでTeams Phoneを使っているユーザーが対象です。転送先候補の表示、転送操作の簡略化、既定動作の変更などが含まれるため、「ボタンが見えない」「以前と操作が違う」「安全な転送はどうするのか」といった疑問が出やすい更新です。
この記事では、2026年6月19日時点で確認できるMicrosoft 365 Roadmap ID 561028の情報をもとに、Teams Phoneの通話転送操作改善について、よくある疑問、対象者、使えない時の確認観点をQ&A形式で整理します。Microsoft 365 Roadmapの公開情報は予定日や内容が変更される場合があるため、社内案内や運用ルールに反映する際は最新のロードマップ情報も併せて確認してください。Microsoft 365 Roadmap自体も、商用機能のリリース予定日や説明は推定であり、情報は変更される可能性があると案内しています。(Microsoft)
Teams Phoneの通話転送操作が改善とは
Teams Phoneの通話転送操作が改善とは、Microsoft Teamsの通話中に別のユーザーや番号へ通話を引き継ぐ操作を、より分かりやすく、短い手順で実行できるようにする更新です。
Microsoft 365 Roadmap ID 561028では、Teamsのデスクトップ環境、つまりWindowsとMacで、通話転送のワークフローを簡素化し、転送開始までの手順を減らし、転送先を見つけやすくする改善として説明されています。ロードマップ上ではMicrosoft Teamsの機能として扱われ、一般提供、Targeted Release、Worldwide環境、デスクトップ/Macが関連情報として示されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
今回のポイントは、単にボタンの見た目が変わるだけではありません。実務上は、次のような操作ミスや迷いを減らす意味があります。
| 観点 | これまで起きやすかったこと | 改善後に期待できること |
|---|---|---|
| 転送の開始 | メニューを開いて転送方法を選ぶ必要があり、急いでいると迷いやすい | 通話コントロール上から目的の転送操作に入りやすい |
| 転送先の選択 | 毎回検索して担当者を探すことが多い | よく使う転送先候補が表示され、探す時間を短縮しやすい |
| 転送方法の理解 | 「すぐ転送」と「相談してから転送」の違いが分かりにくい | 操作が分かれ、用途に応じて選びやすい |
| 受付・代表電話業務 | 忙しい時間帯に転送先を探す負担が大きい | 定型的な引き継ぎを素早く処理しやすい |
何が変わる?主な改善点
今回のTeams Phoneの通話転送操作改善で、特に押さえておきたい変更は次の3つです。
転送と相談してから転送が選びやすくなる
Teams Phoneでは、通話をそのまま別の相手へ渡す「転送」と、先に転送先の相手へ確認してから渡す「相談してから転送」を使い分けます。
今回の更新では、この2つの操作が通話コントロール上で分かりやすく扱われるようになります。公開されているMessage Center情報では、従来は1つの転送ボタン配下のドロップダウンから選ぶ形だったものが、「Transfer」と「Consult transfer」のように上位の操作として分かれ、操作回数を減らせると説明されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
実務では、次のように使い分けると分かりやすいです。
| 操作 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 転送 | 担当者が明確で、すぐ引き継いで問題ない場合 | 相手が出ない可能性がある場合は設定を確認する |
| 相談してから転送 | 顧客対応、クレーム、VIP対応、込み入った要件 | 転送前に相手へ状況を伝えられるが、少し時間がかかる |
| Ring backを使った転送 | 転送先が応答しなかった時に戻したい場合 | すべての転送先で同じ挙動になるとは限らないため、社内で試しておく |
転送先候補が表示される
転送ダイアログでは、過去の転送履歴などに基づいて、候補の連絡先が表示されるようになります。よく同じ部署や担当者へ転送する受付、総務、情シス、サポート窓口では、毎回検索する手間を減らせます。
ただし、候補表示は「誰にでも同じ候補が出る」という意味ではありません。公開情報では、候補はユーザーの転送履歴に基づき、ユーザーのプライマリ回線にスコープされると説明されています。代理応答や共有回線として行った転送が、そのまま候補に反映されるわけではない点に注意が必要です。(Microsoft 365 Message Center Archive)
つまり、あるユーザーには候補が表示されても、別のユーザーには表示されないことがあります。これは不具合ではなく、利用履歴や回線の違いによる可能性があります。
既定の転送動作が変わる可能性がある
公開されているMessage Center情報では、既定の転送動作がSafe transferからBlind transferへ変更されると説明されています。Blind transferは、転送元ユーザーが相手の応答を待たずに通話を渡す方式です。一方で、応答がない場合に通話を戻したい場合は、転送ダイアログでRing Backの切り替えを使う形になります。(Microsoft 365 Message Center Archive)
ここは現場で混乱しやすいポイントです。たとえば、受付担当者が顧客からの電話を営業担当へ転送する場合、すぐ転送してよいケースもあれば、相手が不在なら電話を戻したいケースもあります。
社内ルールとしては、次のように整理すると運用しやすくなります。
| 場面 | 推奨する転送方法 |
|---|---|
| 担当者が在席中で、すぐ引き継げることが明確 | 通常の転送 |
| 顧客を待たせたくないが、不在時に戻したい | Ring backを有効にして転送 |
| 要件説明が必要な問い合わせ | 相談してから転送 |
| クレーム、契約、障害対応など文脈が重要 | 相談してから転送し、必要ならチャットや通話で状況共有 |
| 担当者が不明確 | いきなり転送せず、部署内の代表者やキュー運用を確認 |
対象になる人は誰?
今回の通話転送操作改善の主な対象は、TeamsデスクトップアプリでTeams Phoneを利用しているWindows/Macユーザーです。公開情報では、対象として「desktop(Windows and Mac)でTeams Phoneを使うMicrosoft Teamsユーザー」が示されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
対象になりやすいのは、次のようなユーザーです。
- 代表電話や部門電話を受ける受付担当者
- ヘルプデスク、サービスデスク、コール対応担当者
- 営業アシスタント、秘書、総務担当者
- 代理応答や共有回線を使っているユーザー
- 顧客や取引先からの電話を社内担当者へ取り次ぐユーザー
- Teams Phoneで外線通話を利用している部署
一方で、次のような場合は今回の改善の対象外、または見え方が異なる可能性があります。
| 環境・利用状況 | 確認ポイント |
|---|---|
| Teams for webを利用している | 相談してから転送はWeb版では利用できないとMicrosoft Supportに記載されています。(Microsoft サポート) |
| モバイル版Teamsを利用している | 今回のRoadmap項目はデスクトップ、Windows/Macが中心です |
| Teams Phoneデバイスを利用している | デスクトップアプリとは別のUIや更新として扱われる場合があります |
| Teams Phoneライセンスや音声設定がない | そもそも通話転送の機能が表示されない可能性があります |
| まだロールアウトされていないテナント | 同じ組織内でも時期差が出ることがあります |
いつから使える?
Roadmap ID 561028は、一般提供の時期として2026年6月が示されています。公開されているRoadmapアーカイブでは、2026年6月18日に更新され、ステータスはLaunched、GA dateはJune CY2026と記録されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
ただし、Microsoft 365の機能更新は一斉に全ユーザーへ反映されるとは限りません。Targeted Release、Standard Release、テナント単位の展開、クライアント更新状況などによって、見えるユーザーと見えないユーザーが一時的に混在することがあります。
社内で案内する場合は、「全員が同じ日に変わる」と断定するよりも、次のように伝えると混乱を避けやすくなります。
Teams Phoneの通話転送操作が順次更新されます。Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリで通話中の転送ボタンや相談してから転送の表示が変わる場合があります。画面がまだ変わっていない場合は、Teamsアプリの更新、対象ライセンス、ロールアウト状況を確認してください。
よくある疑問
Q. Teams Phoneの通話転送操作改善は、全ユーザーに関係ありますか?
全ユーザーに関係するわけではありません。主な対象は、Teams Phoneを使って通話を受け、別の人や番号へ転送するユーザーです。
たとえば、Teamsを会議やチャット中心で使っているだけのユーザーには、ほとんど影響がありません。一方で、代表番号、受付、営業代表、サポート窓口、情シス窓口のように通話転送を日常的に行うユーザーには、操作手順の変更として影響します。
Q. 「転送」と「相談してから転送」は何が違いますか?
「転送」は、通話をすぐに別の相手へ渡す操作です。Microsoft Supportでも、通話中にTransferを選び、候補または検索した相手を選んで転送する流れが案内されています。(Microsoft サポート)
「相談してから転送」は、転送先の相手に先に確認してから通話を渡す操作です。たとえば、顧客からの問い合わせを営業担当へ渡す前に、「A社の田中様から契約更新の件です。対応できますか?」と確認できます。Microsoft Supportでは、Consultを選び、候補または検索した相手に対して通話やチャットで相談し、準備ができたら転送する流れが説明されています。(Microsoft サポート)
使い分けの判断基準はシンプルです。
| 判断ポイント | 選ぶ操作 |
|---|---|
| 相手が出られることが分かっている | 転送 |
| 内容を事前に伝えたい | 相談してから転送 |
| 顧客をたらい回しにしたくない | 相談してから転送 |
| 担当者が明確で、引き継ぎ説明が不要 | 転送 |
| 不在時に通話を戻したい | Ring backを確認して転送 |
Q. 転送先候補はどのように表示されますか?
転送ダイアログを開いた時に、よく転送する相手が候補として表示される形です。候補は、過去の転送履歴に基づいて表示されると説明されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
ただし、候補が表示されない場合もあります。特に、使い始めたばかり、転送履歴が少ない、代理や共有回線として対応している、対象外のクライアントを使っているといった場合は、候補が期待通りに出ない可能性があります。
候補が出ない時は、まず手入力検索で転送できるかを確認してください。転送自体ができるなら、候補表示だけがまだ反映されていない、または履歴条件を満たしていない可能性があります。
Q. 既定がBlind transferになると何が困りますか?
Blind transferでは、転送先の相手が実際に応答するかを確認せずに通話を渡します。そのため、スピードは上がりますが、相手が不在だった場合に顧客体験が悪くなることがあります。
たとえば、顧客からの問い合わせを営業担当へすぐ転送したものの、担当者が離席中で応答できない場合、顧客側から見ると「転送されたがつながらない」という印象になります。
重要な通話では、次のいずれかを使うのが安全です。
- 転送前に「相談してから転送」で相手に確認する
- Ring backを有効にして、応答がない場合に戻るようにする
- 不在時の転送先や部門内の代替担当を決めておく
- 代表電話対応では、時間帯別の一次受けルールを作る
Q. Ring backとは何ですか?
Ring backは、転送先が応答しなかった場合に通話を転送元へ戻すための設定です。Microsoft Supportでは、組織内のTeamsまたはSkype for Businessユーザーへ転送する場合、応答がない時や相手が転送設定をしている時に通話を戻すため、Ring back if there’s no answerをオンにできると説明されています。(Microsoft サポート)
実務では、「相手が出なければ必ず自分に戻したい」場面で有効です。代表電話や顧客対応では、単に転送を速くするよりも、取りこぼしを防ぐことの方が重要な場合があります。
Q. 管理者側で何か設定が必要ですか?
公開されているMessage Center情報では、ロールアウト前に管理者が必ず行う設定は不要とされています。ただし、ユーザーへの周知、社内トレーニング資料の更新、ヘルプデスク側の問い合わせ準備が推奨されています。(Microsoft 365 Message Center Archive)
管理者や情報システム部門は、機能を有効化する作業よりも、現場の誤操作を減らす案内を優先するとよいでしょう。
| 管理者がやること | 理由 |
|---|---|
| 対象ユーザーへ事前案内する | ボタン配置や既定動作の変化で迷うため |
| 受付・代表電話担当者向けの簡易手順を作る | 通話中に長いマニュアルは読めないため |
| 「転送」と「相談してから転送」の使い分けを決める | 対応品質を担当者任せにしないため |
| Ring backの利用場面を明確にする | 不在時の取りこぼしを防ぐため |
| ヘルプデスク用の確認チェックリストを用意する | 「見えない」「前と違う」問い合わせが増えやすいため |
Q. Teams for webでも使えますか?
今回のRoadmap項目は、Windows/Macのデスクトップ環境が中心です。また、Microsoft SupportではConsult then transferはTeams for webでは利用できないと説明されています。(Microsoft サポート)
そのため、Webブラウザー版Teamsで「相談してから転送が見えない」と問い合わせがあった場合は、まずTeamsデスクトップアプリで同じ操作ができるかを確認してください。
Q. モバイル版Teamsでも同じ画面になりますか?
今回のRoadmap情報では、対象プラットフォームとしてデスクトップとMacが示されています。モバイル版Teamsにも通話転送の操作はありますが、今回説明されている改善と同じ画面・同じタイミングで反映されるとは限りません。
受付やコール対応をスマートフォン中心で行っている場合は、モバイル版の画面だけを前提に社内案内を作らないよう注意してください。Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリの利用者向け手順と、モバイル利用者向け手順は分けておくと混乱を避けられます。
Q. Teams Phoneデバイスにも関係しますか?
今回のRoadmap ID 561028は、主にTeamsデスクトップアプリの通話転送体験に関する情報です。Teams認定電話機などのTeams Phoneデバイスでは、デスクトップアプリとは異なる画面や操作体系が使われる場合があります。
電話機本体の転送ボタン、短押し・長押し、タッチ画面上の転送操作などは、デスクトップアプリとは別に確認してください。現場にデスクトップアプリ利用者と電話機利用者が混在している場合は、同じ「転送」という言葉でも画面が違うことを明記しておく必要があります。
Q. 転送候補に出したくない人を制御できますか?
RoadmapやMessage Centerで示されている範囲では、転送候補を管理者が細かく固定・非表示化する設定までは読み取れません。候補は利用履歴に基づいて表示されるため、ユーザー単位で見え方が変わる可能性があります。
社内で誤転送が心配な場合は、候補表示の制御に頼るのではなく、次の対策を優先してください。
- 表示名に部署名や役割を含める
- 代表担当者と個人担当者の命名ルールを整理する
- 転送してよい宛先一覧を受付担当者へ配布する
- 似た名前のユーザーがいる場合は、部署名や所在地で区別できるようにする
- 重要な通話は相談してから転送を原則にする
Q. 通話中に転送ボタンが見えない時はどう確認すればよいですか?
通話中に転送ボタンや相談してから転送が見えない場合は、いきなり不具合と判断せず、次の順で確認してください。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| クライアント | Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリか。Web版やモバイル版ではないか |
| Teamsアプリの更新 | 最新版に更新されているか。再起動後も同じか |
| ロールアウト状況 | 同じテナント内で表示される人とされない人が混在していないか |
| Teams Phoneの利用可否 | 対象ユーザーにTeams Phoneの利用権限や音声設定があるか |
| 通話の種類 | 1対1の通話か、会議・グループ通話・保留中の通話ではないか |
| 転送先 | 組織内ユーザー、外部番号、ボイスメールなど、選択可能な宛先か |
| ポリシー | 通話関連のTeamsポリシーや音声ルーティング設定で制限されていないか |
| 代理・共有回線 | 自分のプライマリ回線か、代理応答・共有回線経由か |
| 一時的な表示不具合 | Teamsの再起動、サインアウト/サインイン、キャッシュ影響を切り分けたか |
Microsoft Supportでは、Teams通話中に転送や相談してから転送を行う基本手順が説明されています。まず公式手順どおりに操作できるかを確認し、そのうえで対象外環境やロールアウト差分を切り分けるのが現実的です。(Microsoft サポート)
Q. 保留中の通話はそのまま転送できますか?
保留中の通話やグループ通話では、通常の1対1通話と同じように転送できない場合があります。Microsoft Supportでは、保留中の通話はグループ通話へ転送できず、グループ通話へ転送または参加者を追加するには保留を解除する必要があると説明されています。(Microsoft サポート)
現場で「転送できない」と言われた場合は、通話が保留中か、会議中か、グループ通話かを確認しましょう。Teams Phoneの転送機能は、通話の状態によって表示や選択肢が変わることがあります。
現場で失敗しやすいポイント
すべての転送を速さだけで判断してしまう
今回の改善により、転送操作は速くなります。しかし、速い転送が常に正解とは限りません。
たとえば、顧客からの問い合わせで「請求書の金額が違う」という内容を、何も説明せず経理担当へ転送すると、転送先は状況を把握できず、顧客は同じ説明を繰り返すことになります。このようなケースでは、相談してから転送の方が適しています。
速さを優先してよいのは、次のような場面です。
- 担当者が明確
- 要件説明が不要
- 相手の在席が分かっている
- 不在時の戻し先や代替先が決まっている
一方で、次のような場面では、相談してから転送を標準にするのが安全です。
- 顧客対応
- クレーム
- 契約・請求・障害など文脈が重要な通話
- VIPや役員宛の通話
- 担当者が複数候補に分かれる通話
既定動作の変更を周知しない
既定がBlind transfer寄りになると、ユーザーは「前は不在なら戻ってきたのに、今回は戻らない」と感じる可能性があります。特に、従来の挙動を前提にしていた受付担当者には、Ring backの使い方を明確に伝える必要があります。
社内案内では、単に「転送が便利になります」と書くだけでなく、次の一文を入れると実用的です。
転送先が応答しなかった場合に通話を戻したい時は、転送前にRing backの設定を確認してください。重要な通話は、相談してから転送を使ってください。
画面差分を不具合として扱ってしまう
Microsoft 365の機能更新では、同じ会社でもユーザーや端末によって画面が一時的に違うことがあります。今回も、Targeted Releaseと標準リリース、Teamsアプリのバージョン、OS、利用クライアントによって差分が出る可能性があります。
ヘルプデスクでは、問い合わせを受けた時に次の情報を聞くと切り分けが早くなります。
- WindowsかMacか
- TeamsデスクトップアプリかWeb版か
- Teamsアプリのバージョン
- 対象ユーザーがTeams Phoneを使えるか
- どの通話で発生したか
- 転送先は組織内ユーザーか外部番号か
- 他のユーザーでも同じ画面か
管理者・情シス向けの準備
Teams Phoneの通話転送操作改善は、管理者が大きな設定変更を行うタイプの更新ではありません。しかし、現場の問い合わせを減らすには、最低限の準備が有効です。
| 準備 | 具体的にやること |
|---|---|
| 対象者を把握する | Teams Phone利用者、代表番号対応者、受付、ヘルプデスクを洗い出す |
| 操作手順を短く作る | 「転送」「相談してから転送」「Ring back」の3パターンに絞る |
| 社内FAQを用意する | 「見えない」「候補が出ない」「戻ってこない」への回答を準備する |
| 代表電話のルールを見直す | 重要通話は相談してから転送、不在時はRing backなどを明文化する |
| 画面差分を許容する | ロールアウト期間中は端末ごとの違いがあり得ると案内する |
| 問い合わせテンプレートを作る | OS、Teams版、通話種類、転送先、発生日時を確認する |
特におすすめなのは、長いマニュアルではなく、通話中に見られる1枚ものの手順を作ることです。受付や代表電話対応では、通話中に詳細な管理者向け資料を読む余裕はありません。
例として、次のような短いルールにすると定着しやすくなります。
| 通話内容 | 使う操作 |
|---|---|
| 担当者が明確で在席中 | 転送 |
| 担当者が出るか不安 | Ring backを有効にして転送 |
| 要件説明が必要 | 相談してから転送 |
| 苦情・重要顧客 | 相談してから転送 |
| 担当者不明 | 部署代表または一次受け担当に相談 |
使えない時・見えない時の確認観点
Teams Phoneの通話転送操作改善が見えない場合は、次の順番で確認すると原因を絞り込みやすくなります。
まず対象環境か確認する
最初に見るべきなのは、Teamsデスクトップアプリかどうかです。今回のRoadmap項目は、Windows/Macのデスクトップ環境が中心です。Web版、モバイル版、Teams Phoneデバイスでは、同じ改善が見えるとは限りません。
次にTeams Phoneの利用条件を確認する
転送操作は、Teamsで通話機能を使えるユーザーが対象です。Teams Phoneのライセンス、音声ルーティング、通話ポリシー、外線発着信の構成が未設定の場合、期待する通話転送の選択肢が出ないことがあります。
単にTeamsアプリを使っているだけでは、Teams Phoneのすべての通話操作が利用できるとは限りません。
ロールアウト差分を確認する
同じ組織内でも、Aさんには新しいボタンが見え、Bさんには見えないことがあります。この場合は、ユーザー単位のロールアウト、Teamsアプリの更新状況、Targeted Releaseの対象かどうかを確認します。
管理者は、Microsoft 365 管理センターのMessage CenterやRoadmap情報を確認し、社内で「順次反映中」と案内できるようにしておくとよいでしょう。
通話状態を確認する
転送機能は、通話の種類や状態によって表示が変わります。保留中、会議、グループ通話、キュー通話、代理応答、共有回線などでは、通常の1対1通話と同じ操作にならない場合があります。
問い合わせ対応では、「どの通話でも見えないのか」「特定の代表番号だけで見えないのか」を分けて確認してください。
受付・ヘルプデスクでの活用例
受付で担当部署へ転送する場合
受付担当者が外部からの電話を受け、担当部署へ転送するケースでは、転送先候補の表示が役立ちます。よく転送する担当者が候補に出れば、検索時間を短縮できます。
ただし、顧客名や用件を先に伝えた方がよい場合は、相談してから転送を使います。
例:
「A社の佐藤様から、見積書の件でお電話です。対応可能ですか?」
この一言を転送前に入れるだけで、転送先の対応品質が大きく変わります。
ヘルプデスクで二次対応へ渡す場合
一次受付のヘルプデスクが、専門担当者へ通話を渡す場合も、相談してから転送が有効です。障害内容、ユーザー名、対象システム、緊急度を簡単に伝えてから渡すことで、ユーザーが同じ説明を繰り返す負担を減らせます。
例:
「Microsoft 365のサインイン不可で、MFAの再登録が必要そうです。ユーザー本人確認は済んでいます。」
このような引き継ぎを標準化すると、Teams Phoneの操作改善を単なるUI変更ではなく、サポート品質向上につなげられます。
営業代表番号で担当者へ渡す場合
営業代表番号では、担当者が明確なら通常の転送で十分です。ただし、担当者が商談中・外出中の可能性がある場合は、Ring backや相談してから転送を使った方が安全です。
特に、新規顧客や重要顧客からの電話は、転送速度よりも取りこぼし防止を優先しましょう。
社内FAQに入れておきたい回答例
社内向けに案内する場合は、次のようなFAQを用意しておくと問い合わせを減らせます。
転送ボタンが前と違います。問題ですか?
問題とは限りません。Teams Phoneの通話転送操作が更新され、転送と相談してから転送を選びやすくする変更が順次反映されています。Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリで画面が変わる場合があります。
転送先候補が出ません。
転送先候補は利用履歴などに基づいて表示されます。使い始めたばかりの場合や、共有回線・代理応答で利用している場合、候補が表示されないことがあります。検索欄から転送先を入力して転送できるか確認してください。
転送した電話が戻ってきません。
既定の転送動作が変わっている可能性があります。転送先が応答しなかった場合に戻したい時は、転送前にRing backの設定を確認してください。重要な通話は、相談してから転送を使ってください。
Web版Teamsで相談してから転送が見えません。
Microsoft Supportでは、Consult then transferはTeams for webでは利用できないと説明されています。Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリで操作してください。(Microsoft サポート)
管理者に依頼すればすぐ有効化できますか?
今回の改善は、Microsoft側のロールアウトによって順次反映されるタイプの更新です。管理者が個別に全ユーザーへ即時反映できるとは限りません。Teamsアプリの更新、対象ライセンス、リリース状況を確認してください。
まとめ:転送操作の改善は「速くする」だけでなく、使い分けを決めることが重要
Teams Phoneの通話転送操作改善では、Windows/Mac版Teamsデスクトップアプリでの転送操作がより分かりやすくなり、転送先候補の表示や操作回数の削減によって、日常的な電話取次ぎを効率化できます。
一方で、既定の転送動作や候補表示の仕組みを理解しないまま使うと、「転送したのに戻らない」「候補が出ない」「前と画面が違う」といった問い合わせにつながります。
現場でまず行うべきことは、次の3つです。
- Teams Phoneを使う受付・代表電話・ヘルプデスク担当者に変更点を案内する
- 「転送」「相談してから転送」「Ring back」の使い分けルールを決める
- 画面が見えない時の確認項目をヘルプデスク側で用意する
通話転送は、操作そのものよりも「どの状況で、どの方法を選ぶか」が重要です。今回の改善を機に、代表電話や顧客対応の転送ルールを見直しておくと、Teams Phoneの使い勝手だけでなく、問い合わせ対応の品質も高められます。

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